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カナダ国民の53%が債務超過の一歩手前 毎月の支払いが滞るまで残すところ200ドル以下=調査結果

カナダ国民の53%が債務超過の一歩手前 毎月の支払いが滞るまで残すところ200ドル以下

カナダのジャスティン・トルドー首相(Photo via Flickr)

MNP Ltd.社が実施した最新のサーベイ調査によると、カナダ人の53%が債務超過に直面しており、あと200ドル(約2万2000円)かそれ以下の借金をしてしまうと、毎月の請求書や債務の支払いができなくなる。人口の25%が、パンデミック中にさらに借金を重ねていることも同調査で判明している。ブルームバーグ通信が4月8日(木曜)にこの調査結果を報じた

 

カナダのMNP消費者ローン指数は過去5年間で最高を記録し、昨年12月のサーベイ調査から10ポイントも急増したとブルームバーグ通信は報じている。

 

MNP社のグラント・バジアン社長は、この日発表したレポートの中で政府による生活支援策(ただし一時的なもの)により国民の痛みはある程度は緩和されていると記している。しかしブルームバーグ通信は次のように報じている

パンデミックの最中、各世帯は貯蓄を増やし、支出を減らそうとしたのかもしれない。公平に見て、それがうまくいった世帯もあるだろう。しかし、中には失業や賃金の引き下げが原因で借金を増やしたり、あるいは中小企業を必死に存続させるために借金を増やしてしまった人もいる。

 

MNPによると、カナダ人の4分の1が、パンデミックの最中に借金を増やした。回答者のうち、20%が請求書の支払いに貯金を切り崩し、14%がクレジットカードを利用し、7%が与信枠を利用し、3%が銀行ローンを利用または住宅ローンの支払いを延期したとそれぞれ回答している。

 

MNP社のバジアン社長は、「借金を増やしている人は、将来の金利上昇の影響を受けやすくなる。そうなると、借金が払えなくなってしまうかもしれない」と記している。

 

CTVのチーフ金融コメンテーター、パティー・ロヴェット・リード氏は次のようにコメントしている:

一旦、経済が金利の上昇を認めてしまうと、金利は上がらないだろうと甘く見て借金をしている人にとっては、金利の上昇は深刻な問題となる。実際、(サーベイ調査の)回答者の10人に6人が、現在の低金利環境は、そうでなければ買えないようなものを買うのに適した絶好の機会だと答えているのはとんでもないことだと私は思う。もしそれを購入する余裕がないのであれば、支出をやめる必要がある

 

カナダ国民への解決策として、バジアン社長は、「公認破産管財人」を設立することを勧めており、それにより消費者が月々の予算計画を立てたり、クレジットの借り換えや債務整理、債権者との交渉、追加のキャッシュフローを増やす可能性がある価値の高い資産の売却、そしてもちろん破産宣告を行うことを支援することを提案している。

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