北欧諸国はモデルナ社製コロナワクチンを若年層に使用することを一時中止【更新】——心臓の炎症が起きる「わずかな可能性」がある
北欧諸国は、10月6日(水曜)、モデルナ社製コロナワクチンについて非常に稀な副反応である心臓の炎症のリスクが高まっているとして、若年層への使用を一時中止、または使用しないよう推奨した。AP通信が報じた。
北欧諸国による各発表:
▶︎ スウェーデン:30歳未満の人たちに対してモデルナ社製コロナワクチンの使用を12月1日まで一時中止。
▶︎ デンマーク:18歳未満の人たちにはスイス製のモデルナ社製コロナワクチンを提供しないと発表。
▶︎ ノルウェー:30歳未満の人たちには代わりにファイザー社製のワクチンを接種するよう促す。(ただし、ファイザー社製コロナワクチンの開発には、中絶された胎児に由来する細胞株が使われており、倫理的な問題が懸念されている。)
▶︎ フィンランド:当局は10月7日(木曜)に決定を発表する予定と、フィンランド保健福祉研究所の主任医師であるHanna Nohynek博士が地元放送局YLEに語る。【10月7日更新】フィンランド保健省のミカ・サルミネン局長は、1991年以降に生まれた男性に対してモデルナ社製ワクチンを使うことを一時中止すると発表した。彼らには代わりにファイザー社製ワクチンを使用する。現在、フィンランドでは12歳以上であればワクチン接種を受けることが可能。
スウェーデン、デンマーク、ノルウェーの3カ国とも、未発表の研究結果に基づいてこの判断を下している。この研究について、スウェーデンの公衆衛生局は、「心筋や心膜の炎症などの副反応のリスクが高まる」と語っている。ただし、「(この副反応の)影響を受けるリスクは非常に小さい」とも語っている。
北欧で行われた研究からのこの事前情報は、評価を受けるために欧州医薬品庁の副反応委員会に送られた。
この研究は、デンマークのStatens Serum Institut(同国内でコロナウイルスの拡散をマッピングする政府機関)、スウェーデンの医薬品庁、ノルウェーの国立保健医療科学院、フィンランドの健康・福祉研究所によって行われた。最終的な結果は約1ヵ月後に出る予定だと、デンマーク政府保健機関のボレット・ソーボルグ氏は語っている。
モデルナ社のワクチンは、今年1月、欧州連合(EU)の27カ国で18歳以上の人であれば誰にでも使用する許可が下りていた。
さらに7月、欧州医薬品庁は、モデルナ社のコロナワクチンを12歳~17歳の子供にも承認することを推奨していた。これは18歳未満の子供たちにこのワクチン接種が承認された初めてのケースとなっていた。
ただし、欧米の規制当局は、モデルナ社とファイザー社の両方のワクチンが、10代や若年成人にまれに見られる胸の痛みや心臓の炎症に関連していると警告している。
今回、北欧諸国による共同研究の予備的分析で、モデルナ社製のコロナワクチン、特に2回目以降の接種と、心臓の炎症リスクとの関連性が特に明確になったという。「リスクの増加は、ワクチン接種後4週間以内、主に最初の2週間以内に見られる」と同研究は記している。また、データによると、この副反応は、主に思春期の若者と若年成人、性別は主に少年/男性で発生率が増加していることが指摘されている。
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