CNNの複数の記者や司会者たちがチャイナ国営テレビCGTNに天下りしていることが判明|CGTNは米司法省により「外国のエージェント」として登録を命じられている
複数の元CNNのレポーターや番組司会者たちが、チャイナの国営メディアである中国グローバルテレビジョンネットワーク(英略:CGTN、中国語:中国環球電視網)に「転職」していることが報じられた。CGTNは、2019年、米司法省によりチャイナ共産党の宣伝活動を行っているとして、「外国代理人登録法」に基づく「外国のエージェント」として登録するよう命じられている。CGTNは北京に本社があり、チャイナの共産党から資金提供を受けている。
チャイナの国営プロパダンダ機関に、CNNから複数のレポーターや番組司会者が天下っていることは、The National Pulseが独占スクープとして報じている。
The National Pulseは、スティーブ・バノン氏ともつながりがある保守派のネット・メディア。この編集長に対しては、最近、CNNのアラン・デュークと名乗る記者が電話をかけ、「おたくのナタリー・ウィンターズ記者によろしく伝えてくれ」と語り、彼女の自宅住所を知っていると言い残すという脅迫まがいの電話をかけてきたと同サイトは報じている。
CNNは自らのことを「事実を最も大切にする」ニュース報道を行っていると自負しているが、トランプ大統領からは「フェイク・ニュース」の代表格として度々批判されており、実際、保守派ニュースチャンネルのFOX Newsと比べて視聴者数で大きく後塵を拝している。
CNNで20年以上勤務した経験があるショーン・カレブ氏は、現在、CGTNアメリカのナショナル・コレスポンデントとして雇用されている。カレブ氏は、2011年、アメリカ国務省の外交官としてアフガニスタンに駐在した経験がある。CNNでの在職期間は、1989年〜2009年。
カレブ氏は、2016年から報じられるようになった、ロシアによるアメリカ大統領選挙への介入事件(いわゆるロシアゲート事件)について、CGTNでその報道を行うよう積極的に推進した人物。その後、FBIのモラー特別捜査官が発表した調査報告書『モラー報告書』が、トランプ大統領の無実を証明したとする大統領自身の発言を「正確ではない」と報道した。(以下の動画)
カレブ氏は、中共政府が行っている環境対策を称賛する報道も行っているとThe National Pulseは報じている。その一方で、米国政府は「それとは逆の方向に進んでいる」と同氏は批判している。
以下はCGTNアメリカの公式ツイッターに行われた投稿の一つ:
CGTN’s Sean Callebs is in #China producing stories on the 70th anniversary of the founding of the People’s Republic of China. Day one assignment is challenged by rain. @sfcallebs pic.twitter.com/nHjafwa4ID
— CGTN America (@cgtnamerica) September 9, 2019
【訳】CGTNのショーン・カレブは、現在チャイナで中華人民共和国の建国70周年記念の報道内容を製作中。初日は雨となってしまった。
この他、以下の元CNN社員たちがCGTNに転職しているとThe National Pulseは報じている:
- アナンド・ナイドゥー氏:CGTNの番組『ザ・ヒート』の司会者。ワシントンDCビューローを拠点にしている。元々、CNNのアトランタ本社で国際ニュース部門の司会者を10年間務めた。
- カリーナ・ヒューバー氏:CGTNのニューヨーク特派員。同テレビ局の番組『グローバル・ビジネス・アメリカ』の司会者を務める。元々、CNNとロイター通信でビジネス担当レポーターだった。
- アシー・ナムダー氏:CGTNの司会者。元々、CNNで国際ニュースを報じる司会者だった。
- ジム・スペルマン氏:CGTNの特派員。元々、CNNで10年以上記者として務めた。
彼らは全員、一貫して親中報道を行っており、その中には多くのフェイク・ニュースが含まれているとThe National Pulseは証拠とともに指摘している。当然、彼らは過去に多くの反トランプ発言や報道を行っている。
The National Pulseは、CNNから複数の社員がCGTNに「天下り」していることについて、CNNにコメントを求めたが、記事掲載までにコメントは得られなかったと記している。
このThe National Pulseの記事全文と記者たちの顔写真は、ここで無料公開されている。
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