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米国務省が職員に「過失責任を問う書簡」を大量送付:ヒラリー・クリントン元国務長官の私設サーバにeメールを送信した職員らが対象

Hillary Clinton

米国務省外交安全局は、ようやくヒラリー・クリントン元国務長官が公務で使っていた私設サーバから送受信された数百万件ものメールを分類し終えた。前回の大統領選挙期間中も、この私設メールサーバはその問題が取りざたされていた。諜報コミュニティー監察長官(ICIG)のフランク・ラッカー氏によると、このサーバを経由して送受信されたメールの多くは機密扱いとなっているほか、その多くが自動的に中国企業の名前がエリアスとなったGメールに転送されていた

 

米国務省(日本の外務省に相当)は、約18ヶ月前から職員らへ連絡を取る作業を開始しているが、実際に調査そのものはオバマ政権時代に開始されていた。ここ数週間で、国務省はクリントン氏の私設メール・サーバを経由してメールを送った約130名の政府職員に連絡を取っている。さらに彼らのメールを過去に遡求して機密扱いにしており、これによりこれらメールが安全保障違反を犯していると判断される可能性が生じているとワシントンポスト紙が報じた

 

国務省の高官は、「これは誰が政権の座についているかは関係ない。数百万件ものメールを確認するのに、約3年半がかかった」と述べている。

 

国務省が約130名の政府職員に送った書簡には、「貴殿は何らかの過失責任が問われる可能性がある人物として特定された」と書かれているとワシントンポスト紙は報じている。

 

職務質問の対象となっている国務省官僚のリストには、中東、ヨーロッパ、中央アジア地域における米国の政策責任を負っている有力な外交官や国務省の次官が含まれている。しかしこの中には、ヒラリー・クリントンに重要なメッセージを送ろうとした外部の政府官僚に対するパイプ役として機能していた数十人の現職および元キャリア官僚も含まれている。

 

ほとんどの場合、政府官僚や政治任命者は、メールを直接クリントン氏には送っておらず、国務省の副長官であったウィリアム・バーンズ氏、もしくは国務省の元企画官であったジェイク・サリバン氏を経由して送信されていた。バーンズ氏とサリバン氏は、受け取ったメッセージをクリントン氏の私設サーバ・メールへ転送していた。Washington Post 

 

国務省は、いかなる違反であっても裁定することが法律により定められていると述べている。しかし、オバマ政権時代に官僚であった人物らは、この調査が「驚くほど厳しい取り締まり」であると語り、「これは度を外れた職権の乱用であり、多くの人にとって何年もの時間を浪費させるものだ」と語っている。

 

トランプ大統領に敵対する勢力は、このワシントンポスト紙の報道を受けて、彼が政敵をターゲットに大統領の権限を乱用していると責める口実として利用する可能性が高い。事実、ワシントンポスト紙も、「この(国務省内部の)調査が存在していることは、大統領が複数の大統領権限を駆使してウクライナの大統領に圧力をかけたことが明らかになった後に表面化した」と報じ、民主党や左派メディアにとって都合が悪いクリントン氏のメール問題が再燃してきたニュースを、逆にトランプ大統領を攻撃する材料に使っている。

 

ワシントンポスト紙は、国務省で調査対象となったメールに米国政府のイニシアチブや政策に関する機密情報が含まれていたについては明らかにしていない。また、クリントン氏が関わったメールのうち何件が調査対象となったか、またそれらメールを誰が提出したかについても明らかにしていない。

 

 

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