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【インタビュー記事】偽物の科学が政治プロパガンダに利用されている|マルクス主義、ケインズ主義、科学主義の延長線上で政治利用される新型コロナウイルス

【インタビュー記事】偽物の科学が政治的プロパガンダに利用されている|マルクス主義、ケインズ主義、科学主義の延長線上で政治利用される新型コロナウイルス

Casey Researchの創設者兼会長ダグ・ケイシー氏(Photo via Money Tree Investing)

InternationalMan.com投稿記事

International Man: 医学雑誌『ランセット』は、最近、ハイドロキシクロロクインの効果に反対する研究論文を取り下げた。これはメディアがトランプを攻撃するために使っていた論文だ。

トランプは、新型コロナウイルスのための予防策としてハイドロキシクロロクインを服用していることを認めている。それ以降、メディアは逆上した報道を行ってきた。テレビに出演する人物たちは、よく『ランセット』に掲載されたこの研究結果を、ハイドロキシクロロクインが危険である証拠として引用していた。

しかし結論はというと、でっち上げられた研究が(おそらく意図的に)世界で最も権威がある査読制の医学雑誌の一つに掲載されたということだ。人々は、「科学」を政治的な武器として利用した

このことについてあなたの見解は?

ダグ・ケイシー:この茶番は悲劇的(tragic)だと私は言おう。ただし、「悲劇的(tragic)」という言葉は近頃最も濫用された言葉となっているが。

最近発生した小物の軽犯罪常習犯であったジョージ・フロイドの死について考えてみよう。それはあたかも「悲劇的(tragic)」という単語が彼の名前の一部であるかのように語られている。それはあたかも、人々がこの言葉が持つ意味について理解できなくなったかのようだ。「悲劇」というのは、英雄的な主人公が絶対的な力に屈してしまうことを意味するために使われる。劣化したメロドラマには英雄など登場しない。登場するのは悪役だけだ。衣装を着たギャングが、掟を破ったとして街のギャングを抹殺するというようなものだ。

話が脱線してしまって申し訳ない。しかしこれは言葉の意味がねじれてしまった新たな事例だ。我々の退化しつつある社会で起きている他の多くのことと同じように、ジョージ・オーウェル風の全体主義社会だ。

本当に悲劇的であることについて議論をしよう。それは、過去数十年間にわたって起きている科学における腐敗だ。

私は『サイエンティフィック・アメリカン』、『ディスカバー』、『ニュー・サイエンティスト』を何年も定期購読している。この間、私はそれぞれの雑誌の編集方針が大きく変化したことに気がついている。これら雑誌は政治化され、ポリティカリー・コレクト(PC)な左側に取り込まれてしまっている。これら人気雑誌は、かつてのクオリティーに遠く足元にも及ばなくなっている。しかしこれはより大きな問題を示す兆候でしかない。

あなたは2018年に起こったでっち上げ事件を思い出すかもしれない。研究界の間で蔓延している無能さと不誠実さに嫌悪感を抱いた三人の研究者たちが、ばかげた「いたずら」論文を20件の主要雑誌に投稿した。これら論文は、難解で意味不明の言葉で書かれ、完全にでっち上げのデータと欠陥ある論法で埋め尽くされていた。しかし、私の記憶では、そのほとんどが査読を受け、雑誌に掲載された。

このテーマについて少し調べれば、査読済みの論文の――特に心理学、社会学、政治学、人種学、ジェンダー学、等といった「ソフト」な分野では確実に――半数は判読不能であり、不誠実かつ使い物にならず、意味のないものであるという結論に至る。

どうしてこのような状況なのか?もし学者が今日の大学制度の中で出世したいと望むなら、彼は研究論文を発表しなければいけない。80対20法則である「パレートの法則」の実際の事例だ。かなり信頼性がある。この種のことは80%がゴミである。なぜなら、論文は、知識を進化させるためではなく、主に経歴を捏造するために執筆されるからだ。

これは褒められたことではない。

科学について何も知らないような一般人で、しかし科学についてある程度の尊敬をいまだ抱いている人に、このことはその尊敬の気持ちを失わせている。それはなぜなら、科学が政治化されてしまっているからだ

新型コロナウイルス(武漢ウイルス)に関する矛盾した情報に関してそれを見ることができる。これは、致死性の高いものなのだろうか、それとも単なる季節性インフルエンザの一種なのだろうか?黒死病のように全員に影響するのか、それとも主に高齢で病弱な人にのみ影響するのか?このウイルスに感染したほぼ全員が非常に深刻な病を発症したり死に至るのか、それともわずかな比率の人だけそうなのか?我々は自己隔離すべきなのか、それとも通常通りに生活するべきなのか?

