ジュリアーニ弁護士の自宅を家宅捜索したFBIは、ハンター・バイデンのハードドライブを押収することを拒否していた——ジュリアーニ弁護士がFOXニュースで明かす
ルーディ・ジュリアーニ弁護士は、司法省(FBI)の捜査官に家宅捜索を受けた翌日となる4月29日(木曜)、FOXニュースのタッカー・カールソン司会者の番組に出演した。家宅捜索を受けて以降、ジュリアーニ弁護士がテレビに出演したのはこれが初めてとなる。
ジュリアーニ弁護士が出演したFOXニュースの番組動画:
FBIの捜査官たちが、トランプ前大統領の個人弁護士で、元ニューヨーク市長であるジュリアーニ氏のマンハッタンにある自宅を、4月28日(水曜)に家宅捜索したことについてはここで紹介した。
ジュリアーニ弁護士は、水曜の午前6時頃、突然、ドアを叩く大きな音で目を覚ましたという。玄関のドアを開けると、そこには7人のFBI捜査官たちが捜査令状を持って立っていた。
ジュリアーニ氏は、司会者のカールソン氏に次のように語っている:
私は捜査令状に目を通し、こう言ったんだ。『これは異常事態だな。なぜなら、これら(電子端末機器)を政府に提出してそれについて話し合おうと、私の方から2年間も申し出ていたのだから』ってね。
捜査官たちは約2時間近く、ジュリアーニ氏の自宅に滞在し、ラップトップコンピュータや携帯電話などいくつかの電子機器を押収した。
ジュリアーニ氏はさらに次のように語っている:
彼らがなぜこれ(家宅捜索)をしなければいけないのか私にはわからない。・・・(しかし)捜査官たちはどこか申し訳なさそうな様子だった。彼らは、非常にプロフェッショナルで、非常に紳士的だったよ。
連邦政府当局は、ジュリアーニ氏がウクライナの代理人として活動していたとされることについて、米司法省に報告する義務を怠ったため、外国代理人登録法(FARA)に違反した容疑で捜査を行っている。ジュリアーニ氏は次のようにこの疑惑を否定している:
捜索令状は、1人のウクライナ国民または政府関係者の代理を務めたということについて、たった一度の申告漏れがあったということについてだった。しかし私はそのような人物の代理になったことなど一度もない。・・・
私は米国政府の前でウクライナの国籍保持者や政府関係者の代理人を務めたことはない。むしろ何度かそれを断ったことがある。私はウクライナのような国で契約を結んだことはある。その契約の中には、私がロビー活動や外国の代理業務を行わないという条項が含まれている。私がそれをしないのは、それがあまりにも(情報漏洩や国家安全保障の)セキュリティー侵害になると感じたからだ。
そしてジュリアーニ氏は、FBIの捜査官がハンター・バイデンのラップトップからの情報を保存したハードドライブにはあからさまな無関心を示したことを紹介している。ジュリアーニ弁護士によると、ハンター・バイデンのラップトップもまた法律的には「この召喚状(捜査令状)の対象範囲に入る」という:
家宅捜索の最後に、彼らは私の電子機器を7~8個ほど押収したが・・・彼らは3台のハードドライブは押収しなかった。ハードドライブもまた、当然、電子機器だ。ハードドライブはコンピュータを再現するものだ。私は「これは要らないのか?」と言うと、彼らは「それは何だ?」と言った。私は「ハンター・バイデンのハードドライブだよ」と言ったら、彼らは「ノー、ノー、ノー(いらない)」と言ったんだ。
ジュリアーニ氏は、捜査官らに対して3回、ハンター・バイデンのハードドライブを差し出すと申し出たが、捜査官たちは明らかに「動揺していた」という。
私は、「本当にこれはいらないのか?捜査令状はこれも押収することを要求しているが」と言ったんだ。すると彼らは「ノー、ノー、ノー(いらない)」と回答した。最後にもう一度、私は「あなた方はこれを押収すべきだとは思わないのか?」と言った。しかし彼らの答えは「ノー」だった。
