UKUSA協定に加盟する西側諜報機関が武漢ウイルス研究所の科学者を捜査中|中共はその一角で捜査の鍵を握るオーストラリアに圧力をかける
米国や英国など英語圏の5カ国の諜報機関が、諜報インフラやそこから得られる情報を共有・相互利用することを約束したUKUSA協定(通称、ファイブ・アイズ)――この協定に加盟する西側各国の諜報機関が、COVID-19ウイルス(武漢ウイルス)の発生源をつきとめるための国際的な共同捜査の一環として、「武漢ウイルス研究所で上級研究者のペン・ジョウ氏が行なっていた研究について詳しく調べている」とオーストラリア版デイリー・テレグラフ紙がスクープ報道した。
■ 武漢ウイルス研究所、上級研究者のペン・ジョウ(周鵬)氏
デイリー・テレグラフ紙は次のように報じている:
ファイブ・アイズであるオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、英国、そして米国の諜報機関は、COVID-19が海鮮市場が発生源なのか、それともコウモリを宿主とする致死性のあるコロナウイルス病原体について研究を行なっていた、武漢にあるレベル4の研究所から放出された自然発生ウイルスであるかどうかについて精査している。その過程で、武漢ウイルス研究所で上級研究者のペン・ジョウ(周鵬)氏が行なっていた研究について詳しく調べている。
武漢ウイルス研究所で、コウモリから採取したコロナウイルスを研究しているペン・ジョウ上級研究者(以下の写真)については、今年1月の時点でアメリカの独立系メディアZeroHedgeが今回のパンデミックに関係がある可能性があるとしてすでに報じていた。しかしツイッター社はこれを報じたZeroHedgeのアカウントを、「ハラスメントを行った」と利用規約違反を盾に利用停止にする措置を取り、そのニュースをブルームバーグなど大手メディアも報じるなどアメリカのネット上を一時騒然とさせていた。
しかしそれから3ヶ月近くがたち、ようやく今回のデイリー・テレグラフ紙によるスクープ報道へとつながった。
ペン・ジョウ上級研究者は、武漢ウイルス研究所において「コウモリ・ウイルス感染および免疫グループ」の責任者であり、昨年11月の時点で2名のポスドク研究員を採用しようとしていたことがわかっている。この2件のポスドク研究員のポジションは、「エボラと、SARSと関連するコロナウイルスが、病気を引き起こすことなく長期間にわたって潜伏状態でいられることを可能にする分子レベルのメカニズムについて研究する」ことが任務であった。
ペン・ジョウ上級研究者が勤務する武漢ウイルス研究所は、過去に次のプレス・リリースを発表していたとテレグラフ紙が報じている:
武漢ウイルス研究所で「コウモリ・ウイルス感染および免疫グループ」の責任者であるジョウ氏は、2011年〜2014年にかけて、生物学的封じ込め機能を備えたオーストラリア家畜衛生研究所(Australian Animal Health Laboratory)で3年間勤務した経験がある。同氏は、博士課程を修了するためにチャイナ政府からそこに派遣された。
この期間に、ジョウ氏は、捕獲した野生のコウモリを生きたままクイーンズランドからビクトリア州にあるオーストラリア家畜衛生研究所まで空輸する手配を行なっている。そこでこれらコウモリは麻酔にかけられた状態で解剖され、致死性のあるウイルスのために研究されていた。
彼の研究は、豪州科学・工業研究機構(CSIRO)と中国科学院の共同出資を受けていた。
彼の研究は、コウモリの免疫とインターフェロン(ウイルス抑制因子)の果たす役割について調べており、「コウモリが新たに発生する様々なウイルス――その多くは人やその他の動物にとって高い病原性を持つ――を生み出す保有宿主である」仕組みを調べていた。さらに、「そうしたウイルスの多くは、人やその他の動物にとって重大な罹患率と致死率を引き起こす」。
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