これまでのところ、私が言える限りでは、大いなるウイルス・ヒステリーは黒死病に次ぐレベルから、つまらないことで大騒ぎしてしまったというレベルにまで変化している。50年代に発生したアジア風邪や、60年代に発生したホンコン風邪には遠く及ばない。スペイン風邪など論外だ。新型コロナウイルスの主な影響は、医学的なものではない。経済を崩壊させてしまったヒステリーこそがウイルスによって引き起こされた主な影響だ。そして政治的な対応は、ポスト9・11以降、さらにいっそう常軌を逸したものとなっている。

政治はヒステリーを糧に成長する。あらゆることを政治問題化するというのは、真の問題だ。そしてこれは単に社会を完全に中断させることや数兆ドルの財政赤字についてだけの問題ではない。例えば、私はアスペンで毎週月曜夜、複数の知人らとポーカーを何年も続けている。現在、アスペンでのロックダウン(都市封鎖)は緩和されつつあるが、私たちのポーカー・グループは解散しつつある。なぜなら、彼らのほとんどが全員マスクをつけることを要求しているからだ。私はマスクをしない。他の数人もマスクはしない。そのため、このマスクの問題と、数人がどうしてもグループ活動を行うことに恐怖を覚えているため・・・ゲーム・オーバーとなっている。私が何十年も参加している金曜のビジネス・ランチ・グループも終わるかもしれない。

現在、社会構造におけるこうした小さな亀裂が何百万と、いたるところで発生している。しかしこうした亀裂は、「科学」によって大きく正当化されている

本当の問題は、このウイルスの波及効果が、さまつなこのウイルスそのものより、ずっと長期間にわたって持続するということだ。このウイルスは、まもなくエネルギーを使い果たし、忘れ去られるというのに。しかし政治的、経済的、そして社会的な変更は、何年にもわたって長引く。そして「科学」に対する人々の姿勢も同様に。

International Man: 主流の世論を形成するために、自分たちの政治的なプロパガンダをきれいに見せる目的で科学的プロセスを腐敗させているこうした人々は、どういった意味合いがあるのでしょうか?

ダグ・ケイシー:あなたはこれが新しい事象だと思っているかもしれないが、特に左側――常にソーシャル・エンジニアリングについて提唱してきた人たち――は、彼らの政治的目標を推進するために「科学」を使うことが大好きだ

これについて最初の重要な事例は、カール・マルクスと彼による「科学的社会主義」という考え方だった。これは完全にいんちきの考えだった。

150年以上前にマルクスがこれを最初に提案して以来、この概念は文化、特に学術界において深く染み込んでいる。人々は、「科学的社会主義」などというものが存在していると信じるよう教え込まれており、それは不可避であるだけでなく望ましいものとして教え込まれている。実際は、これは疑似科学だ。いずれにしても、これは近代において科学が腐敗してしまった最初の事例だ。

ケインズ主義もまた別の事例である。ケインズ学派の人たち(ケインジアン)は、あたかも機械を操作するかのように彼らは経済を操作できると信じている。

しかし経済を機械に例えるというのはひどいアナロジーだ。経済は、レバーを引けば手品のように結果が現れるという機械でも工場でもない。しかしこれこそが、今日、経済界を牛耳っているケインズ学派の人たち(ケインジアン)がまさにできると考えていることだ。

経済とは、むしろ熱帯雨林のようなものであり、非常に複雑だ。共産党政治局員(官僚)が外からルールを押し付けて操作できるようなものではない。もし外部から熱帯雨林を操作しようとしても、むしろあなたはそれを破壊してしまう可能性が高い。

ケインズ主義は、科学主義を示す完璧な例だ。あなたは人文科学や「ソフト」な科学分野において、科学主義がいたるところで使われていることを目撃することができる。このことは、通常、ある種の国家干渉を正当化するためである。

社会学と心理学は、基本的にソーシャル・エンジニアリングに関するものである。これらは、科学的方法(scientistic)ほど一般的には科学的ではない。これら学問分野は、人々(研究者たち)に規定の方法で相互交流することを強制することで、しばしば科学的な風格を身にまとおうとする

