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30年間地球温暖化の警告を発し続けてきた環境活動家がその誤りを謝罪|フォーブス誌は彼の謝罪記事を掲載後に説明もなく閲覧不可能に

30年間、地球温暖化の警告を発し続けてきた環境活動家がその誤りを謝罪|フォーブス誌は彼の謝罪記事を掲載後に説明もなく取り下げ

気候変動活動家マイケル・シェレンバーガー氏(Photo via National Post)

「我々が過去30年間、気候変動について恐怖を煽ってきたこと」について謝罪すると、有名な気候変動活動家マイケル・シェレンバーガー氏(Michael Shellenberger)が謝罪記事を発表した。しかしフォーブス誌は、彼の謝罪記事を一度掲載した後、それを説明もなく閲覧不可能にしている。

シェレンバーガー氏は先進的な活動家として知られ、タイム誌の「環境の英雄(Heroes of the Environment)」の一人に選ばれたこともある。そして彼が執筆した書籍『ブレークスルー(Break Through)』は、ワイアード(WIRED)誌が「レイチェル・カーソンの『沈黙の春』以来、環境保護主義にとって起きた最高の出来事」と絶賛していた。

そして彼が新たに発表した書籍『アポカリプス・ネバー(Apocalypse Never』は、気候科学に対する「眼から鱗の落ちる事実ベースのアプローチ」であり、「人を惹きつけ、またよく調査されている」と広く称賛されている。

しかし、これまで30年間、気候変動問題について積極的に警鐘を鳴らしてきた活動家が、今度はそれが全て誤りであったと180度態度を変え、謝罪するに至った理由は何なのだろうか?フォーブス誌は、シェレンバーガー氏の謝罪記事を一度は掲載しながらも閲覧不可能にしたことについて、その理由を明らかにしていない。

以下に、フォーブスが言論封殺したシェレンバーガー氏による謝罪記事を一部翻訳して紹介する。

* * *

Environmental Progress掲載|マイケル・シェレンバーガー・筆(太字強調は訳者)

環境保護主義者たちを代表し、気候問題で恐怖を煽ってきたことを私は謝罪する

あらゆる環境保護主義者たちを代表して、我々が過去30年間、環境問題に関して恐怖心を煽ってきたことを私は正式に謝罪する。気候変動は起きている。ただし、それは世界の終わりではない。しかも、それは私たちにとって最も深刻な環境問題ですらない。

私のような人間がこのようなことを言うのは奇妙に見えるかもしれない。私は、気候変動活動家を20年間、そして環境活動家を30年間続けてきた

しかし、専門家としての客観的な証言をするよう連邦議会に要請されたことのあるエネルギー専門家として、そして(国連の)気候変動に関する政府間パネル(IPCC)にその評価レポートを査読するための専門家として招聘されたことがある者として、私は、我々環境保護主義者たちがいかにひどく世間を欺いてしまったかについて謝罪する義務があると感じている。

以下は、ほとんどだれも知らないいくつかの事実である:

  • 人類は「第6の大絶滅」を引き起こしてはいない
  • アマゾンは「地球の肺」ではない
  • 気候変動は、自然災害を悪化させてはいない
  • 2003年以降、世界中で山火事は25%減少している
  • 食用の肉の生産ために我々が利用している土地(人類にとって最大の土地利用)は、アラスカ州ほどの広さの土地分減っている
  • 気候変動ではなく、薪を積み重ねていることや森林の近くにより多くの住宅を建設していることが、オーストラリアやカリフォルニア州でますます多くの、そして危険な山火事が増えている理由を説明している
  • ほとんどの豊かな国々における炭素排出量は低下しており、英国、ドイツ、そしてフランスでは1970年代中頃から低下している
  • オランダ人は海面より低い土地での生活に適応したことで、貧しくなるどころか豊かになった
  • 我々は、必要とする食糧レベルよりも25%多く食料を生産しており、地球の温暖化が進むにつれて余剰食料は増え続ける見込み
  • 生息地が失われることや野生動物を直接殺することのほうが、生物の種(しゅ)にとって気候変動よりもずっと大きな脅威となっている
  • 薪は、化石燃料よりもずっと人や野生動物にとって害がある
  • 将来のパンデミックを防ぐには、「工業化された農業」がますます必要であり、それを減らすことではない

上記の事実が多くの人にとって「気候問題否定主義」のように聞こえると言うことは私も理解する。しかし、それこそが、気候変動の恐怖を煽る活動(climate alarmism)が強力であることを示している。

現実は、上記の事実が今ある最高の科学的研究から導かれているということだ。そうした研究の中には、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)、国連の食糧農業機関(FAO)、国際自然保護連合(IUCN)、そしてその他の主要な学術団体が実施し、承認した研究もある。

この記事を読む人の中には、私のことを右翼の反環境保護主義者とイメージする人もいるだろう。しかし私はそうではない。私は17歳のとき、社会主義革命のサンディーノ民族解放戦線に連帯を示すためにニカラグアに住んでいた。23歳の時には、グアテマラの女性たちによる共同生活組合のために資金を調達していた。20代前半のときには、私は半アマゾンのような場所に住み、土地への侵入者たちと戦っていた小規模の農家たちについて調査を行なっていた。26歳のとき、私はアジアにある複数のナイキ工場が劣悪な労働環境であることを暴露することを支援していた。

私は16歳のときに熱帯雨林行動ネットワーク(RAN)のための資金調達を行い、その時に環境保護活動家になった。27歳の時には、カリフォルニアにある太古のレッドウッドで、保護されていなかった最後の森林を保全するために支援した。30代、私は再生可能エネルギーを提唱し、オバマ政権に900億ドルをそれに投資するよう説得することに貢献できた。過去数年間は、排出量が急増するのを防ぐために、十分な数の原子力発電所が化石燃料による発電所にとって変わられないよう保全することに貢献した。

