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ハーバード大学やイェール大学など米名門大学に連邦政府の捜査が入る:中国など海外からのいかがわしい寄付金を受け取っていた容疑

ハーバード大学やイェール大学など米名門大学に連邦政府の捜査が入る:中国など海外からのいかがわしい寄付金を受け取っていた容疑

ハーバード大学化学学部元学部長、チャールズ・リーバー容疑者(Photo via Harvard University)

米教育省は、ハーバード大学およびイェール大学に対して、数百万ドルにものぼる寄付金を海外から受け取っていたことに関して捜査を開始した。

 

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙が報じた内容によると、教育省は、アメリカの複数の大学機関が、中国やサウジアラビアを含む海外から合計65億ドルにものぼる資金を受け取っていたことを公表していなかったことについて、継続して調査を行っている。

 

ハーバード大学に送付した書簡で教育省は、中国、イラン、カタール、そしてサウジアラビアと関係がある贈与やこれら国々との関係性について、全ての情報を公開するよう要請した。また、教育省は、中国の通信機器メーカーであるファーウェイとZTE、そしてロシアのサイバーセキュリティー企業のカスペルスキー・ラボとのいかなる関係性についても公表するようハーバード大学に要請している。

 

WSJ紙は、以前、ファーウェイが、「バックドア」と呼ばれる政府機関が従来使う手法を利用して、世界中で携帯電話の通信ネットワークにアクセスしていると報じていた

 

教育省のベッツィー・デヴォス長官は次の声明を発表している:

 

「もし大学機関が海外からの資金や贈与を受け取っているならば、その大学の学生、寄付者、そして納税者は、彼らがいくら受け取っていたのかを知らされるべきである。さらに、法律もそれを要求している。しかし残念ながら、我々が調査を深堀すればするほど、あまりに多くの大学が金額を低く見積もって報告しているか、全く報告していないということが判明している。我々は、大学機関に対して引き続き責任を追及するつもりであり、大学と協力して彼らが法律で要求されている通り、完全で正しくかつ透明性ある報告を確実に行うようにするつもりである」と教育省のベッツィー・デヴォス長官は語っている

 

ハーバード大学の校内紙Harvard Crimsonが報じている通り、教育省が送付した書簡は、全米の大学機関が持つ海外政府とのつながりについて継続して行われている捜査の一環である。この捜査により、これまでのところ少なくとも全米の10大学(コーネル大学、イェール大学、コロラド大学ボルダー校、テキサス大学医学部アンダーソン癌センター、MIT、シカゴ大学、ペンシルバニア大学、ボストン大学、テキサスA&M大学、カーネギーメロン大学)が、海外から受け取った資金数十億ドルを報告していなかったことが判明している。

 

本件の捜査において、ハーバード大学だけが捜査対象になっているわけではない。イェール大学もまた、2014年〜2017年の間に海外から受け取った3億7500万ドルの資金を報告することを怠っていたことに関して捜査対象になっている。連邦政府当局は、これは研究者や学者といった「従来とは異なる収集手段」を使って技術を盗み出そうとする中国からの「継続した脅威」に対抗するための活動であると語ったとCNNが報じている

 

WSJ紙は、ハーバード大学は声明を準備していると大学の広報担当者が語ったと報じている。イェール大学は、いまだコメントを発表していない。

 

この全米の大学への捜査は、ハーバード大学化学学部の元学部長、チャールズ・リーバー容疑者が、自身と中国とのつながりについて連邦政府当局に対して虚偽の報告を行なっていた罪で逮捕されてから2週間後に立ち上げられている。チャールズ・リーバー容疑者は、武漢理工大学から高額の契約金を受け取って契約関係にあったと報じられている。

 

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中国人研究者たちがカナダの研究所からコロナウィルスを盗み出した事件がある。このカナダで起きたスパイ事件に関して、捜査対象の中心人物であったカナダ人科学者フランク・プラマー博士(67歳)が、ナイロビ大学で基調講演を行うためにケニアを訪問していた際、現地で突然倒れ急死したと、先週カナダの公共放送CBCが報じた。死因は公表されていない。

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