しかし、これは単に社会学と心理学だけではない。英文学は、左派の文学作品を活用することで学生たちに特定の考えを少しずつ植え付けていることで悪名高い。経済学部は、多くのイデオロギー的な問題を抱えながら、人の活動を説明するのに難解な数学公式を利用する――生粋の科学主義だ。マルクス彼自身、第一に歴史家だった。今日の大学の多くの学部が、完全に偽りで無価値である。その例?ジェンダー学の様々な学位だ。

この傾向はあまりに制御不能である。マルクスから始まった馬鹿げた科学概念は、今では至る所に蔓延している

これと同じ人々――つまり、マルクス主義者、社会主義者、そしてケインズ主義のものの見方をしている人たち――が、地球温暖化の世界的な熱狂の背後に存在している。温暖化などというものは、疑似科学、ごまかされた数字、でっち上げられた統計データのオンパレードである

これが顕著に現れた最近の事例というのが、当然、新型コロナウイルスのヒステリーである。

しかしこの背後にあるのは、科学――巨大な科学――に出資された公的資金である。これは第2次世界大戦後、本格的に始まった。

政府による資金提供が政治家たちによって承認されている。彼らは政治的な理由のために意思決定を行う。(政府予算の)条件を満たすために、政治的に受入可能な結論を導き出さなければいけない。そのこと自体、政府による資金提供を受けるべきではない最大の理由である。

しかし一部の人たちはこう尋ねるかもしれない:政府が存在しなければ、巨大な科学は、どこから巨大プロジェクトに必要な数十億ドルもの予算を獲得するのか?

実際、国家から科学的研究に投下される資本のほとんどは、依然として科学に費やされている。知識とは価値そのものである。しかし、資金は政治的にではなく経済的に配分される。そうすることでより多くの富が生み出される。今日では、多くの予算が政治的な理由により生み出されている無駄な公共事業(研究)に浪費されているが、かつては今の何倍もの富が生み出されていた。政府による科学予算のほとんどは、必ずしも誤った予算割り当てが行われているわけではない。

科学予算はますます政治的な性質を帯びてきていることは、科学という概念そのものに対する信頼を傷つける羽目になっている。

International Man: 民主党は、自分たちのことをいわゆる「科学の党」となぞらえている。これについてどうお考えでしょうか?

ダグ・ケイシー:それはナンセンスだが、マーケティングとしては非常に賢い。

彼ら民主党はそう自らを呼んだとしても代償を払わずにうまくやりおおせる。なぜなら、共和党は基本的に企業のための政党だからだ。そしてより重要なのは、共和党に投票する人たちは、伝統主義者であり宗教指向の強い人たちである傾向にある。

これは問題である。なぜなら、科学的思考をする人たちは、宗教のことを、無意味、危険、そして滑稽であるとすら見る傾向にあるからだ。良く言ったとしても、宗教は世界を説明するのに不正確もしくは誤った方法であると見ている。

一方、民主党は現世的で宗教色がないことで悪名高い。偶然にも、ほとんどの科学者たちがそうである。このことが、いくつかの不幸な誤解を招いている。非論理的ではあるが、民主党の人たちは自分たちが現世的で非宗教的であるために、自分たちが科学的であるに違いないと信じている。

しかし現実には、民主党の人々は科学の政党ではない。

実際、彼らは疑似科学、エセ科学、そして科学主義の政党である。科学というものは、政治――もしくは宗教――とうまく交わらない

しかし民主党は賢いマーケターたちであり、伝統と宗教の政党である共和党と差別化するために自分たちを科学と結び付けている。

伝統や宗教について考えるとき、それは地球平面説や地動説、トルケマダ(スペインのフェルナンドとイザベルによって、ユダヤ教徒とイスラム教徒に狙いを定めた異端審問所の長官に任命された)、ガリレオの異端尋問、そして魔女裁判などを想起させる。民主党の人々は、自らを理性的で進歩的な思考の持ち主と考え、その一方で共和党のことを迷信を信じる原初的なものとして考えることが大好きである。

当然、宗教と科学は永遠にいがみあっている。私が以前から、民主党はより邪悪な政党であり、共和党はより愚かな政党であると語ってきた理由である。しかしそのどちらにも欠点がある・・・。

International Man: このような出来事は、ますます多くの人たちがかつて信頼できる存在であった政府機構や自称「専門家」たちに対して自信を失っている主な理由であるように見えます。

これは何を意味しているのでしょうか?

