クレディ・スイス銀行がソフトバンクGとの今後の取引を停止——破綻したグリーンシル・キャピタルを使った「資金の還流スキーム」に利益相反の疑惑
クレディ・スイス銀行は、ソフトバンク・グループおよびその投資先ポートフォリオ企業をブラックリスト化する決定を下し、今後は新規取引を一切行わないと5月28日(金曜)に発表した。
ブルームバーグ通信は次のように報じている:
クレディ・スイス・グループAGは、ソフトバンク・グループとの関係を断ち切り、利益相反疑惑が浮上して破綻したレックス・グリーンシルのサプライチェーン・ファイナンス帝国に対して、鍵となる支援者だった同社から距離を置くことになった。
事情を知る人物たちによると、このスイスの融資機関(クレディ・スイス)は、今後、この日本の企業(ソフトバンクG)といかなる新規取引も行わないという。彼らは本件が非公開であるため匿名を希望した。この決定は、クレディ・スイスの投資銀行全体に波及する可能性がある:ソフトバンクは多くのビジネス取引を行っており、昨年、クレディ・スイスや他の銀行は、ソフトバンク創業者の孫正義氏が担保として差し出した約80億ドルのソフトバンク株を保有していた。
この禁止措置がいつまで続くのか、また、進行中の取引に影響があるかどうかについては不明である。
ソフトバンクGによる「資金の還流」スキームに関与していた自社ファンドについて、クレディ・スイスが調査を開始していたことについては、昨年6月に報じられていた。
そしてソフトバンクGによる「資金の還流」スキームに関与したグリーンシル・キャピタルが破綻したことについては、今年3月、ここでその詳細を紹介した。
しかし、クレディ・スイスは、グリーンシル・キャピタル破綻の原因となった鉄鋼業界の大物、サンジーブ・グプタ氏についても、2016年にすでにブラックリスト化していたが、貿易金融部門を通してグプタ氏に融資を続けていたとブルームバーグ通信は5月27日(木曜)に報じている。
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