米ケース・ウェスタン・リザーブ大学の医学部教授を逮捕|アメリカではチャイナの工作員と化した大学教授が次々と逮捕され「チャイナパージ」が進む
5月13日(水曜)、米オハイオ州クリーブランドにあるケース・ウェスタン・リザーブ大学医学部のチン・ワン教授が、チャイナから金銭を受け取っていたにもかかわらず、それを隠匿してアメリカの連邦政府からも研究助成金を受け取っていた容疑で逮捕された。
チャイナから資金を受け取っていることを連邦政府に報告することを怠った罪でアメリカの大学教授が逮捕されたのは、今年に入ってこれで少なくとも3人目となる。
■ 1月28日
ハーバード大学化学・生物化学学部のチャールズ・リーバー学部長は、チャイナから数百万ドルの資金を受け取っていたことについて国防総省の職員に偽証した容疑で逮捕。
■ 5月11日
アーカンソー大学の高密度電気センター(High Density Electronics Center)所長であるサイモン・ソーテオン・アン教授(63歳)は、自身が中共政府の「千人計画」に参加していることを隠匿し、全米科学財団、エネルギー省、国防総省、およびNASAから研究資金を受け取っていた容疑で逮捕。彼が受け取っていた研究資金には、NASAからの50万ドルが含まれるほか、2013年以降、アン教授は、米国政府が拠出する合計500万ドル以上の研究資金が投入された複数の研究プロジェクトの主幹研究者であった。
■ 5月13日
ケース・ウェスタン・リザーブ大学の医学部教授であるチン・ワン教授は、中共政府から300万ドルの研究資金を受け取っていたにもかかわらずそれを秘匿し、国立衛生研究所(NIH)から360万ドルの研究資金を受け取り、クリーブランド・クリニックで研究を行っていた容疑で逮捕。
ケース・ウェスタン・リザーブ大学医学部のチン・ワン教授は、米国で行っていた研究成果をチャイナ政府と共有していた容疑でも逮捕されている。
ワン教授の容疑について、連邦機関の訴状には次のように記されている:
(ワン博士はチャイナにある)華中科技大学・生命科学技術学院の学部長の役職にあるにもかかわらず、その関係を報告することを意図的に怠った。
ワン教授も、チャイナの「千人計画」に参加していた容疑で起訴されている。
FBIによると、ワン教授はチャイナ生まれであるが、2005年11月5日に米国に帰化し米国籍を取得している。また、ワン教授の専門分野は遺伝学と心臓病であるが、彼のこれまでの研究は新型コロナウイルスとは関係していないとFBIは発表している。
ワン教授の逮捕を受けて、彼が研究を行っていたクリーブランド・クリニック財団は声明を発表し、ワン教授を解雇している。
またケース・ウェスタン・リザーブ大学も次の声明を発表している:
当大学が連携するパートナー医療機関において勤務する、非常に才能ある衛生分野の教授や研究者たちの多くがそうであるように、この人物は教授の役職が与えられていたが、当大学から給与は一切払われていなかった。当大学はこの人物を雇用していなかったが、我々は、連邦捜査員たちが、我が国の卓越した研究活動を不正行為から献身的に守っていることに感謝する。
* * *
アメリカの大学に、これだけチャイナの浸透工作を受けた教授が複数いることが明らかになっている中、当然、日本や世界各国の大学にも同様の工作を受けた教授や研究者たちがいると考えるのが自然だ。日本で中共政府の工作員と化した大学教授が逮捕される日はくるのだろうか?
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