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武漢ウイルスに効果的とトランプ大統領が発表した抗マラリア薬は「突然死」を引き起こす可能性がある:CIAが内部局員向けに警告していたことが判明

武漢ウイルスに効果的とトランプ大統領が発表した抗マラリア薬は「突然死」を引き起こす可能性があるとCIAが内部局員向けに警告していたことが判明

ハイドロキシクロロクインの分子構造(Photo via Flickr)

 

 

トランプ大統領は、武漢ウイルスに対する戦いにおいて「形勢逆転」となりうる治療薬として、抗マラリア薬であるハイドロキシクロロクイン(hydroxychloroquine)の名前を挙げている。しかし武漢ウイルスの感染者を治療するのにこの抗マラリア薬を使うことに対しては賛否両論が巻き起こっており、トランプ政権の武漢ウイルス対策チームの主要メンバーであるファウチ医師ですらこの薬の効果について矛盾する発表を行っている。

 

反トランプである主要メディアは、当然のようにこの抗マラリア薬の効果については懐疑的な報道を行っている。これに対して、司法省のウィリアム・バー長官は最近、主流メディアはこの治療薬に対して「ジハード(聖戦)」をしかけていると語っている。

 

しかしCIAは、自局内のアナリスト、諜報員、その他スタッフに対して、ハイドロキシクロロクイン(hydroxychloroquine)を摂取することは「危険」である可能性があり、場合によっては「突然死」を引き起こす可能性があると警告していることが判明したと、ワシントンポスト紙が報じた

 

ワシントンポスト紙は次のようの報じている:

 

COVID-19に関する質疑をやりとりするCIA職員向けの内部ポータルサイトで、3月末にこの警告が行われた。これは大統領が宣伝したことにより、ハイドロキシクロロクイン(hydroxychloroquine)が抗生物質であるアジスロマイシンと一緒に投与される場合、この病気に対して効果的であることが明らかとなりつつあると一般に議論されるようになって以降のことである。

 

CIAの局員向けに情報を提供する内部ポータルサイトは、3月末、トランプ大統領がこの薬は「COVID-19ウイルスに対して効果がある」と発言したことを繰り返すメディア報道に言及している。このポータルサイトで、CIAは局員に対して次のように指示を出している

 

現時点で、継続中の調査研究目的の一環として医療従事者によって処方される場合を除いて、患者がこの薬を摂取することは勧められない。ハイドロキシクロロクイン(hydroxychloroquine)には重大な副作用がある可能性があり、それには突然の心臓死が含まれる。個別の患者に処方する際には、医療従事者によって慎重に(薬を投与する患者が)選定され、経過観察を受ける必要がある」という回答が寄せられている。そして最後に太字で、「自分の勝手な判断でこの薬を摂取しないでほしい」と記されている。

 

CIA内部の情報交換内容は、一般に公表されることを意図していない。この質疑応答は、特定のCIA職員が上司に対して行った質問への返事であると報じられている。

 

CIA職員に対して宛てられたこの返答メッセージは、3月27日付けで行われている。これはトランプ大統領が記者会見の中でこの薬について初めて言及してから約1週間後のことである。

 

トランプ大統領は、「私が目にしたことからすると、これ(この治療薬)は形勢逆転となる可能性があると私は考えている」と記者会見で語っていた。さらにその後も、トランプ大統領は次のように語っている

 

つい最近、私の知人がこの薬を使ったおかげで随分と回復したと私に語った。あらゆる可能性がある・・・もし私以外の誰かがこれについて推奨したのであれば、あらゆる場所でこれが使われているだろう

 

トランプ大統領はまた、先週、彼の政権は2800万回の服用分のハイドロキシクロロクイン(hydroxychloroquine)を連邦国家備蓄品として配備したと語った。また、「患者の主治医の判断次第だが、Z-Pak、亜鉛と併用する。これは非常に素晴らしい結果が得られている」とも語っている

 

ワシントンポスト紙は、CIAの広報部にこの内部メモについて問い合わせを行なったが、同局はコメントすることを拒否している。

 

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