ジャック・マー氏、米中貿易戦争は20年続く可能性がある
木曜夜、アリババ・グループの共同設立者で前会長のジャック・マー氏がブルームバーグTVに出演し、独占インタビューに答えた。その中で、20年間続く米中貿易戦争と頭打ちを迎えるグローバリゼーションに備えよと語った。
マー氏は、もし通商摩擦がタイミングよく解決されなければ、支那と米国の関係は20年間「混乱」が続く可能性があると警告した。
「私たちは、とても、とても気をつけなければいけない。私たちはさらなる問題を生み出すべきではなく、問題を解決しなければいけない」とマー氏は語った。
マー氏は、世界の技術と繁栄を共有することで、米中はグローバリゼーションを支援するために協力しなければいけないとも語った。
Alibaba Co-Founder Jack Ma speaks to @YIbukun about his mission to help entrepreneurs in Africa, the US-China trade war, and whether he still plans to list Ant Financial. Watch the full exclusive with on @BloombergTV @business pic.twitter.com/ea7MdyXNOa
— Sammy Jenkins (@samanthajenkins) November 15, 2019
【訳】アリババの共同設立者ジャック・マーが、アフリカの起業家を支援するという彼のミッション、米中貿易戦争、そして彼は今もAnt Financialを上場する計画であるかについて@YIbukunに語った。独占インタビューの完全版を@BloombergTV @businessでご覧ください。
この先数年で通商摩擦を解決できなければ、グローバリゼーションが「頭打ち」してしまう可能性がある。これが意味することは、政策主導の反グローバリゼーションが各国で隆盛となり、貿易量は減少し、世界のGDPは縮小し、より不確実性が高まり、そして複雑なサプライチェーンが再構築されることにより景気減退が起きる可能性があるということである。
たとえ米中間で通称摩擦を即刻解消したとしても、グローバリゼーションがすぐに復活するわけではなく、横ばい状態に落ち着くことが見込まれている。というのも、米中貿易戦争による世界経済へのダメージがすでに発生しているためである。
トランプ政権は、株価を押し上げるために米中貿易戦争が即刻合意にいたるかのようなニュースの見出し発言を行なっているが、日に日に反グローバリゼーションのシナリオは現実味を増している。その環境は整っており、世界経済は景気後退に入る可能性が高まっているか、もしくはすでに景気後退に突入しようとしている状態である。
米中貿易戦争は数十年間にわたって継続するというマー氏の発言は正しいのかもしれない。投資家は、そのような数十年スパンのボラティリティ・シナリオに対応できていない。
Screenshot via Bloomberg
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