「白雪姫によろしく」JPモルガン元幹部からジェフリー・エプスティーンに送った生々しいeメール内容が公開される——米領バージン諸島はエプスティーンによる組織売春を幇助したとしてJPモルガンを提訴中
JPモルガンの元幹部ジェス・スタンレー氏が、2010年7月にジェフリー・エプスティーンと「ディズニーのプリンセスたち」についてeメールでやり取りをしていた生々しい内容が訴状によって明らかになったことを、米国時間の2月16日(木曜)、ブルームバーグ通信が伝えた。
Daily Beastは次のような見出しでこのニュースを伝えている:
「ディズニープリンセスと熱いジャクジー:JPモルガン幹部がエプスティーンに送ったキモいメール 『白雪姫によろしく』」
米領バージン諸島が同銀行に対して起こした訴訟の中で、両氏の間で交わされた複数のeメールが引用された。それによると、JPモルガンの元幹部ジェス・スタンレー氏とジェフリー・エプスティーンとの間で次のようなやりとりが行われていた。
スタンレー氏:「楽しかった。白雪姫によろしくと言ってくれ」
エプスティーン:「次はどんなキャラがいい?」
スタンレー氏:「美女と野獣」
そして同訴状は、「エプスティーンは、魅惑的なポーズをとった若い女性たちの写真も複数スタンレーに電子メールで送った」と記している。
米領バージン諸島のキャロル・トーマス=ジェイコブス司法長官代行が、今週水曜に法廷に提出した書類によると、このやりとりはエプスティーンが斡旋した若い女性や少女たちに言及したものだという。
法廷に提出された同書類は次のように記している:
JPモルガンは、エプスティーンとエプスティーンの口座を管理するために同銀行が任命した上級幹部(スタンレー氏)を通じて、エプスティーンの性売買を間近で目撃していた。この上級幹部は、その役割として、エプスティーンと親密な関係を構築し、バージン諸島や他の場所にあるエプスティーンの物件を訪れ、そして彼のJPモルガンのeメール・アカウントから数百件のメッセージ――若い女性たちの複数の写真を含む――をエプスティーンとやりとりしていた。それらメッセージはJPモルガンから丸見えだった。(さらにスタンレー氏は)彼が旅行中に彼に提供されるサービスについてのエプスティーンからの条件について話し合っていた。彼(スタンレー氏)が旅行する日程は、エプスティーンのJPモルガンの口座からこの同じ若い女性に支払いが行われた日付と密接に合致していた。そして、(スタンレー氏は)エプスティーンが斡旋した若い女性または少女たちについてディズニーのプリンセスの名前を使って話し合っていた。
スタンレー氏は、この訴訟や、エプスティーンの被害者らがJPモルガンに対して起こした別の訴訟の被告ではない。スタンレー氏は、一貫してエプスティーンが性的虐待を行なっていたことは知らなかったと否定している。一方JPモルガンは、スタンレー氏に対する主張は裏付けがないとして、両方の訴訟の棄却を申し立てている。
エプスティーンとスタンレー氏は、数年にわたり1,200通以上のeメールをやり取りしていたが、これまでその内容が公表されることはなかった。スタンレー氏は、JPモルガンを退社し、その2年後にバークレイズのCEOに就任した。しかし、未成年の少女への性犯罪という前科があるエプスティーンとの関係について英国金融行動監視機構が調査したことを受けて、スタンレー氏は2021年にバークレイズのCEO職を退任している。
エプスティーンが未成年者の売春斡旋容疑について2008年に有罪を認め、フロリダ州パームビーチで自宅軟禁措置にあった2009年11月にも、「エプスティーン島」に滞在中とみられるスタンレー氏からエプスティーンへ次のeメールを送信している(太字強調はBonaFidr):
今、僕は白ワインを飲みながらホットタブ(熱いジャクジー)に入っているよ。・・・ここは素晴らしいところだ。次回は一緒に来よう。僕は君に多くの借りがある。そして、僕たちの友情関係に深く感謝する。これほど深遠なものは僕にとってほぼないに等しい。
そしてその翌月、スタンレー氏は次のように書いている:
このメールを送ることの危険性はわかっている。しかし、今日、ニューヨークで、君に、長い心からのハグをすることができたことはとてもよかった。
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