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なぜ気候変動は詐欺なのか?【オピニオン】——2020年〜2050年代にかけて太陽は再び“大極小期(グランドミニマム)”に突入 “地球規模の寒冷期に直面”

大英博物館収蔵・バビロン遺跡(Photo courtesy of tessarian via Flickr)

マーティン・アームストロング筆|2022年11月1日掲載|Armstrongeconomics.com 

【タイトル】なぜ気候変動は詐欺なのか

(太字強調は原文のまま)

これは、古代史で知られる最も古い、民衆の洗脳方法の一つである。高位聖職者は天の周期をすでに発見していた。彼らは、日食が起きる周期を計算することができたため、自らの意思で太陽を暗くしてみせるふりをした。彼らは民衆を呼び集め、自分たちがこれから何をするつもりであるかを彼らに告げ、そして民衆は月が太陽を遮るのを見て高位聖職者は天を支配できると信じたのである。今日の占星術の本当の起源は、未来を予測するために大規模な相関研究を行った古代バビロニア人にある。

(Armstrongeconomics.comからの図を元にBonaFidrが翻訳・作成)

何事にも周期というものがある。気候は常に変化し、温暖期と寒冷期がある。今のペテン師たちは、自分たちの命令によって月が太陽を遮ったふりをしたバビロニアの高位聖職者たちと何ら変わらない。1772年にシベリアのヴィリュイ(Vilui)付近で、無傷の凍結した毛サイが発見されたとき、科学は覆された。次いで1787年に凍結したマンモスが発見されたことは、より有名だ。あなた方はショックを受けるかもしれないが、胃の中に草が残った状態で凍結した動物がこのように発見されたことは、次の2つの流派を生むことになった。というのも、こうした証拠は、昼食を食べているときに突然凍りつき、それが後世になって発見されたという可能性を示唆していたからである。

毛サイ(Public domain photo)

1772年に毛サイが発見され、次いで冷凍マンモスが発見されたことは、結局、物事は直線的ではないのだという想像力を掻き立てた。これらの大発見はまさに啓蒙時代(*)に貢献し、あらゆる分野の探究で知識が爆発した。このようなシベリアの冷凍保存されたマンモスの発見は、現在も続いている。こうした発見は、そのような(生命を突然脅かすほど)壊滅的な事象を説明しようと繰り広げられる両側の議論について、彼らの理論・仮説に挑戦している。シベリアで発見されたこれらの凍った動物たちは、古代ローマ時代のイタリアのポンペイで紀元79年の火山噴火の後に生き埋めにされた犠牲者たちの石膏型とそれほど似ていないわけではない。動物たちが草をはんでいたところ、突然、凍りついてしまうことが起こり得る。気候は何十億年にもわたって変動しているーー人間が内燃エンジンを発明するずっと以前から。

*啓蒙時代とは、「ヨーロッパで啓蒙思想が主流となっていた17世紀後半から18世紀にかけての時代のこと。啓蒙思想とは、聖書や神学といった従来の権威を離れ、理性(悟性)による知によって世界を把握しようとする思想運動」。(出典

冷凍マンモス(Image Source: theage.com.au)

地質学の分野ですら、もしかするとただ地球は突然、壊滅的な激変を起こし出しただけなのではないか、そして実際、地球はーー直線的ではなくーー周期的なのではないかという大論争を始めた。不規則な間隔で連続的に壊滅的な激変が起こるというこのような考え方は、1700年代に登場した。この流派は、人類の叡智に対する貢献者として忘れ去られた存在であるジョージ・ホガート・トゥールミン(George Hoggart Toulmin)が、1785年に出版した希有な著書『The Eternity of the World(訳:世界の永遠)』の中で最もよく表現されていた。

・・・地球の破壊や種としての人類全体の破壊には及ばないが、我々の経験や想像を超えた自然界の激変と地殻の変動は、これまでも存在したし、これからも存在する・・・驚くべき時代の連続を・・・[終わらせるために]・・・。

Id./p3, 110

ベルンハルディ教授の「エラティック」
(Photo via Armstrongeconomics.com)

1832年、ベルンハルディ教授(Professor A. Bernhardi)は、北極の氷冠がドイツの平野部にまで広がっていたと主張した。その根拠として、ベルナルディは「エラティック(erratics=氷河で漂移した迷子石)」と呼ばれる巨大な岩石が存在することを指摘し、それが進行する氷に押されたものであるとした。これは衝撃的な説であった。なぜなら、確実にそれは、自然史に対する非直線的な見方であったからだ。ベルンハルディは常識にとらわれない考え方をしていた。しかし、社会科学とは異なり、自然科学では、人々は理論に耳を傾け、それを批評する。そこでは、もし彼らが人々の信じたいと思う理論に疑問を投げかけるならば、理論が無視されてしまう。1834年、ヨハン・フォン・シャルパンティエール(Johann von Charpentier)(1786年~1855年)は、アルプスの岩に深い溝があると主張し、カール・シンパー(Karl Schimper)と同様に、それは氷河期の進行によって引き起こされたものだと結論づけた。

この知識体系は、地球温暖化/気候変動を主張するカルト教団によって完全に無視され続けている。彼らは自然や周期について何も知らないし、歴史や、食べ物を口に入れたまま凍った古代の生き物が発見されたことに全く無知なのだ。彼らは、これらの出来事を説明することもできなければ、実際に研究を行った人々によって書かれた膨大な知識を説明することもできないーー代わりに、彼らは科学のふりをしてアジェンダ(政治的意図)を隠そうとする。

