英国政府の閣僚たちもコロナウイルスが武漢の研究所から漏洩した可能性を排除せず:英国諜報機関が収集した最新情報のブリーフィングを受けた政府高官が語る
イギリス政府の閣僚たちは、中共コロナウイルス(COVID-19ウイルス)が武漢の研究所から漏れ出たものである可能性について懸念していると英国のThe Daily Mail紙が報じた。
科学者たちはいまだに武漢の海鮮市場で売買されていた生きた動物からヒトに最初に感染したと考える意見が多数派であるが、武漢の研究所からウイルスが漏れ出たという可能性は「もはや無視することはできない」と英国政府高官らがThe Daily Mail紙に語った。
ボリス・ジョンソン首相率いる非常事態委員会『Cobra』の一人のメンバーは、4月3日夜、最新の諜報機関からの情報では、このウイルスが動物を起源とする「人畜共通伝染病」のものであるという可能性を否定していない一方で、このウイルスがそもそも武漢の研究所から漏洩して人々の間に広まったという可能性を排除していないとも語った。
英国の安全保障機関から詳細な機密情報のブリーフィングを受けているこのCobra委員会のメンバーは次のように語った:
(「人畜共通伝染病」のものであるという仮説の他に)このウイルスの性質から判断して、信頼できる別の見方が存在する。武漢にその研究所があるということは、偶然ではないかもしれない。この可能性は排除することができない。
武漢にはチャイナ国内で最高レベルP4の生物科学研究所、中国科学院武漢ウイルス研究所(Wuhan Institute of Virology)がある。武漢ウイルスの遺伝子の96%が、コウモリを宿主とするコロナウイルスと共通であると最初に指摘したのは、この研究所の研究者たちであった。
また、疑惑がかけられている海鮮市場からわずか280メートルしか離れていないところにも別の生物研究所、武漢市CDC(武漢市疾病予防控制中心)がある。武漢市CDCもまた、コウモリなどの動物を研究対象にしており、それらを宿主とするコロナウイルスを扱っていたことが判明している。
米国ニュージャージー州にあるラトガース大学のワクスマン微生物学研究所で勤務するリチャード・エブライト教授は、Covid-19ウイルスがこうした武漢にある研究所で作られたものではないことを示す証拠があるとする一方で、これら研究所で研究対象となっていたウイルスが漏れ出したものであるという可能性は容易にありえると語っている。
バイオセキュリティーの専門家であるエブライト教授は、武漢市CDCと中国科学院武漢ウイルス研究所の科学者たちが、これらウイルスを推奨されているレベル4の実験室ではなく、レベル2のセキュリティ・レベルの環境下で研究しているという証拠を目撃したことがあると語った。レベル2の実験室では、「そこで勤務する研究者たちを感染から守るための保護が最低限しか行われていない」。
エブライト教授はさらに次のように述べている:
ウイルスを収集、培養、抽出し、動物に感染させることは、実験室で勤務する人々を感染させる重大なリスクにさらしており、さらに研究所で勤務する人々が外の一般の人々へ感染を広げる重大なリスクにもさらしている。・・・
得られる証拠から、(このコロナウイルスが)実験室で作られたものである可能性を排除できる根拠はあるが、実験室の事故という可能性を排除できる根拠はない。
ここでも報じた通り、広東省・広州市にある華南理工大学のシャオ・ボタオ教授は、COVID-19ウイルスがおそらく武漢市CDCから漏れ出たものであると結論づけている。ただし、同教授は、この査読前の論文を公開した直後、取り下げている。
4月3日夜、英国政府は、このウイルスが武漢の研究所から漏れたものであるという主張については「認識していない」というコメントを発表している。
一方、中共の在英国大使館の広報官は次のコメントを発表している:
Covid-19の起源については、科学的にも医学的にも結論が出ていない。追跡調査は現在も行われている最中である。
WHOが繰り返し声明を発表しているように、今世界が経験しているのは全世界的な事象であり、起源ははっきりしていない。今集中すべきは封じ込めであり、特定の地域を貶めるようないかなる言葉も慎まなければいけない。
先週、The Daily Mail紙が、英国内で発生した新型コロナウイルスの災禍について、チャイナは報いを受けないければいけないと糾弾した記事を掲載したことに対して、中共の在英国大使館のゼン・ロン氏はThe Daily Mail紙に対して次の書簡を送っている:
貴社の報道記事は、チャイナとその国民が払っている多大なる努力と犠牲を完全に無視しており、チャイナが世界の公衆衛生と安全に対して行っている重要な貢献を否定している。・・・
チャイナは、ウイルスの病原体を特定し、また遺伝配列をWHOと共有するために時間を一切無駄にしてこなかった。さらに、この病気の拡散を封じ込めるために、最も効果的で、厳格、かつ総合的な対策を行った。この経験を、それを必要とする諸外国と共有した。そして英国を含め120か国以上の国々と4つの国際機関に支援を提供している。
【関連動画】
調査報道を行うEpoch Timesは、武漢ウイルスの起源について探った初となるドキュメンタリー番組を製作しYouTube上で無料公開している。(あいにく日本語字幕はまだついていないようだ。)
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