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米国空軍はF-35戦闘機をF-16戦闘機の後継機とする計画に失敗したことを認める——新たな第5世代戦闘機が必要

米国空軍はF-35戦闘機をF-16戦闘機の後継機とする計画に失敗したことを認める——新たな第5世代戦闘機が必要

F-35戦闘機(Photo via Flickr)

アメリカ空軍の制服組トップであるチャールス・ブラウン参謀総長は、老朽化が進むF-16戦闘機に置き換わるための新たな多目的戦闘機が必要であると2月17日(水曜)に発表した。ただし、新型機は、F-35戦闘機のような高額で新技術が詰まったものにはならないと強調した。

 

この発表は、軍事アナリストの間で驚きをもって受け止められた。というのも、F-35戦闘機は、F-16戦闘機に置き換わるための第5世代戦闘機として認識されていたからだ。

 

ブラウン参謀総長はこの点に関して、新型戦闘機は「第5世代マイナス」になると表現している。

 

約20年近く前、アメリカ空軍はF-16戦闘機の後継機を開発するプロジェクトを始動したが、同プロジェクトに次々と最新技術が投入されるに伴い、開発コストは法外な金額に跳ね上がった。結局、この暴騰する開発コストを補うために、世界各国がパートナーとして「招待」され同開発プロジェクトに参画した。

 

そして現在、皮肉なことにアメリカ空軍が当初解決するはずであった問題そのものに、F-35戦闘機が帰結してしまった。過去20年の開発努力と注ぎ込まれた予算は結局振り出しに戻り、アメリカ空軍はまた新たにF-16戦闘機の後継機を開発する必要に直面している。

 

F-35戦闘機を66年間維持する運用コストは、1兆1820億ドルかかると見積もられている。この運用コストは、すでに発生している3978万ドルという高額の開発コストに加えて発生するコストである。F-35戦闘機の1機あたりのコストは約1億ドル弱である。しかしF-35戦闘機に関しては、コストが最大の問題ではない。

 

バグと欠陥

 

F-35は最新技術が詰め込まれた最新ステルス戦闘機であるが、構造的な欠陥と数多くの問題を抱えている。

 

最近見つかった問題として、エンジンに構造的欠陥があること、そしてその生産量が不足していることが報告されている

 

F-35戦闘機が抱えるエンジン問題の一つは、必要とされるスピードでメンテナンスが行えないことにある。それに加えて、エンジンの回転翼の羽根に塗られている耐熱塗料にも問題があり、そのことがエンジンの寿命を著しく短くしている。

 

Defense Newsは、「即応体制に深刻な問題あり」と分析しており、早ければ2022年にはF-35戦闘機の5〜6%がエンジン交換を待つため実質的に運行停止になる可能性があると記している。

 

さらにF-35戦闘機はソフトウェア問題も抱えている。ほとんどの近代戦闘機は、100万〜200万のコード行数で書かれたソフトウェアを搭載しているが、F-35戦闘機のソフトウェアは平均800万のコード行数があり、そのバグの多さが問題となっている。

 

この問題を解消するため、国防総省は3つの米国の大学機関に支援を要請している

 

この他にも、F-35戦闘機にはそのタッチスクリーンに問題がある。固い物理スイッチからタッチスクリーンに変更したところ、タッチスクリーンでは操作するうちの20%で不具合が発生し思い通りに操作できないと、1人のF-35パイロットは証言している。

 

老朽化する戦闘機

 

アメリカ空軍のブラウン参謀総長は、「第5世代マイナス」の新型戦闘機が必要であることを正当化しようと、F-35戦闘機をフェラーリに例えている。

 

ブラウン参謀総長は、2月17日に行った記者会見で次のように語っている:

毎日通勤するのに、フェラーリには乗らない。それは日曜にだけ乗るものだ。我々の「高性能」戦闘機もまた同じだ。低級の戦闘に対して、それ(F-35戦闘機)を毎回利用することにならないように、私たちはしたいのだ。

 

必要とされる新型戦闘機のことを「第5世代マイナス」と呼ぶブラウン参謀総長の意図が、ここで明らかとなっている。つまり、F-35戦闘機の利用頻度を落とす一方、それよりも性能が落ちる(しかし運用コストが低く整備が容易な)代替機を開発したいということだ。

 

現在、運行されているF-16戦闘機は、すでに老朽化が進んでいる。新しいものでも、購入されたのは2001年である。アメリカ空軍が運用している約1000機のF-16戦闘機を入れ替えることは容易な作業ではない。また、新たなF-16戦闘機を発注することも問題の解決策にはならない。なぜなら、技術の進歩に伴い、敵国がその性能を上回る戦闘機をすでに開発しているからだ。ロシアがすでに運用している第5世代戦闘機のスホーイ-57(Sukhoi-57)は格段に安価である。チャイナが運用しているJ-20戦闘機も侮れない。

 

異なる需要に応えるために、F-35戦闘機には複数の高コスト・バージョンが生産されているが、複数バージョンのF-35戦闘機を製造することは、さらにデザインの複雑化を招いている。一つのバージョンの戦闘機の問題を解決しても、残る他のバージョンの戦闘機の問題を解決することにはならない。

 

とはいえ、新たに戦闘機を開発するには数十年を要する。F-35戦闘機を開発するのに20年弱かかった。同じ時間が「第5世代マイナス」を開発するのにかかるとすると、その時にはF-16戦闘機はほぼ60歳である。

 

昨年、米国政府は、日本政府に105機のF-35戦闘機を230億ドル(約2.5兆円)で売却することを承認したと発表しているが、これほどバグやトラブルを抱え、日常利用に不向きな「フェラーリ」のような高級戦闘機、しかもその情報がチャイナのスパイにより盗まれていることが判明しているF-35戦闘機を、日本政府はそのまま購入するつもりなのだろうか。アメリカ空軍の制服組トップ、チャールス・ブラウン参謀総長が、F-35戦闘機はF-16戦闘機の後継機として失敗したと認めたのに?

 

日本が購入予定のF-35戦闘機の情報が中共へ漏洩|シンガポール国籍のコンサルタントが中共のスパイとして米国内で活動していた罪を認める供述書で明らかに

 

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