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米CDCはワクチン接種から14日未満に死亡したケースを「ワクチン未接種」としてカウント

CDCのワレンスキー所長(Joshua Qualls/Governor’s Press Office)

アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が8月24日(火曜)に発表した新たな調査レポートは、ワクチン接種から14日未満に死亡したケースを「ワクチン未接種」としてカウントしている

 

この研究を引用して、同日、米国のyahoo! financeは以下の見出しをつけた記事を掲載した:

ワクチン未接種のロサンゼルス住民はCOVID-19感染症で入院する可能性が29倍高い:CDC調査

 

ロサンゼルスの地元テレビ局KTLAも同じCDCの調査を元に次の見出しをつけて報じている

ワクチン未接種のロサンゼルス郡民はCOVID-19に感染する確率が5倍、入院する確率は29倍高い:CDC調査

 

CDCがこの調査レポートを発表したのと同じ日にこれら2本の記事は掲載されていることから、CDCから各メディアに事前情報が伝えられていた、もしくはCDCが各メディアに「書かせた」記事である可能性が高い。

 

しかし、CDCが発表した調査レポートの3ページ目に掲載されているテーブルの脚注(以下の画像のハイライト部分)に、小さな文字で「完全にワクチン接種済み(fully vaccinated)」、「一部ワクチン接種済み(partially vaccinated)」、そして「ワクチン未接種(unvaccinated)」の定義がそれぞれ記されている。そしてそれを見てみると、奇妙なことに気が付く。そこには次のように記されている:

ワクチン未接種(の定義)は、2回接種がセットになっているワクチンの1回目を接種もしくは1回接種で済むワクチンの接種をしてから14日未満、またはワクチン接種の登録データが得られなかった場合。

 

CDCが発表した調査レポート3ページ目のテーブル

 

これが意味することは、ワクチン接種を受けてから2週間未満で入院したり死亡した場合は、「ワクチン未接種」とカウントされているということだ。ワクチン未接種者たちは「入院する確率が29倍も高い」と恐怖を煽る報道が、実はその入院患者のほとんどがワクチンを接種している可能性すらある

 

しかし残念ながらCDCが発表しているデータは十分具体的ではないため、5月~7月下旬までの間に、ロサンゼルス郡内で本当にワクチンを接種していない人が何人、新型コロナで入院したり死亡したりしたかは不明である。

 

少なくともCDCが発表したこの調査レポートは、14日未満のワクチン接種者を「ワクチン未接種」とカウントしているため使い物にならない

 

しかしこの意図的にミスリードされたデータは、現在、カリフォルニア州をはじめ米国の人々にワクチン接種を受けないことの恐怖を煽るために利用されており、ワクチン接種の義務化やワクチン・パスポートを正当化する「科学的根拠」として利用されている。

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