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米国は2022年北京オリンピックのボイコットを協議中=国務省報道官が発言

米国は2022年北京オリンピックのボイコットを検討中=国務省報道官が発言

Photo via Flickr

アメリカ国務省のネッド・プライス報道官は、4月6日(火曜)の定例記者会見で、米国とその同盟諸国は北京で開催される2022年冬季オリンピックを共同でボイコットすることを協議している記者団に語った。トランプ政権時代に経験した米中貿易戦争をさらに超えるチャイナとの「冷えた関係」に、バイデン政権は突入する勢いである。

 

アメリカ政府の中で北京オリンピックをボイコットするという問題が浮上したのはこれが初めてではない。しかしこれまでは、主に共和党の政治家たちが、チャイナにおけるひどい人権侵害を理由にオリンピックをボイコットするよう圧力をかけていた。今年2月初旬、バイデン政権のホワイトハウスは、ボイコットを行う「計画はない」と表明していた。ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は、「私たちは、現時点で北京オリンピックに関する私たちの姿勢や計画を変更することについて議論していない」と断言していた

 

しかしその「計画」は明らかに変更されたようだ。アラスカで開かれた米中会談の直後となる先月22日には、ウイグル民族に対する「深刻な人権侵害」が行われているという理由から、米国はEU、英国、そしてカナダと連携してチャイナに対する30年来の大規模制裁に踏み切っている。中でも特にカナダの国会は、2022年北京オリンピックをボイコットするよう国際社会に声高に訴えており、そのことがチャイナの怒りを買っている。

 

アメリカ国務省のネッド・プライス報道官は、6日(火曜)の記者会見で次のようにコメントしていると報じられている

このオリンピックを前にしたバイデン政権の計画について質問されると、彼は報道陣に次のように語った:

 

これ(共同ボイコット)は、私たちが当然議論するのを望んでいることです。連携されたアプローチは、私たちの利益につながるだけでなく、私たちの同盟国及びパートナー国にとっての利益にもつながる」。

 

プライス報道官は、米国はまだ判断を下していないが、チャイナによるひどい人権侵害について懸念していると語った。北京オリンピックは2月4日〜2月20日に開催される予定。

 

もしそのような判断に至る場合、どのようなタイムラインで行われる可能性があるかと記者から質問されると、プライス報道官は次のように回答している:

私たちは2022年について話をしている。そして今はまだ2021年4月だ。このオリンピックはまだしばらく先のことだ。・・・

 

このことについて期限を決めたくはない。しかしこれらの議論は進行中だ。

 

しかし記者会見でこの発言を行った後、プライス報道官は自身の発言が招いたダメージの修復を試みている。

【訳】私が言ったように、北京オリンピックに関する発表は何もない。2022年の開催はまだ先のことであり、私たちは引き続き同盟国やパートナー国と緊密に協議して、共通の懸念事項を明確にし、チャイナに対する共通のアプローチを確立していく。

 

バイデン政権は、当然、米国オリンピック委員会や、2022年冬季五輪に向けて訓練をしている何百人にものぼる一流選手たちとも協議を行う必要があるだろう。

 

チャイナの外交部は、ボイコットを求めるカナダなど西側諸国の政治家に対して、人権侵害疑惑は「嘘と捏造」に基づいていると非難している。

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