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世界で訪問者数が多いウェブサイト・トップ100位

SimilarWebが、世界で最も訪問件数が多いウェブサイト100件を発表した。このデータを元に、VisualCapitalistがグラフ化している。

世界のウェブサイト・トップ100位にランクインするには、最低でも毎月3億5000万件の訪問数が必要になる。上のグラフを見てもわかるように、インターネット世界はGoogleの独壇場になっているのがよくわかる。YouTubeもGoogleと同じ親会社Alphabetの傘下である。これらトップ100位のウェブサイトを見ると、世界の人々がどのように情報検索をしているか、そしてどのようにオンラインで時間を費やしているかが見えてくる。

 

注意点としては、このランキングはウェブサイトのみを対象にしているため、LINEやWeChat、Snapchatのような人気アプリはランク対象外となっている。また、Google検索で上位のブランドや、Facebook、YouTubeなどの複数のプラットフォームを横断して人気の企業ブランドは対象外となっている。

 

トップ100位のウェブサイト

 

2019年6月の1ヶ月間だけで、上位100位のウェブサイトへは2060億件の訪問数があった。もちろん1位はGoogle、2位YouTube、3位Facebook、4位Baidu、5位Wikipediaとなっている。以下はトップ10位のランキング。

 

順位

ドメイン名

月間訪問数 (単位:10億)

親会社

拠点国

1

Google.com

60.49

Alphabet Inc

 United States

2

Youtube.com 

24.31

Alphabet Inc

 United States

3

Facebook.com

19.98

Facebook, Inc

 United States

4

Baidu.com

9.77

Baidu, Inc

 China

5

Wikipedia.org

4.69

Wikimedia Foundation

 United States

6

Twitter.com

3.92

Twitter, Inc

 United States

7

Yahoo.com

3.74

Verizon Comm. Inc

 United States

8

pornhub.com

3.36

Mindgeek

 Canada

9

Instagram.com

3.21

Facebook, Inc

 United States

10

xvideos.com

3.19

WGCZ Holding

 Czech Republic

(出典:https://www.visualcapitalist.com/ranking-the-top-100-websites-in-the-world/)

 

 

検索エンジンが支配的

 

検索エンジンがインターネットに溢れる情報をつなぎ合わせる機能を牛耳っている。そのためトップ100位のウェブサイトの大部分を検索エンジンのサイトが占めている。

 

世界各国、ほぼ例外なくGoogleがダントツ首位の検索サイトに輝いている。実際、Alphabet社の傘下にある11のドメインが、トップ100位にランクインしている。そこには、YouTube、および各国のGoogleドメインが含まれている。これらを合わせたAlphabet傘下のサイトにおける1ヶ月間の平均訪問件数は900億件ある。

 

Googleの牙城を崩しているのは、中国のBaiduとロシアのYandexだ。この2カ国では国内で生まれた検索エンジンが首位となっている。

 

一方、Googleの検索エンジンに対抗して作られている独立系のDuckDuckGoは、少しづつではあるが利用者数を増やしている。ユーザのプライバシー問題に配慮したDuckDuckGoの設立理念が、徐々にユーザに認知されてきているようだ。DuckDuckGoの月間訪問件数は5億件を超えている。

 

 

動画ストリーミング

 

インターネット利用件数が増加している主な要因は、動画ストリーミングや動画共有サービスの利用が急速に拡大していることが挙げられる。処理能力の高いスマートフォン端末が普及していることや、高容量のデータ・プランが普及していることも後押ししている。ネットフリックスで動画を連続視聴したり、DouyinやInstagramに投稿される短時間動画の視聴件数が増えていることも特筆すべきである。

 

ライブ配信もインターネット利用者数が増えている要因である。ゲーム実況にフォーカスしたTwitchは、世界の訪問件数が多いウェブサイトとして30位につけている。AmazonがTwitchを買収している。米国内では、Twitchの視聴者数がケーブルテレビの視聴者数を超える夜間時間帯がある日も珍しくない。

 

動画視聴に関しては、成人向けサイトも多くがトップ20位以内にランクインしている。

 

旧世代のウェブサイトと新参者ウェブサイト

 

MSNやYahooといった旧世代のウエブサイトは、依然として多くの訪問者数を集めているが、これら企業は新しいトレンドについていくために新しく生まれたサイトを買収している。

 

マイクロソフト社の場合、GithubとLinkedInを買収した。AmazonはTwitchを買収し、FacebookはInstagramを買収している。

 

Googleも座視しているわけではない。最近、モバイル・ページのパフォーマンスを改善するためのオープンソース・プロジェクト、AMP Projectに参画している。モバイル・ページは、ますます多くのアドウェアや最善化されていない画像、JavaScriptなどがスムーズな閲覧を妨げることが問題になっている。

 

ただし、AMP Projectには批判もある。AMPのキャッシュ・ページはGoogleがホスティングしており、そのためコンテンツを作った製作者たちが自分たちのコンテンツを編集するためアクセスできない状況が生まれている。また、AMPに準拠していないウェブ・ページは、検索結果のランキングが下がってしまう可能性も指摘されている。今後、AMP Projectは財団へと組織改変していく方向にあり、どのようにこのプロジェクトが進化していくか、将来的にどれほどGoogleが関与するのかは未知数である。

 

 

トップ100位における地理的な特徴

 

インターネットは全世界にとっての情報ネットワークであるが、その「門番」である検索エンジン等のプラットフォームの多くは米国を拠点にしている。AmazonやGoogleが持つ各国のドメイン(.jp .ch .frなど)を分けて数えた場合、トップ100位のウェブサイトのうち60件は米国のウェブサイトである。

 

(出典:https://www.visualcapitalist.com/ranking-the-top-100-websites-in-the-world/)

 

トップ100位のうち、中国のサイトは14件ランクインしている。これら中国のサイトのほとんどは国内市場にターゲットを絞っているが、そのうちのいくつかは世界市場をターゲットに投資を行っている。例えば、Tencentは急速に成長しているチャット・プラットフォームのDiscordから一部資本提供を受けている。また、TencentはSnapchatおよびSpotifyの株式を10%以上取得している。

 

トップ100位にランクインするサイトの多くが世界市場をターゲットにしているが、中国のBaiduは依然としてほとんどのユーザが中国国内からとなっている。中国系企業のウェブサイトが、中国のファイヤーウォールを超えてFacebookやGoogleのように世界展開できるかは未知数である。

 

 

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