ファーウェイがロシア製OSをタブレットに採用か
ファーウェイがロシア政府と面会し、来年ロシアで行われる国勢調査に利用するため、同社製タブレット36万台にロシア製OSのAutora(オーロラ)をインストールするとロイターが報じた。
米政権が、アンドロイドを含む米国製部品を利用することを禁じる「対象リスト」にファーウェイを追加して以来、ファーウェイはグーグルのアンドロイドOSの代替になる製品を探っている。
ロイターに情報提供した人物によると、「これはパイロット・プロジェクトだ。ロシア製OSをファーウェイ端末に実装するための第1段階だと我々は見ている」と語った。
ファーウェイのスポークスパーソンは、ロシアのコミュニケーション省と対話している事実を認めたが、詳しくは語っていない。
米国による貿易制限により、ファーウェイの今年のスマートフォンの売り上げが100億ドル(約1兆円)減少したと、先週同社は語った。
ロシア政府は、2020年8月までにファーウェイ製タブレット端末36万台にAurora OSを導入することを検討している。
「ファーウェイは同プロジェクトに関心がある。(同プロジェクトに)利用可能なタブレット端末のサンプルを数台、ファーウェイは提示した」と別の情報源の人物は語った。Auroraは、ロシア製の唯一のOSであり、現時点ではまだ運用されていない。
ファーウェイは、絶対不可欠なグーグル製アンドロイド・アプリが使えなくなるという最悪の事態を想定して、自社製OSの開発も急ピッチで進めている。–Reuters
ロシアの国営通信会社Rostelecomは、来年10月に実施される国勢調査で利用されるタブレット端末を購入する独占契約権を持っている。
Rostelecomはロイターの取材に対して文書で次の回答をしている:
コミュニケーション省と共に、現在、ファーウェイと協力するための様々な選択肢を検討している・・・。機密情報保持契約を結んでいるため、我々は詳細をまだ公表しない。(筆者訳)
今年6月、ファーウェイは、ロシアの巨大テレコム企業MTSと、5Gネットワークの開発に関する契約を締結したと、ガーディアン紙が報じている。同契約は、モスクワで習近平主席とプーチン大統領が面会した際に、そのタイミングに合わせて締結されたと報じられている。
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