アリゾナ州の州務長官から選挙訴訟に関する権限を剥奪——民主党にとって打撃
共和党が主導するアリゾナ州州議会の下院予算委員会は、5月25日(火曜)、同州のケイティー・ホッブス州務長官(民主党)から「選挙訴訟を弁護する」権限を「剥奪した」と発表した。ABC系列の地元テレビ局ABC15が同日報じた。
今回、州務長官(民主党)から剥奪された権限は、2023年の会計年度末まで、州司法長官であるマーク・ブルノビッチ氏(共和党)にのみ「独占的に」移管された。
地元テレビ局ABC15が投稿したツイート:
Secretary of State Katie Hobbs stripped of roles by Appropriations Committee https://t.co/xz9QJIxwFx #abc15 pic.twitter.com/zvMMS14Ddz
— ABC15 Arizona (@abc15) May 25, 2021
【訳】ケイティー・ホッブス州務長官の役割を予算委員会が剥奪した。
民主党のケイティー・ホッブス州務長官は、現在アリゾナ州マリコパ郡で行われている2020年大統領選挙の監査に対して「深刻な懸念」を公に表明しており、州議会上院の共和党が主導するこの監査を「不正監査(fraudit)」と繰り返し非難してきた。
そして同日、早速、権限を引き継いだマーク・ブルノビッチ州司法長官は「民主党全国委員会(DNC)対ホッブス」の選挙訴訟に介入するための申し立てを行った。
この訴訟は民主党全国委員会(DNC)がアリゾナ州に対して起こした訴訟であり、「バロット・ハーベスティング(ボランティアなど第3者による票の回収)」や選挙区外からの投票を許可することを求めている。現在、アリゾナ州では不正の温床になると言われる「バロット・ハーベスティング」を禁止しており、選挙区外からの投票も規制する法律を制定している。しかし民主党全国委員会(DNC)はこれらの禁止・規制措置を撤廃するよう求めて訴訟を起こしている。
ゲートウェー・パンディットは、民主党全国委員会(DNC)が起こしたこの訴訟を次のように報じている:
なぜ民主党が起こす選挙関連訴訟は一つ残らず、彼らが不正をしやすくするものなのか?
悪徳ケイティー・ホッブス(州務長官)はこの訴訟を上訴することを拒否していた。そのため、アリゾナ州司法長官は本日、アリゾナ州の有権者たちのために介入した。
(太字強調は原文のまま。)
一方、ニューヨークタイムズ紙の元コラムニストであるティム・オブライエン氏は、このニュースを逆に「民主主義の解体」と評している。
Katie Hobbs has conscientiously supervised elections in Arizona. Republicans there just stripped her of some powers — including her ability to litigate election lawsuits. They gave control of that process to the state AG, a Republican.
— Tim O'Brien (@TimOBrien) May 25, 2021
This is how democracy gets dismantled. https://t.co/VamVgXfxgR
【訳】ケイティー・ホッブスは、アリゾナ州で良心に従って選挙を監督してきた。しかし、アリゾナ州の共和党は、彼女から選挙訴訟の権限を含めたいくつかの権限を剥奪した。共和党員である州司法長官にそのプロセスを委ねた。
このようにして民主主義は解体されていくのだ。
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