しかし昨年になるまで、私は気候変動についての恐怖に反対する声をあげることをほぼ避けてきた。その一部の理由は、私がばつの悪さを感じていたからだ。しかし結局は、他のどの環境保護主義者たちと同じように、私は気候変動について恐怖を煽ってきたことに対して有罪である。何年間も、私は気候変動のことを、人類文明にとって「存在にかかわる」脅威と語り、それを「クライシス(重大局面、危機)」と呼んできた

しかし、ほとんどの場合、私の方が恐怖を感じていた。私は気候に関する偽情報キャンペーンについて沈黙を守っていた。なぜなら、私は知人や資金源を失うことを恐れていたからだ。数回、私は、気候科学の事実を曲げる人たちから科学を守るために勇気を奮ったことがある。しかし私は(それによって引き起こされる)厳しい報復に苦しむことになった。そのため、私の同僚である環境保護主義者たちが世間を恐怖に陥れている一方、ほとんどの場合、私は傍観しほとんど何もしなかった。

ホワイトハウスの中の人たちや報道機関の多くの人たちが、傑出した科学者であり、善人であり、私の知人でもあるロジャー・パイルキJr.の評判やキャリアを破壊しようとしたときですら、私は傍観した。彼は生涯にわたって進歩的な民主党支持者であり環境保護主義者であり、カーボン(二酸化炭素排出量)規制に賛成すると(議会で)証言すらした。なぜ彼らは彼の評判やキャリアを潰そうとしたのか?その理由は、彼の研究が、自然災害は悪化していないことを証明していたからだ

しかし昨年、事態は手に負えない状況に陥った

アレクサンドリア・オカシオ=コルテスは、「もし私たちが気候変動に対処しなければ12年以内に世界は終わる」と語った。英国において最も有名な環境保護団体は、「気候変動が子供達を殺す」と主張した。

世界で最も影響力がある環境保護ジャーナリストのビル・マクキベンは、気候変動を「人類がかつて直面した中で最大の課題」と呼び、それが「文明を全滅させる」だろうと語った。

主流のジャーナリストたちは、繰り返し、アマゾンが「地球の肺」と報じ、森林破壊は核爆弾を落とすようなものだと報じている。

その結果、昨年、世界中でサーベイ調査対象となった人々の半数が、気候変動により人類は絶滅するだろうと考えていると回答した。そして1月、英国の子供達の5人に1人は、調査員に対して気候変動について彼らが悪夢を見たことがあると回答している。

あなたに子供がいるかいないかは関係なく、これがいかに間違ったことかわかるはずだ。私にはティーンエイジャーの娘がいるため、特に敏感になっているかもしれないことは認めよう。私は科学について娘と話し合い、彼女を安心させた。しかし、彼女の友人たちはひどく誤った情報が与えられており、そのため、間違いなく怯えている。

そのため、私は声をあげる決心をした。数本の記事を書くくらいでは十分ではないことはわかっている。全ての証拠を適切に提示するのに、私は本を1冊書く必要があった。

私たちが恐怖心を煽ってきたことに対する私の正式な謝罪は、この新しい本『アポカリプス・ネバー(世界の終末など決してこない):なぜ環境論者による警鐘は私たち全員に害を及ぼすか』という形を取っている。

これは20年分の調査と、30年分の環境問題活動をベースにしている。400ページあるうち、100ページは巻末資料だ。『アポカリプス・ネバー』は、気候変動、森林破壊、プラスチック・ゴミ、種の絶滅、工業化、食肉、核エネルギー、そして再生可能エネルギーについて網羅している。

この本の主要部分(一部):

  • 工場や近代的な酪農業は、人類を解放し環境問題の前進にとって鍵となる
  • 環境保護にとって最も重要なのは、より狭い土地で、より多くの食料、特に食肉を生産することである
  • 大気汚染や炭素排出量を減らすために最も重要なのは、薪から石炭、石油、天然ガス、そしてウランへ移行することである
  • 100%再生可能エネルギーは、現在の5%から50%へと、ますます多くの土地を必要とするだろう
  • 私たちは、より高い出力(電力)密度を持つ都市、農場、発電所を欲するべきであり、その逆ではない
  • 菜食主義は、人の排出量を4%以下しか削減しない
  • グリーンピースは鯨の命を守らなかった。鯨油から石油やヤシ油へ転換したことが鯨の命を守った
  • 「放し飼い」の牛の肉は、20倍広い土地を必要とし、300%多くの排出量を生む
  • グリーンピースの独断主義は、アマゾンの森林の断片化を悪化させた
  • コンゴにおけるゴリラの保護活動への植民地主義的アプローチは反感をまねき、250頭の象を殺す結果を招いたことの原因となった可能性がある

なぜ私たちはこれほど間違った情報に騙されたのか?

『アポカリプス・ネバー』の最後の3章で、私は金銭的、政治的、そしてイデオロギー的な動機について暴露している。環境保護団体は、化石燃料の利権団体から数億ドルもの資金を受け取っている。反人間主義の信念によって動機付けられた団体は、世界銀行に貧困を終わらそうとすることを止め、その代わりに貧困を「持続可能」にするよう強制した。また、気候変動の恐怖心を煽ろうとする行為の裏には、自分の社会的ステータスに対する不安、抑鬱症、そして現代文明に対する敵意がある。

多くの場合、明らかに受け入れられないような動機や、不健康な動機を持った人たちによって、私たちがいかにひどく誤った情報を与えられてきたかにひとたび気がつけば、騙されていたと感じずにはいられない

(中略)

みなさんが私の謝罪を受け取ってくれることを切に希望する。

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