FBIは新たに3人の中国籍の「研究者」を逮捕|司法省は現在も全米25都市以上で人民解放軍所属の研究者と疑われる人物らを捜査中
人民解放軍の空軍軍医大学に所属する現役の軍人、タン・ジュアン(Tang Juan)が、その経歴を偽ってカリフォルニア大学デービス校で研究者として勤務するために入国したとして、FBIは彼女を査証詐欺で6月26日に告訴した。しかし同被告人はサンフランシスコにあるチャイナ領事館に逃げ込み、外交特権を使って保護されていると現地時間の7月22日(水曜)に報じられていた。
そしてこのニュースが報じられた翌日の7月23日(木曜)、FBIは3人の中国籍の人物らを査証詐欺で逮捕したと司法省が発表した。これをロイター通信が報じた。司法省の発表によると、4人目の逮捕者となるはずだったタン・ジュアン被告人は、依然としてサンフランシスコにあるチャイナ領事館でかくまわれている。これら4人は全員、研究者のふりをしたチャイナの軍人であると考えられると司法省は発表している。
アメリカの司法省(FBIはその配下にある)は、過去18ヶ月間にわたって数人の中国籍の研究者を逮捕しており、彼らを企業秘密や研究成果を盗み中華人民共和国に送信した罪で起訴している。
現在、FBIは全米の大学機関に隠れているチャイナ共産党党員たちを一掃しようと奮闘していると、本日ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙が報じている。
WSJ: FBI probing Chinese researchers suspected of being secret People’s Liberation Army members in over 25 U.S. cities
— Josh Caplan (@joshdcaplan) July 23, 2020
【訳】WSJ紙の報道:FBIは、全米25都市以上で、密かに人民解放軍の所属と疑われるチャイナの研究者たちを捜査中である。
ロイター通信によると、司法省は、FBIが全米25都市以上において人民解放軍の所属と考えられる米国査証保持者に対して、最近、面接を行っている。
全米の大学機関やそこで勤務する研究者たちが、チャイナ政府から数十億ドルにものぼる資金を受け取っていることはすでに判明している。ハーバード大学の化学・生物化学学部の元学部長、チャールズ・リーバー被告人が、チャイナの『千人計画』に関わっていたことを連邦政府に虚偽証言した罪で訴追されたことは広く報道された。
■ 国務省は、チャイナが米国から少なくとも10億ドルの価値がある研究成果を窃盗したと非難
これと同じ日(7月23日・木曜)、アメリカ国務省のモーガン・オータガス報道官は、チャイナが少なくとも10億ドルの価値がある企業秘密や研究成果をアメリカから盗んだと発表した。
オータガス報道官は、今週、閉鎖することが命じられたヒューストンにあるチャイナの総領事館が、こうした研究成果の窃盗が行われる「震源地」であると指摘している。
チャイナ政府は対抗措置として、チャイナ内陸部の四川省成都にある米国領事館を閉鎖する命令を下している。
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