アダム・ニューマン氏にWeWorkを売却するようSoftBankが約2億ドルを提案
SoftBankがWeWorkを買収するために、WeWorkの元CEOであり現在も非常勤会長(non-executive chairman)であるアダム・ニューマン氏に対して約2億ドルの金額を提案しているという速報をAxiosが報じた。
その約2億ドルと引き換えに、1)アダム・ニューマン氏が取締役会を退任すること、2)議決権株式を売却すること、そして3)SoftBankによる買収に応じることを要求していると、本件に詳しい複数の人物の話としてAxiosが報じている。
これは劇的な買収劇であると同時に、法的には曖昧で不審な点も多いとAxiosは速報の中で言及している。WeWorkの企業価値は、今年初旬に470億ドルをつけていたのが、現在では80億ドル以下に下がっている。
SoftBankの取締役会は、現地時間の明日火曜に投票を行う予定だが、SoftBankによる投票は名目上のパフォーマンスに過ぎない。というのも、ニューマン氏が保有している1株10票の議決権が全てを決めるためである。ニューマン氏の後任として共同CEOに就任しているセバスチャン・ガニンガム氏とアーティー・ミンソン氏が共同CEOの職に留まるのかは不明。
この買収案は、SoftBank Corp.によるもので、SoftBankビジョンファンドによる提案ではない。この案には、WeWork社員に対して1株20ドル、合計30億ドル分の株式公開買い付けが含まれている。
この計画にさらなる雇用の削減が含まれているかは不明である。もしそのような発表が行われる場合、SoftBankが独自に判断して行うことになる。
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