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オールドメディアが伝えない海外のニュース

NBCニュースの特派員がクリミアの真実を初めて全米の視聴者に伝える——「ゼレンスキーとウクライナ軍がクリミアを奪還できるなどという希望的観測はまったく現実的ではありません」

クリミアから中継するシモンズ特派員(Image via NBC News/MSNBC)

アメリカ3大ネットワーク局の一つNBCニュースのチーフ国際特派員キール・シモンズ氏が、今週、クリミア半島の南端セバストポリに入り、ゼレンスキーとウクライナ軍がクリミアを奪還できるなどという希望的観測はまったく現実的ではなく危険だ、と現地から生中継で全米の視聴者に伝えた米国の主要メディアの特派員がクリミア内から報道することはほとんどなく、ウクライナ東部のロシア支配地域に近づくこともない。

 

セバストポリはロシア海軍の黒海艦隊の本拠地であることから、ロシア軍が厳重に警護するためにその周囲を囲っている。

 

シモンズ特派員(英国人)は現地から次のように中継した:

(ウクライナ軍がこの地を奪還できるというのがまったく現実的ではない理由は、特に)ここにいる人々は自分たちをロシア人だと考えている(からです)

 

今回は、米国の報道クルーがここ何年もの間でロシアの黒海艦隊に最も近づいた報道になります。

 

ウラジーミル・プーチンは、この港を守るためにこの港を奪われないためにそれを達成するために、彼は実際なんでもする可能性があります

 

ここは非常に危険な膠着状態にありますそれを乗り越えて交渉が成立するとは思えません。軍隊がいたるところにいて、ここは軍事都市となっています。

 

例えば、ビクトリア・ヌーランドは、少なくとも我々(米国)はクリミアの非武装化を望んでいる、と語っていますが、私はそこ(現地)に立ってみて、いったいどうすればそんなことが実現するだろうかと疑ってしまいます

シモンズ特派員が中継した時の番組動画はツイッターに投稿され、150万回以上視聴されている:

【訳】速報:NBCニュース/MSNBC(*)は、ゼレンスキーのクリミア奪還という目標が非現実的で危険であると認める。

(*MSNBCは、NBCがマイクロソフトと共同で設立したニュース専門ケーブル局。CNNよりも「リベラル」で全米において最も極左のニュース局と評される。トランプ元大統領に対するロシアゲート疑惑では、現在捏造されたものだったことが判明している「スティール文書」などのデマ情報を連日拡散していた。)

 

■ シモンズ特派員はウクライナの「殺害リスト」に載せられる

ウクライナ政府関係者や親ウクライナ派のメディア関係者は、クリミアの人々が自分たちをロシア人だと考えていることを繰り返し、そして臆することなく言及したこの放送に激怒していると言われている。この放送の数日前にクリミア内から伝えられ、NBCのウェブサイトに掲載された別の記事には、次のような内容が記されていた(太字強調はBonaFidr):

ウクライナ政権、西側同盟諸国、そしてUN(国連)によれば、ここ(クリミア)はロシアではありません。2014年にロシアによって併合され、国連はロシアに「国際的に認められた国境」まで戻るよう呼びかけています。そして、1年前にロシア政府が広範囲にわたる侵略を開始したことを受けて、ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ウクライナはクリミアを取り戻すと宣言しています。

 

しかし、プラスコヴィア・バラノヴァさん(73歳)は、ロシア語を話し、(自分は)ロシア人だと感じ、そしてここに住んでいます

ウクライナ政府関係者や親ウクライナ派のメディア関係者を激怒させた報道を行ったシモンズ特派員だが、欧米の記者がほとんど足を踏み入れない場所に足を踏み入れ、実際に現地で真実を目にし、その明白な真実を否定することができなかったようだ。

 

そしてその報復として、ウクライナ政権はシモンズ特派員を「殺害リスト」に加えたと指摘されている。

 

【訳】@MaxBlumenthal:NBCはクリミアについて初めてアメリカ国民に真実を伝えたが、それを報じた記者は、他の数人のアメリカ市民、ジャーナリスト、聖職者、さらには子供たちとともに、ウクライナ政府の殺害リストに載ることになった。

NBCは、このリストについて報道するだろうか?「報道の自由」団体はこれを非難するだろうか?

@KanekoaTheGreat:NBCニュースのジャーナリスト、キール・シモンズは、最近クリミアに行き、クリミア人のほとんどは親ロシア派であると報道した。現在、ウクライナはこの事実を報道した彼を、同国の殺害リスト・サイトに載せている。

ウクライナがNBCのジャーナリストを殺害リストに加えたことについて、米国政府はどのように考えているのだろうか?

ウクライナのウェブサイトMyrotvorets(または『ピースメーカー』)は、同国の法執行機関やハッカーと密接な関係を持っており、親ロシア派の発言や投稿を行った人物たちをデータベース化した「ブラックリスト」を掲載している。ウクライナの国境警備隊はこのウェブサイトを日常的に利用しており、ここに名前が掲載されると、ウクライナへの入国が拒否されるという。

 

アルジャジーラはこのウェブサイトについて、2019年8月27日付けの記事で次のように伝えている:

しかし、このリストに掲載されたことで、より不吉な結果に見舞われた人たちがいる。

 

20154月、2人の親ロシア派の人物である広報係のオレス・ブジナと議員のオレ・カラシニコフは、『ピースメーカー』が彼らの自宅住所を含む個人情報を公開したわずか数日後に、ウクライナの首都キエフで射殺された。

 

■ この戦争で誰が本当の狂信者であるか見抜くことは簡単

冒頭のNBCニュースの番組動画を投稿したデビッド・サックス氏(ベンチャーキャピタリスト)は、さらに次のように投稿している:

【訳】これは大きな告白だ。なぜなら、戦争の目標は「ウクライナ人だけが決めることができる」というバイデンの方針が意味をなさないことをこれは意味しているからだ。私たちは、事実上、私たち(米国)の外交政策をゼレンスキーに委任している。そしてゼレンスキーは、私たちが同意していない目標を追求しようとしている。

【訳】@DavidSacks:MSNBCがクリミアに関する真実を突然放送し始めるのと同時に、同放送局のウクライナ担当のチーフ評論家(以下のツイート)は、全面的な攻撃を求めてロビー活動を行っている。この戦争で誰が本当の狂信者であるかを見抜くことは、だんだん簡単になってきた。

@McFaul:もしプーチンが、彼はクリミアを失いそうだということを恐れるならば、彼は交渉するだろう。したがって、我々西側諸国は、ウクライナ政府にクリミアを脅かすのに必要な武器、とりわけATACM(アメリカ陸軍の戦術用弾道ミサイル)を与えるべきである。そうするのが早ければ早いほど、このひどい戦争はより早く終わるだろう。

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