【動画】チャイナ深セン市の高層ビルが大きくグラつき入居者が大挙して避難する事態に——米国務省はSEGタワーに近づかないよう警告を発表
チャイナの広東省広州にある米国領事館は、5月19日(水曜)、深セン市にある高層ビルSEGタワーには近寄らないよう現地にいる全アメリカ国民に対してセキュリティー警報を発令した。この前日に、SEGタワーが大きく揺れたことを受けての措置。この日、人々が同高層ビルから逃げ惑う様子が撮影された動画がネット上で拡散していた。
SEGタワーは、香港との境をまたいだ大陸側にある深セン市、その華強北(フアチャンベイ)地区にある。深セン市は急速に成長を遂げるチャイナのハイテク中心地。
300メートルの高さがあるSEGプラザは、深セン市で最も高い高層ビルの一つ。ビルの中には巨大な電子機器市場や、多くのオフィスが入居している。SNSに投稿されたいくつかの動画には、このビルが前後・左右に大きく揺れる様子が撮影されている。このビルの内部で撮影されたとされる1本の動画は、インテリアが大きく揺れている様子を捉えている。揺れが始まった直後に、ビルから人々は避難した。
https://twitter.com/ShenzhenPages/status/1394558949685284864
【訳】深セン市華強北(フアチャンベイ)にあるSEGビルが、今日、揺れ始め、人々がビルから避難した。地震は起きていなかったことが確認された現在、原因を調査中。
— Shenzhen Pages (@ShenzhenPages) May 18, 2021
この高層ビルが揺れ始めたことで避難しようとした人々が、一時、先を争い大挙した。動画から、人々の罵声やクラクションの音が聞こえる。逃げる人の中には後ろを振り返り、高層ビルを見上げる人もいる。全員が避難した後、このビルは封鎖された。
— Shenzhen Pages (@ShenzhenPages) May 18, 2021
— Shenzhen Pages (@ShenzhenPages) May 18, 2021
ブルームバーグ通信によると、現地時間で5月18日(火曜)の午後12時31分に入居者たちはビルの揺れを感じ、ビルの管理者が直ちに避難を手配したと、このビルを所有する深圳電子集団は発表している。地面に亀裂が入ったり、カーテンウォールが破損したりする形跡は見られないと、同社はウェブサイトで発表している。
危機管理担当の政府当局者は、声明の中で、この日、市内で地震は観測されなかったと述べ、関連する政府機関が超高層ビルがぐらついた原因を調査していると述べている。深セン市では、過去20年間にわたって高層ビルの建設ラッシュが続いており、高さ150メートル以上のビルの数は300件近くにまで爆発的に増加している。新規オフィスや住宅の建設を急いでいることから、何らかの手抜き工事があったのではないかと考えられている。
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