米国の左翼はトランプ支持者たちを監視するための新たな「秘密警察」を組織することを要求
アメリカの左翼は、文字通り「秘密警察」を連邦政府レベルで新たに組織し、トランプ支持者たちを監視することを要求している。左派メディアのDaily Beastが掲載した記事の中で、ジェフ・スタイン氏は、連邦議会議事堂への急襲が事前に計画されていたことを見逃したことを例に挙げ、FBIなどの既存の連邦政府機関は「白人テロ(white terror)」に対応できていないと主張している。
その解決策は、「武装した国内の過激主義者たちに侵入し無力化する」ために、新たな「秘密警察」を創設することであるとジェフ・スタイン氏は記している。最近の主流メディアの論調からすると、そうした「国内の過激主義者」には、トランプ氏に投票した7000万人のアメリカ国民たちも含まれる可能性がある。
スタイン氏は、今年1月6日の議事堂襲撃を、3000人近くの犠牲者を生んだ9/11テロになぞらえている。そして、9/11テロ攻撃に対して取られたのと同様の対応を、新たに設置する「国内スパイ機関」の指示の下、アメリカ国民に対して直接行うべきであると主張している:
9/11の悲劇に対して取られた一つの対応が、議事堂襲撃の後、再び注目される可能性がある——特に武装した白人国粋主義者たちが、この先数日または数週間以内に、さらなる攻撃を実行することに成功する場合:それは秘密警察の必要性だ。
この記事を投稿するDaily Beastの公式ツイッター:
Other countries have domestic spy agencies to fight extremists at home. Does America need one, too? https://t.co/kwhCqRWyI3
— The Daily Beast (@thedailybeast) January 18, 2021
【訳】他の国々は、自国の過激主義者たちと戦うために国内向けスパイ機関を持っている。アメリカも同様のスパイ機関を持つ必要があるだろうか?
人民を抑圧するために憲法の規定を破壊する「秘密警察」を存在させることは、当然、独裁政権へ大きく歩みを進めることになる。しかし「進歩的な」左翼の人たちにとって、そんな批判は露ほどにも感じていないようだ。
この過激な主張に対して、デーブ・ブロント氏は次のような批判を行なっている:
何百人というBLM/ANTIFAの暴徒たちが、国内テロの定義に当てはまらないと言われた。彼らが起こした暴動の中には、迫撃砲を発射し、火炎瓶を投げつけ、警察署を焼き討ちにしたものもあった。しかしいつも通りのダブル・スタンダードにより、議事堂襲撃はテロ行為となった。
そしてブロント氏は、なぜ新たな秘密警察が必要であるか、その真の理由を言い当てている:
今、(アメリカという国が)警察国家へと向かっていることが次々と明らかになっている中、反体制派を効果的に抑圧するために必要な暴力的な敵意、それを自国民に対して向けるという文化を、FBIもNSAも持っていない。
秘密警察の創設に加えて、一部左翼の間では、旧東ドイツの「シュタージ」のような、民間スパイ網を創設することを呼びかけている。バイデン支持者たちから民間スパイを募り、トランプ支持者たちをスパイさせ、当局に密告するよう促している。
NEW VIDEO #TrumpsNewArmy VOLUME UP
— Don Winslow (@donwinslow) January 19, 2021
On January 20th Donald Trump will no longer be The Commander in Chief.
He will lose control of the U.S. Armed Forces and take control of a NEW ARMY. pic.twitter.com/59MHHaIegP
【訳】新たな動画 #トランプの新たな軍隊 音量を上げて
1月20日、ドナルド・トランプは、もはや最高司令官ではなくなる。
彼は米国軍の統制権を失う。そして「新たな軍隊」を支配し始める。
This is so dangerous it’s hard to sum up in a tweet. It puts a target on the head of every conservative, calls for war and propagandizes to form a vigilante group that would narc on neighbors. If Hitler or Stalin we’re alive today, they’d proudly use your video. Sick and evil.
— Robby Starbuck (@robbystarbuck) January 19, 2021
【訳】これはあまりに危険な(メッセージ)だ。1回のツイートでまとめることは難しい。これはあらゆる保守のリーダーを標的にし、戦争を呼びかけ、近隣住民を密告する自警団を組織することを煽動している。もしヒットラーやスターリンが今日、生きていれば、あなたの動画を誇らしげに利用するだろう。病的で邪悪だ。
しかし、トランプ支持者たちを「国内過激主義者」として邪悪視するのは大手メディアや左翼活動家だけではない。オバマ政権時代のCIA長官であるジョン・ブレナンは、大統領就任式当日、極左ケーブル局のMSNBCに出演し、新たに就任したバイデン大統領の下、アメリカのスパイ機関は「ナイフのように鋭い動きで」米国に対して計画されている危険な謀略を明らかにしようとしていると語っている。
.@JohnBrennan: Biden intel community “are moving in laser-like fashion to try to uncover as much as they can about” the pro-Trump “insurgency” that harbors “religious extremists, authoritarians, fascists, bigots, racists, nativists, even libertarians” pic.twitter.com/SjVXWhPhR8
— Tom Elliott (@tomselliott) January 20, 2021
【訳】ジョン・ブレナンの発言:バイデンのスパイ機関は「ナイフのように鋭い動きで」トランプ支持派による「反政府活動」について、できる限り多くのことを明らかにしようとしている。トランプ支持者による「反政府活動」は、「宗教的な過激主義者、独裁主義者、全体主義者、偏屈者、レイシスト、移民排斥主義者、そしてリバタリアンですら」、彼らの隠れ場所になっている。
元CIA長官に対して、コメディアンのデーブ・スミス氏が恐れることなく次の批判ツイートを投稿している:
John Brennan, the former communist, who committed treason while he was Obama’s CIA director by knowingly arming Al Qaeda, considers libertarians dangerous. Cool.
— Dave Smith (@ComicDaveSmith) January 20, 2021
【訳】元共産主義者のジョン・ブレナン、彼はオバマのCIA長官だったとき、意図的にアルカイーダを武装させたことで国家反逆罪を犯した。そんな彼が、リバタリアン(*)を危険視している。上等だ。
*リバタリアンとは:「他者の自由を侵害しない限りにおける、各人のあらゆる自由を尊重しようとする思想的立場」(出典:Weblio )。リバタリアン党は、アメリカでは民主、共和に次いで第3番目の政党。
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