ソフトバンクの孫会長に20億ドルの保証人リスクが発生する可能性あり:ホテル・グループOyo創業者が借りた融資の個人的保証人になっているとブルームバーグ通信が報じる
昨年10月、本サイトでも『インドのホテル・グループOyoは第2のWeWorkか?』と取り上げていた。
約9ヶ月前、ソフトバンクの孫会長は、Oyoの創業者であるリテシュ・アガルワル氏を、わずか25歳で同社を世界第2位のホテルグループに育て上げたスター企業家として絶賛していた。「彼は世界最大のホテル王になるだろう」とも孫会長は語っていた。
しかし世界パンデミックにより、Oyoは世界で事業運営を停止することを余儀なくされており、数千人にのぼる従業員を解雇している。このパンデミックにより特に旅行業界は直撃を受けており、その中にはホテル業界も含まれている。
パンデミックによる経済の冷え込みと金融市場の暴落により危機に直面しているのはソフトバンク・グループも同じであるが、現在訴訟係争中である元ユニコーン企業のWeWorkに加えて、Oyoもソフトバンクにとって大きなリスク要因になっているとブルームバーグ通信が報じた。
現在26歳のOyo創業者であるアガルワル氏は、自身が運営する企業の価値が高騰するに伴い、その株式を自身で購入するために20億ドルの融資を受けていた。彼に融資を行った金融機関にはみずほフィナンシャルグループが含まれている。孫会長はこれら金融機関がアガルワル氏へ融資した資金の個人的な保証人になっているとブルームバーグは報じている。さらに、Oyoの企業価値が下落すればこれら金融機関は追加担保を要求する可能性があり、そうなれば両氏は個人的損失を被る可能性がある。
ユナイテッド・ファースト・パートナーズのアジア調査部門トップのジャスティン・タン氏は次のように語っている:
アガルワル氏にマージンコール(追証)が発動されれば、彼は問題に直面することになるだろう。彼は、大幅な値引き価格で株式を売却する必要があるかもしれない。
Oyo、ソフトバンク、みずほはいずれもブルームバーグの記者の問い合わせに回答することを拒否した。
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