ダグ・ケイシー:現在、何千万人もの人々が、彼らが何らかの意味があると考える大学の学位を持っている。しかし現実は、彼らの大学の学位は第2次世界大戦前の高校卒業資格以下の価値しかない。そこで人々は博士号(PhD)を取得するために進む。これはよく「Piled Higher and Deeper=よりうず高くそして深く積み上がった(学位)」と揶揄されている。

特に第2次世界大戦以降、政府は格段に巨大化し、あらゆることに関与してきている。これは大きな失敗だ・・・

政府の役割は単純だ。それは人々を強制的な抑圧や支配から守ることである――国内における抑圧から守ることは警察力を示唆する。国家間の抑圧から守ることは軍隊を示唆する。そして国内において正義を提供することは、司法制度を示唆する。

政府は、これ以外のことには首を突っ込むべきではない。

しかし現在、政府は完全にあらゆることに関与している。そのため何が行われるべきか決定するために「専門家」を必要とする。

我々は、今日、このことをDr.アンソニー・ファウチのような人たちに見ることができる。彼はキャリア官僚以外のなにものでもない。彼は、その全人生において「泥沼(ワシントンDCの官僚機構を揶揄する表現)」に生息してきた。彼は典型的な技術系出身の官僚だ。彼は、自分が国民のためにとって最善なことは何かを知っていると確信している。

ファウチのような人間たちは、他の人々そして社会が活動する仕組みに対して巨大な権力を担っている。彼は利口な政治屋であり、他人に甘言を弄し、裏切り行為をすることに長けている。そうすることで、彼は官僚機構の上位にまで上り詰めている。政府には彼のような人間がうじゃうじゃいる

新型コロナウイルスに関する別の重大な点は、彼らがそれを「健康上の危機(ヘルス・クライシス)」と呼んでいることだ。

これはいくつかの理由で真実ではない。まず最初に、健康とは自分自身が気にかけることである。それは個人的なことであり、公共のものではない。医療は素晴らしく進化しているが、各自の健康を維持することにはほとんど役に立たない。

人は、食事、運動、そして健康な生活習慣によって自らの健康を維持する。医療とは、深刻なけがや病気になったときに、そのダメージを治療するためのものである。重複する点は当然あるが、これはヘルス・ケアとは本質的にかなり異なることである。

いずれにしても、新型コロナウイルスは、経済を崩壊させるための言い訳として誇張されているだけでなく、多くの方法で社会そのものを崩壊させるための言い訳として誇張されている。地球温暖化、ケインズ主義、マルクス主義、そしてその他の科学主義の形をとったものと似ている

これは、社会が急加速しながら瓦解していることを示す多くの兆候の一つである。

これ(コロナウイルス・パンデミック)が終わった後、次に起きる無駄な巨大公共事業が何になるのかはわからない。素晴らしい映画『Vフォー・ヴェンデッタ』で描かれた警察国家が、偽物のウイルス・パンデミックによって現実化したものとあなたは想起するかもしれない。「人生は芸術を模倣する(Life imitates art)」とはまさにこのことだ!もし事態がこの方向に進み続ける場合、米国は旧ソ連のように見え始めるだろう

International Man:  社会が急加速しながら瓦解している。人々は自分たちを守るために何ができるのでしょうか?

ダグ・ケイシー:残念ながら、世界全体は民主主義を信奉しているようだ。しかし民主主義とは、現実には単なる暴民政治に立派なコートとネクタイを着せたものにすぎない。より悪いことに、この傾向はいまだに進行中であるだけでなく、加速しているということだ。

人々は自分たちを守るために何ができるか?事態は「“Sauve qui peut”(逃げられる者は逃れよ)」という状況になりつつある。ここで金(ゴールド)が登場する。・・・(略)・・・

しかし私は人々のための政治的な解決策を持ち合わせていない。政治を問題解決の手段と考えることを止めよ、ということ以外は。そして、リーダーの出現を待望するチンパンジーの群衆のように行動するのは止めよ。

政治こそが問題である。政治は今日ある問題のほとんどの元凶である。政治は解決策ではない。

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