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フェースブックは『セントラ』と呼ばれる社内ツールを使ってユーザを全インターネット上で追跡している|連邦議会の公聴会でホーリー上院議員が爆弾発言

フェースブックは『セントラ』と呼ばれる社内ツールを使ってユーザを全インターネット上で追跡している|連邦議会の公聴会でホーリー上院議員が爆弾発言

クルーズ議員の質問に耳を傾けるジャック・ドーシーCEO(Screenshot via CBSN)

11月17日(火曜)、フェースブックのマーク・ザッカーバーグCEOとツイッターのジャック・ドーシーCEOが上院司法委員会の公聴会に証人喚問された。今年に入って少なくとも2回、連邦議会はアメリカの大手IT企業のCEOを公聴会に証人喚問している。

 

上院司法委員会は、この公聴会の様子をライブ配信した(この動画は以下で視聴できる):

 

上院司法委員会のメンバーであるジョッシュ・ホーリー議員は、この前日、以下のツイートを投稿していた:

【訳】私はフェースブックの内部告発者から、フェースブック、グーグル、そしてツイッターが、連携して情報検閲を行っていると聞いている。フェースブックは、それ(情報検閲)を管理するための社内プラットフォームがある。私は明日の公聴会で、このことをマーク・ザッカーバーグとジャック・ドーシーに質問する予定だ。

(太字強調は編集部)

 

そしてこの予告通り、ホーリー議員は、フェースブックがグーグルやツイッターといったライバル他社とデータを共有し談合しているという疑惑についてザッカーバーグ氏を追及した。また、フェースブックがユーザを追跡するために利用しているさまざまなツールについても追及した。ホーリー議員が行った質問の一つが、「セントラ(Sentra)」と呼ばれているとされる「社内ツール」についてであった。ホーリー議員によると、フェースブックはこの「セントラ」を使って、「フェースブック上だけでなく、インターネット全体を通して」ユーザを追跡しているという。

 

このときの動画がツイッターに投稿されている:

【訳】ホーリー(議員)は、マーク・ザッカーバーグが参加した上院の公聴会で、追跡プログラムとされるものについて爆弾ニュースを発表した。

 

「セントラとは、フェースブックが、フェースブック上だけではなくインターネット全体——ユーザのメッセージ、彼らにリンクづけられたアカウント、そして彼らがウェブ全体を通して閲覧するページ——全てを通してユーザを追跡するために利用しているツール」。

 

この質問に対して、ザッカーバーグ氏は、そのような名前のツールや、ホーリー議員が説明したような機能があるツールは「聞き覚えがない(wasn’t familiar)」と回答した。ホーリー議員は、フェースブックのCEOが頻繁に記憶を失うというのは非常に興味深いと皮肉を述べている。

 

前回の公聴会に引き続き、テッド・クルーズ議員がふたたびツイッターのジャック・ドーシーCEOと対峙した。クルーズ議員は、ツイッターが保守の言論や共和党議員の発言を検閲するために、同社が利用規約を恣意的に適用していることに責任を取るよう促した。しかしドーシー氏は、前回と同様、同社がパブリッシャーではなく中立的なプラットフォームであると繰り返し主張した。

 

こうしたやりとりの最後に、クルーズ議員は過去3回の選挙(2020年、2018年、2016年)において、フェースブックとツイッターが検閲を行った全ての民主党議員および全ての共和党議員を網羅したリストを作成するよう要求している。

 

このときの動画:

https://twitter.com/digikai_mj/status/1328750112563146753

【訳】彼(ドーシー)をやっつけろ!!

 

❤️テッド・クルーズ!!!

 

また、このやりとりが行われる前、ドーシー氏はツイッターが全ての選挙関連のツイートの0.2%に対してラベリング(異議申し立てが行われているという注意書き)を表示したことを認めている。

 

【訳】ツイッターのCEO、ジャック・ドーシーは、10月27日〜11月11日の間に、誤解を招くとして選挙関連のツイート30万件以上に対して、同社がラベリングを表示したと語った。これは選挙関連の全ツイートの約0.2%にあたる。この中には、トランプ大統領が投稿したツイートも含まれている

 

そしてドーシー氏は、今後、トランプ大統領のツイッター・アカウントがたどる運命についてヒントを与える発言を行なっている。福島県郡山生まれのメイジー・ヒロノ上院議員(ハワイ州選出・民主党)が、この2社はトランプ大統領の「嘘」を止めるために何を行なっているのかと質問した際、ドーシー氏は、いったん公職者でなくなれば、公職者としてトランプ大統領に与えられている特別待遇は「なくなる」と回答している。つまり、トランプ大統領がホワイトハウスを去れば、彼のツイッター・アカウントは一時凍結やブロック、完全な削除が行われる可能性がある。

 

このやりとりが行われた後、大統領選にも出馬したコーリー・ブッカー上院議員(ニュージャージ州選出・民主党)は、不正選挙を主張している「恥ずべき、そして恥知らずな」投稿が、両社のプラットフォーム上で「最も話題となっている投稿に入っている」ことについて、この2社を攻撃している。つまり、両社は不正選挙に関する投稿をもっと検閲する必要があると要求している。

 

そして最後に、マーシャ・ブラックバーン上院議員(テネシー州選出・共和党)がザッカーバーグ氏とドーシー氏を厳しく追及した。ブラックバーン上院議員は、この2社が「シリコンバレーの神」のように振る舞っていると非難した。また、フェースブックが外国とビジネス関係にあることについて質問し、特にフェースブックがチャイナ政府やベトナム政府には積極的に服従し、これらの国々の反政府勢力の発言を抑止していることについて質問を行った。

 

上院司法委員会の議長であるリンゼー・グラム上院議員と、有力議員のリチャード・ブルメンサル上院議員(コネチカット州選出・民主党)は、この公聴会のまとめとして、次の国会の開幕直後に、「セクション230」を改革する可能性について「協力」してもらうため、両CEOはふたたび喚問されることになるだろうと発言した。そして次回の公聴会では、フェースブックとツイッターだけではなく、他のIT企業のCEOも参加しなければいけないと付け加えた。

 

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