ジュリアーニ弁護士は、元検事ならではの鋭い分析を行い、FBI捜査官たちの矛盾した行動を指摘している:
捜査官たちは、これらハードドライブがハンター・バイデンのものだという私の言葉を完全に信用していた。しかしそれはドナルド・トランプのものだったかもしれない。ウラジミール・プーチンのものだったかもしれない。他の誰のものであったかもしれない。
しかし彼らは私のことを信頼していた。私が証拠を隠滅するだろうという理由で、早朝に家宅捜査しなければいけなかった男の私を、だ。私はこれを2年前から知っていたんだよ、タッカー。(この2年間いつでも)私は証拠を隠滅することができた。その証拠は無罪を証明するものだ。それは、(トランプ)大統領や私、そして他の私たち全員が無実であることを証明するものだ。罪を犯しているのは彼らの方だ。これは「投影」(*)のようなものだ。彼らが犯罪を犯している。
(*「投影(プロジェクション)」とは、自分が持つ好ましくない考え方や感じ方などを、無意識のうちに他人に転嫁し、他人がそういう好ましくない考えを持っていると考える心理。)
ジュリアーニ氏は、バイデン政権の司法省が、彼に対する外国代理人登録法(FARA)の容疑をでっち上げたと非難している。ハンター・バイデンについては「数十件以上のFARA違反が完全に(証拠の中に)明記されている」にもかかわらず、司法省はそれについては集中して捜査を行っていないと同氏は語っている。
そしてこのインタビューの最後に、ジュリアーニ氏は、今回の家宅捜索を命じたバイデン政権の司法省トップは、「あからさまな憲法違反で捜査されるだろう」と語っている:
もしこのことで彼らが制裁を受けなかったり、訴訟が却下されなかったり、これ(捜査)が中止されなければ、これはもう壁が崩壊する前の東ベルリンにいるようなものだと言えるだろう。弁護士がクライアントの代理を務めている最中にその弁護士の記録を見るなどというのは、これは独裁国家でしか知られていない戦術だ。そんなことをしたら、あなたは起訴されて弁護士資格を剥奪されるだろう。
(今回の家宅捜索を命じた)彼らは、偉大な省庁(司法省)にとっての恥さらしだ。
* * *
さらにジュリアーニ弁護士は、4月30日(金曜)、スティーブ・バノン氏のネット番組にも出演し、別の暴露発言を行っている。2019年秋、トランプ大統領(当時)が1回目の弾劾裁判に直面していた際、ウィリアム・バー司法長官がトップを務める司法省は、トランプ大統領とその弁護士であるジュリアーニ氏に対して実質的なスパイ行為を行っていたという。
その番組動画:
憲法で保障された大統領の権利を侵害するこの非道な行為(つまりスパイ行為)は、嘘をつくことによってのみ確保することが可能だったとジュリアーニ弁護士は語っている。秘密の令状が発行され、トランプ大統領の顧問弁護士であるジュリアーニ氏が大統領と行っていた特権的なコミュニケーションのすべてに司法省はアクセスしたという。
BonaFidrをフォロージュリアーニ氏:彼らは(ロシアゲート疑惑捜査でFBIが濫用した)FISA捜査令状で行ったのと同じことをしなければいけなかった。つまり、彼らは嘘をつかなければいけなかった・・・(スパイ行為を行う)そのための正当な理由を作るには、嘘をつかなければならない。・・・そのためには司法省の承認が必要だ。・・・そのためには、より高いレベルの正当な理由が必要だ。
バノン氏:しかしあなたは単なる弁護士ではない。あなたは弾劾されたアメリカ合衆国大統領の弁護士だ。
ジュリアーニ氏:だからこそ、彼らはこれ(嘘をついて秘密の捜査令状の発行)を行ったんだ。