(Armstrongeconomics.comからのグラフを元にBonaFidrが翻訳)

我々のモデルでは、2020年から2050年代にかけて、太陽は再び「大極小期(グランドミニマム)」に突入すると予測している。これが太陽に起きることで、磁力が弱まり、黒点の発生頻度が低下し、そして地球に届く紫外線量も減少することになる。つまり、我々の地球は世界規模の寒冷期に直面しつつあることを意味し、それは31年~43年間にわたって続く可能性がある。前回の大極小期(グランドミニマム)は、17世紀半ばにミニ氷河期をもたらした。マウンダー極小期(マウンダーミニマム)と呼ばれるものは、1645年から1715年にかけて発生した。この期間を含むさらに長いスパンの間には、世界の一部が非常に寒くなったため、その期間は「小氷河期(Little Ice Age)」と呼ばれ、それは約1300年から1850年にかけて続いた。

ボーフォート循環(Beaufort Gyre)
(Image via Armstrongeconomics.com)

ほとんどの人は、ボーフォート循環(Beaufort Gyre)という単語を一度も聞いたことがない。これは北極海に存在する、風によって引き起こされる巨大な海流で、私たちが大気中に放出できるいかなる物質よりも海氷に大きな影響を及ぼしている。ボーフォート循環は、何千、何万年もの間、気候や海氷の形成を制御してきた。しかし、最近、何かが変わった。それは、地球温暖化をもたらすようなものではなく、新たな氷河期の兆候を示すようなものである。

そこには正常な周期というものがあり、それは約5.4年のようである。その周期ごとに、この海流は流れを逆方向に変え、反時計回りに高速回転し、氷と淡水が北極海の東部と北大西洋に排出される。この5.4年という周期は興味深い。なぜなら、それは8.6年の2π周期間隔であるからだ。2022年に向けての直近の周期は、突然、8.6年間隔の2つ分に拡大し、17.2年になっている。

我々が理解しないといけないのは、このボーフォート循環は現在、五大湖をすべて合わせたのと同じ量の淡水を持っているということだ。なぜそれが重要なのか?海水が凍る温度は、淡水が凍る華氏32度(摂氏0度)よりも低い。大気温度と塩水の凝固点の差は、大気温度と淡水の凝固点の差より大きい。そのため、塩がついた氷は早く溶ける。これが、アイス・ストームのときに道路に塩(融雪剤/融氷剤)をまく理由だ。

それでは、ボーフォート循環を氷と淡水のメリーゴーランドだと考えてみよう。現在、それは回転速度が速くなっているだけでなく、通常の時計回りに回転しているため、それは3つの主要な供給源からますます多くの淡水を集められるようになっている:

  1. 融解する海氷
  2. ロシアや北アメリカの河川からの北極海への流入
  3. ベーリング海から流入する塩分濃度の低い海水

実際、エール大学はこの海流が「ヨーロッパの気候を冷やす」可能性があると警告しているが、まさに今現在、私たちが目撃しているのがそれである。周期的に、ボーフォート循環は逆流する。そしてそれが逆流する時、(法律用語で言われるところの)「明白かつ現在の危険」というのは、キンキンに冷えた大量の淡水が北大西洋に自然に排出されるということだ。思い出してほしい。淡水は海水より速く凍るということを。

メキシコ湾流
(Image via Armstrongeconomics.com)

これは仮説ではない。1960年代と1970年代にボーフォート循環が反転したという前回の記録がある。その時、北極の淡水が一気に北大西洋に放出され、その結果、その水が凍結した。この問題についてはすでに多くの研究がなされているが、もちろん、人間活動のせいだけにしようとする気候変動のアジェンダ(政治的意図)からはこれらの研究は無視されている。とはいえ、私が会員であるAAASは、わかりやすくこう言明している:

北極海の海氷は、季節的な気候から10年単位の気候に影響を与える。そして、「小氷河期」のような、より長期の異常には海氷が不可欠であることが複数のモデルから示唆されている。

「ソクラテス」(アーム・ストロング氏が開発したAI予測モデル)には、私が過去50年間に見つけたありとあらゆるデータベースが組み込まれている。ボーフォート循環の周期は拡大されて17.2年であるため、通常より大量の淡水が大西洋へ排出され、メキシコ湾流を乱す危険性がある。ヨーロッパの気候が穏やかである唯一の理由は、メキシコ湾流にある。しかし、それは常にそうであったわけではない。3世紀にローマに侵入した蛮族は、主に北部で気候が寒冷化したことが原因であったことが分かっている。海の民の侵入で青銅器時代は終わり、北の民は南へ移動し、メソポタミアや北アフリカを襲撃した。

気候変動は本物である・・・

ただしそれを引き起こしているのは人間ではない。

おそらく、我々は今、転換点にいる。そして彼らは、極寒の冬もCO2や地球温暖化のせいだと言い続けることはできない。メキシコ湾流の崩壊は、CO2とは全く関係ない。このこと(メキシコ湾流の崩壊)は、大きな対立を生む可能性がある。この人たちが本気で間違っていたということ、そしてこのタイミングで化石燃料を止めようとして彼らが今の経済に何をしでかしてしまっているかということに、大きな敵対が起きる可能性がある。メキシコ湾流が崩壊すれば、数千万人の死者が出るかもしれないのだから。

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