レオナルド・ディカプリオが証言：中国共産党とつながりあるマレーシアの資産家が2012年の選挙期間中にオバマに最大3000万ドルを送金すると聞いた |

ハリウッド俳優のレオナルド・ディカプリオ氏は4月3日（月曜）に行われた連邦裁判で証言台に立ち、マレーシアの資産家ジョー・ロウが2012年のオバマ前大統領の再選キャンペーンを支援するために最大3000万ドルを寄付する計画だったと証言した。英ガーディアンや、The Post Millenial、エポックタイムズなどの独立系メディアが今週報じた。

マレーシアの資産家ジョー・ロウは、マレーシア政府系投資ファンド「1MDB」の不正疑惑の渦中にいた人物で、現在はマカオに潜伏中とマレーシア当局が確認したことが報じられている。

すでに有罪が確定している1MDBの資金流用事件については、2016年に次のように報じられていた：

（米司法省は2016年7月20日、）マレーシア政府100％出資の国有投資会社「ワン・マレーシア・デベロップメント（1MDB）」の資金流用疑惑にからみ、1MDB関係者が同資金35億ドル（約3750億円）以上を不正流用・洗浄（マネーロンダリング）したと確定し、首相の義理の息子ら親族らが保有する関連資産（10億ドル＝約1070億円）の差し押さえを求め、米ロサンゼルス連邦地裁（複数訴訟案件）に提訴した。

そして2020年7月、マレーシアの高等裁判所は、政府系ファンド「１ＭＤＢ」の資金を不正流用した罪などに問われたナジブ元首相に有罪の判決を下したことが報じられている。「ナジブ被告は１ＭＤＢから個人口座に振り込まれた資金１０００万ドル（約１１億円）をめぐって職権乱用や資金洗浄、背任など７つの罪に問われ、全て有罪となった」。

さらに2020年10月、ゴールドマンサックスのマレーシア子会社は、「１ＭＤＢを通じた巨額の資金流用を可能にしたスキームへの関与で有罪を認めた。これはゴールドマン創業以来初め（て）」と報じられている。

今週月曜にディカプリオ氏が証言台に立ったことについて、エポックタイムズは次のように伝えている（太字強調はBonaFidr）：

俳優のレオナルド・ディカプリオは、マレーシアの資産家ジョー・ロウが2012年のバラク・オバマ米大統領（当時）の再選キャンペーンのために最大3000万ドルの寄付を計画していたと語った。

ディカプリオは、ワシントンでの連邦裁判で証言した際に、ロウ（Low Taek Jho）と交わした会話内容を詳しく語った。

「それは、彼（ロウ）がどういったパーティーを支援しているかについてのカジュアルな会話でした」とディカプリオは語り、ロウが民主党に「2000万ドルから3000万ドルくらい」の「多額の寄付」をするつもりだと言っていたと陪審員たちに語った。

「私はただ、『ワオ、それは大金だ』と言いました」。

ヒップホップグループFugees（フージーズ）のプラカズレル・“プラーズ”・ミシェルの裁判でディカプリオは証言台に立った。起訴状によると、ミシェルは、ロウと共謀して外国人からオバマ大統領の2012年の選挙キャンペーンに資金を流したとされる。

検察によると、ミシェルはロウから2100万ドルを受け取り、様々な企業やミュージシャンに関連する人物など一連の「身代わり献金者」を通じて複数の政治委員会にその資金を流したという。

ロウとミシェルは、オバマ大統領への「アクセスを獲得し、影響を与えるために」この陰謀を実行したと、米国司法省は述べている。ある例では、ミシェルの関係者が、オバマへの資金提供を求めるミシェルからのメールを転送し、資金提供すればオバマとの「最大15分の謁見を保証する」とロウに伝えたという。

起訴状によると、ロウの父親はワシントンのイベントでオバマと面会し、オバマと写真を撮ったが、ロウは大統領と会わなかったという。

ミシェルはまた、外国人が米国のキャンペーンに直接または間接的に寄付することを違法とする米国の法律に抵触するこの資金提供を隠蔽しようとしたとされる。さらに、彼はトランプ政権がロウに対する捜査を取り下げるよう圧力をかけるために他の者と共謀したとされる。

ミッシェルは疑惑を否定している。

検察によると、中国共産党（CCP）のメンバーである中国の公安副大臣もこの計画に関与していたとされ、中国の反体制派を（米国から）中国に送り返すよう働きかけていたという。

ディカプリオは、ロウとつながりがある数人の著名人の一人。ロウは、マレーシア政府が諸外国や外国の個人と協定を結ぶことで経済発展を高めるために設立した富裕層向けファンド「1MDB」から、45億ドルを横領した疑いで、別の連邦刑事告発を受けている逃亡中の容疑者。

資産家ロウは、ハリウッドの有名人にお金を払って一緒にパーティーをしていたことで知られ、ディカプリオの慈善財団を支援し、ディカプリオが主演しアカデミー賞にノミネートされた2013年の映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」に資金援助を行っていた。ディカプリオは同映画で主演を務め、オスカー賞にノミネートされている。