米上院司法委員会は米国民が新型コロナに関してチャイナを訴えることを可能にする法案を可決|「チャイナ・クイーン」の異名をとる民主党のファインスタイン議員は、「チャイナは尊敬に値する国に成長している・・・これは大きな誤り」と反対票を投じる
アメリカ連邦議会の上院司法委員会は、7月30日、コロナウイルス・パンデミックを防ぐことを怠った責任で、アメリカ国民がチャイナを訴えることを可能にする法案『COVID犠牲者のための市民正義法:Civil Justice for Victims of COVID Act (S. 4212)』を可決した。同法案の審議は1ヶ月以上前から行われていた。
同法案の共同発起人であり、上院司法委員会の議長を務めるリンゼー・グラム上院議員(サウスカロライナ州選出・共和党)は、同委員会が13対9でこの法案を可決したことを称賛した。
同法は、9/11テロ攻撃に関与したとされるサウジアラビアの政府関係者に対して、テロの犠牲となった人たちが訴訟を起こすことを可能にする法律『テロ支援者制裁法:Justice Against Sponsors of Terrorism Act』をモデルにしている。
CQの記者は次のようにツイートしている。
The Senate Judiciary Committee advanced a bill (S 4212) that would allow U.S. citizens to sue China for physical or economic damages related to COVID-19.
— Caroline Coudriet (@cscoudriet) July 30, 2020
【訳】上院司法委員会は、COVID-19に関して被った肉体的もしくは経済的損失の補償を求めて米国民がチャイナを訴えることを許可する法案(S 4212)を前進させた。
GOP supporters said the bill would hold China accountable for actions related to the disease's spread. "The CCP’s lies and deceit and incompetence helped turn the COVID-19 disaster from would have been a very deadly but local disease into a worldwide pandemic," said @HawleyMO.
— Caroline Coudriet (@cscoudriet) July 30, 2020
【訳】共和党の支持者たちは、同法案が、この疫病を拡大させることに関係する行為の責任をチャイナに取らせることになると語った。ホーリー上院議員は、「チャイナ共産党の嘘と偽り、そして無能さが、COVID-19を非常に致死性は高いが地域限定の病気から、世界的パンデミックへと変貌させることになった」と語った。
Democrats were opposed, worried it would leave the U.S. open to similar litigation. "If we eliminate sovereign immunity for countries engaging in reckless behavior that contributed to the spread of COVID-19, other countries may very well do the same to us," said @SenFeinstein.
— Caroline Coudriet (@cscoudriet) July 30, 2020
【訳】民主党議員は反対した。同法案は、米国が同様の訴訟対象となる可能性の扉を開いてしまうことを懸念。「もし我々が、COVID-19の感染拡大の一因となる無謀な行為に関与する国々から、主権免除の特権を剥奪すれば、他の国々は我々に対して全く同じことを行う可能性がある」とファインスタイン上院議員は語った。
ファインスタイン上院議員(カリフォルニア州選出・民主党)は、この日の上院司法委員会でさらに次のように発言した:
我々は、チャイナを潜在的貿易相手国にしている。この国は、数千万人もの人民を短期間に貧困から救った。また、この国は、他の国々と同様に尊敬に値する国へと成長しつつある。私はそのことを深く確信している。・・・
(チャイナから外国国家主権による免責特権を剥奪することは)大きな誤りだ。
元サンフランシスコ市長であるファインスタイン上院議員は、20年近くにわたってチャイナのスパイを運転手として雇用していたことが明らかとなっている。しかし同議員はこのスキャンダルについて無言を貫いている。
https://twitter.com/BFidr/status/1288370640228175872?s=20
さらに、ファインスタイン議員の夫であるリチャード・ブルム氏は投資会社ブルム・キャピタル(Blum Capital)を経営しており、チャイナ投資を積極的に行っていることが知られている。しかし、ファインスタイン議員は、彼女の外交政策と夫とのビジネスの間には「ファイヤー・ウォールがある」と発言している。
ファインスタイン議員の夫が経営するブルム・キャピタルは、1994年に新興市場に特化したジョイント・ベンチャー企業Newbridge Capitalを設立した。1997年時点で、その投資資金15億ドルのうち、チャイナへの投資は2%未満とブルム氏は語っていた。その後、2002年、Newbridge Capitalは深セン開発銀行の所有権の20%を取得する交渉を開始し、紆余曲折を経てその2年後、1億4500万ドルを支払って18%の所有権を取得することに成功している。外国の組織がチャイナの銀行の支配権を握るのはこれが初のケースである。
全米紙USA Todayは、ダイアン・ファインスタイン上院議員が個人的に保有する純資産は5億850万ドルであり、連邦議員の中で6番目の資産家であると報じている。しかし実際には彼女の保有資産はこれよりも巨額であると言われている。例えば、彼女の夫のリチャード・ブルム氏の個人資産は、少なくとも10億ドルと報じられている。
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