ニュースレター登録

Loading

オールドメディアが伝えない海外のニュース

香港の大学キャンパスが一部戦場化:北京政府は米国と英国を「偽善者」と非難

香港の大学キャンパスが一部戦場化:北京政府は米国と英国を「偽善者」と非難

今週火曜、中国外交部は、香港でデモ隊による暴力が過激化していることに対して米国と英国が非難しないのはひどい偽善だと発表した。今週、香港警察がデモ参加者の若者らを銃撃する事件が発生した後、別の場所で親中派の男性に可燃性の液体がかけられ火がつけられる事件が発生している。そして火曜夜、香港市内にある公立大学では、学生らが弓矢で警察隊を攻撃している様子が撮影されている。

中国外交部の広報担当官である耿爽(こう そう)氏は、「彼ら(米国政府や英国政府)が正義について行うリップ・サービスは、彼らがダブル・スタンダードであり悪意があるということを示している」と発言した

この発言が行われる前、アメリカ国務省は「双方」で行われている暴力行為について「重大な懸念」を表明し非難していた。この日、親中派の男性が、地下鉄を閉鎖しようとするデモ参加者たちと口論になった末、彼に可燃性の液体がかけられ火がつけられる事件が起きていた。そのときの様子を撮影した動画がネット上に投稿されると口コミで拡散されている。

ショッキングな動画であるためご注意ください。

また、オーストラリアの報道機関Australian Broadcasting Corp. (ABC)の北京特派員は次のような投稿をツイッターに行なっている:

【訳】中国大陸でも、このような香港からの動画が急速にオンラインで拡散されている。(中国大陸側は)警察による暴力を撮影した(香港の)動画とは異なるパラレル世界のようだ。この動画には、どのような文脈や背景があるのか情報がほとんどないが(親中のウィーチャット上では既に編集されている)、とても気分が悪くなる種類のものだ。

アメリカ国務省の広報官モーガン・オルタガス氏は、「我々は北京政府に対して、香港問題に関する中英共同宣言で約束した責任を果たすよう要請する」と記した声明を発表した。この共同宣言には、「表現の自由と平和的集会の自由を擁護することが含まれており、これらは我々が香港と共有する中核となる価値観だ」とこの声明は記している。

今週、香港市内では大規模な交通渋滞が発生している。デモ参加者たちが公共交通機関を攻撃したり道を封鎖したために都市の交通機能がほとんど麻痺した状態となっている。

香港でバスの窓ガラスを鉄パイプで破壊している様子

(Photo courtesy of CNN)

香港では警察との衝突や暴力行為がますます過激化している様子が多くの人々に目撃されており、香港の暴動は最終局面を迎えつつあるように見える。特に今週月曜、警官がデモ参加者の若者を銃撃した事件は、ここ数週間で最も暴力的な行為の一つとなった。

https://twitter.com/eyepressnews/status/1194224682993516545

【訳】香港中文大学は交戦地帯となり今まさに戦いが起きている

火曜夜にかけて、香港中分大学の敷地内およびその周囲では、警察隊とデモ参加者との間で激しい衝突が起きている。学生らは、大学のスポーツ施設内に侵入し槍投げ用の槍やアーチェリー用の弓矢を武器として警察官に対して使っていると報じられている。

英国のThe Times誌は次のように報じている:

今日、香港中文大学では、槍やアーチェリーで武装した学生たちが警察と戦った。この地域が「完全な機能停止の寸前」にあるという政府の公式の警告が発令されていた最中にこの衝突は起きた。

現場は、香港市内のその他の大学キャンパスと似たような状況であり、6月に始まったデモ活動がエスカレートしている。昨日、警察はデモ参加者を至近距離で銃撃し、また1人の男性はデモ参加者によりガソリンがかけられ火がつけられている。

警察が大学キャンパスに昨日侵入したことに憤怒し、大学の学生たちは今朝早くバリケードを設置している。

【訳】暗黒の未来社会を描いた小説を読む必要はもうない。中文大学の学生たちは、侵入してきた暴動警察たちと棒高飛びの棒やアーチェリーの弓矢を使って闘う。

火曜、香港警察は、香港市内全土で暴徒と警察の間で大規模な戦いが起きており、(香港の)完全崩壊が差し迫っていると警告した。

火曜夜、英国ケーブルテレビのSky Newsは、学生が弓矢を警察隊の最前線へ打っている様子を撮影した動画を放送した

香港警察の警察本部長(警視)コン・ウィン・チュン氏は、「過去2日間、暴徒たちが暴れ回っているため、私たちの社会は完全崩壊寸前のところまで追い込まれています」と記者会見で語った

【訳】香港中文大学の上空を撮影したドローン動画。

またこの日、香港のキャリー・ラム行政長官は、反中のデモ隊は「人民の敵」と非難している

香港中文大学の上空を撮影したドローン動画でもわかるように、香港市内の場所によっては戦場のようになっている。デモ参加者たちだけでなく、香港警察側もますます自制が効かなくなっており、殺傷力がある拳銃を使うという暴挙が始まっている。

デモ隊により弓矢やその他の武器が向けられた香港警察が、次は拳銃だけでなくさらに強力で殺傷能力が高い兵器を使う可能性が高まってきている。

Top photo courtesy of The Times

【関連記事】

【動画】香港のデモ参加者が香港警官に銃で撃たれる:ハンセン指数は2%以上の急落

BonaFidrをフォロー

執筆者

コメントを残す

error: コンテンツは保護されています。