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「ディープステートは実在する」とボリス・ジョンソン元首相の主席顧問ドミニク・カミングス氏が認める発言——当時、英国軍はコロナ対策を批判する国民を「国家の敵」として監視していたと暴露する内部告発者が現れる

「“私は自分がやったことを後悔していない”カミングスが辞任を拒否」と報じる一面記事(Image via The Guardian)

ディープステートは実在する(“The deep state is real”)」、と英ボリス・ジョンソン元首相の主席顧問だったドミニク・カミングス氏が発言した。1月19日に配信されたネット番組“Manifold”でのインタビュー中に、カミングス氏はいわゆるディープステート(民主的な選挙で選ばれたわけではない官僚 = 深層国家)が、選挙で選ばれた政治家たちよりも強い権力と影響力を行使していると語った。

しかし、カミングス氏はディープステートを批判するのではなく、むしろ称賛している。彼の考えでは、ほとんどの場合、「非常に優秀で、分別があり、知的で、経験豊富な」官僚が、「選挙で選ばれたバカどもがひどいことをするのを止めようとしている」のだという。

具体的な例として、カミングス氏は次のように語っている:

新型コロナ(パンデミック)中にその効果が多く発揮されたのは、選挙で選ばれた政治家であるマット・ハンコック(当時の厚生大臣)を、国の利益のためにディープステートが妨害したときのことだ。

■ 英国でロックダウン宣言が出されるまでの攻防

新型コロナが世界的パンデミックと宣言された2020年3月、ジョンソン首相とハンコック厚生大臣は、官僚たちから圧力を受けて国をロックダウンすることになったとカミングス氏は明かしている。

当初、内閣府と保健社会福祉省から出された「集団免疫という政府の公式計画があった」、「これが唯一の対処法だと我々は考えていた」と、カミングス氏は当時を振り返って語っている。

しかし、2020年3月12日、政府諮問チームのデータサイエンティストや「様々な部外者」がロックダウンをしろと「叫び」始めたという。

カミングス氏と少数チームは協力して、「ボリスを部屋に入れ、彼が現実を理解できるように説明した」という。その時、部屋にはいくつかのホワイトボードが用意され、そこにはインペリアル・カレッジ・ロンドンの数理生物学教授であるニール・ファーガソン率いるチームによる予測モデルが記されていた。現在では大間違いの予測モデルとして知られているが、このモデルは、政府が制限を敷かなければ、英国内で最大50万人が新型コロナにより死亡する可能性があると予測していた。

ちなみに、「ロックダウン教授」と呼ばれたニール・ファーガソンは、自ら呼びかけたロックダウン期間中、それを破って愛人を自宅に呼び密会していたことがスクープ報道され、2020年5月6日に政府の緊急時科学諮問委員会を辞任している

カミングス氏はまた、ボリス・ジョンソン首相に対して、ハンコック厚生大臣が状況を理解していないため(つまり「バカ」であるため)、「この単一波による集団免疫の獲得計画しかないという考えを押し付けている」、「ロックダウン導入に反対することは、すぐに政治的に維持できなくなる」と「説明した」という。

当時ジョンソン首相に行われた他からのアドバイスでは、人々が数週間以上の制限(ロックダウン)を許容することはないだろうと言っていたが、そんな警告は「完全にナンセンスであることが判明した」とカミングス氏は述べ、長期間にわたって行われたロックダウンを誇らしげに語っている。

ジョンソン首相は、3月23日、英国で初の全国的ロックダウンを発表した。

 

■ ディープステートとは誰なのか?

英国を本当に動かしているのは誰なんですか?」と問われたカミングス氏は、政治家への献金者の影響力が「著しく小さい」ことに驚いたと語り、実際に意思決定をするのは官僚たちであると述べている。そして次のように語っている:

新型コロナが、まさにその典型例だ。

メディアは新型コロナ政策をめぐる閣僚間の不一致を報じているが、「実際には、ほとんどいつも…これらの閣僚は重要なことにはまったく関係なく、閣僚の意見はほとんどまったく聞かずに、ほぼ完全に官僚たちが決定を行っている」とカミングス氏は語っている。

官僚たち、特に政務秘書官が99%の決定を下し、首相と財務大臣は「大きな」決定以外はほとんど判断していないという。

官僚たちを「ディープステート」と呼ぶのは妥当か?と問われ、カミングス氏は次の意味において妥当だと答えている:

彼らは一種の深く入り込んだ組織である。民主的な洞察力(庶民の本質を見抜く力)やその知識・理解さえゼロかほとんどないにもかかわらず、彼らは実際に起こることの大部分を実質的に支配している。・・・

誰も聞いたことがなく、誰も選挙で選ばなかった優秀な30歳の女性が、実際に物事を動かしている・・・これは良いことだ・・・(なぜなら)選挙で選ばれた人々の質が、今や西側の政府全体で非常に劣化しているからだ。

カミングス氏は「それは間違いなく事実だ」と述べながら、しかしだからといって陰謀が行われているわけではないとも付け加えている。

しかし先週、英国の内閣府と省庁、そして英国陸軍が、コロナパンデミック中、まさに自国民に対してスパイ活動を行うという陰謀を働いていたと証言する内部告発者が現れた。

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