ローレンス・リバモア国立研究所の「Z課」、研究所漏洩説は「妥当」と結論付けていた——2020年5月に作成した新型コロナウイルス発生源に関する報告書で
米・国立アレルギー感染病研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は、1年以上前から新型コロナウイルス(武漢ウイルス)が武漢の研究所から発生したなどあり得ないと語っていた頃、ローレンス・リバモア国立研究所の諜報部門『Z課(Z-Division)』は、武漢研究所からの漏洩説はかなりの確率で「妥当」と結論付け、さらなる調査が必要と提案していた。Z課がまとめたこの報告書の内容を、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が6月8日(火曜)に報じた。
2020年5月27日付けのこの機密報告書は、国務省もその独自調査で重用していたが、ジョー・バイデンは就任後すぐにこの国務省の調査を潰していた。
ローレンス・リバモア国立研究所の諜報部門『Z課(Z-Division)』の科学調査員たちは、SARS-CoV-2(武漢ウイルス)の遺伝子組み換えについて研究した。これは、「チャイナの武漢ウイルス研究所からウイルスが流出したという仮説と、感染した動物と人間の接触によってパンデミックが始まったという対立する仮説を、米国政府が初めて真剣に検討した」ケースであるとWSJ紙は報じている。
さらにWSJは次のように報じている:
2020年5月27日付けのこの文書を読んだある1人の人物は、このウイルスが研究室の外に流出した可能性についてさらなる調査を行うべきだという強い主張を、同報告書が行っていると語った。
この研究は、国務省によるCovid-19の起源に関する調査にも大きな影響を与えた。ウォールストリート・ジャーナル紙が確認した国務省軍備管理・検証・遵守局のタイムラインによると、国務省の高官たちは、2020年10月下旬にこの研究結果を受け取り、彼らはさらなる情報提供を要請した。
この研究が重要だったのは、それが一流の国立研究所からのものであり、このウイルスが感染した動物を介して最初に人間に感染したのはほぼ間違いないという2020年春当時の支配的な見解とは異なっていたからだと、国務省の調査に関わった元高官は語っている。
武漢ウイルス研究所は、コロナウイルスをヒトに感染しやすくするために遺伝子操作する科学者たちの本拠地だったことが世界的に知られている。彼らが2013年に捕獲したキクガシラコウモリは、SARS-CoV-2(武漢ウイルス)と96.2%一致している。
その一方で、米・国立衛生研究所(NIH)の下位機関である国立アレルギー感染病研究所(NIAID)、そのアンソニー・ファウチ所長は、この武漢ウイルス研究所で行われている危険なコロナウイルスの機能獲得研究に対して、NPO組織のEcoHealth Allianceを経由して数百万ドルもの研究助成金を拠出していた。これはオバマ政権が2014年に機能獲得研究に対する予算の拠出を停止した後に行われた。
さらに、ファウチ所長がトップを務める国立アレルギー感染病研究所(NIAID)は、こうした危険な研究への資金拠出を2017年に再開したが、その際、連邦政府の監督機関の承認を受けていなかった。
しかし武漢ウイルス研究所は「米国の大学や研究機関と提携してオープンに機能獲得型研究を行っていた」とワシントンポスト紙のジョシュ・ローギン氏は指摘している。
ジョー・バイデンは、5月26日に、90日以内に新型コロナウイルスの発生源について「決定的な結論に近づくことができる」報告書を提出するよう諜報機関に要請した。その声明の中で、バイデンはローレンス・リバモア国立研究所「Z課」の機密報告書については言及しなかったが、エネルギー省が管轄する米国の複数の国立研究所は諜報機関の作業を補強するだろうと語っていた。バイデンがこの声明を発表してからわずか数時間後、ニューヨークタイムズ紙は、米国の諜報機関がすでに新型コロナの発生源に関する「膨大な」未検証の証拠を持っていると報じた。
つまり、バイデンが「90日以内」に報告書を提出するよう要請した声明は茶番劇でしかなく、米国政府は膨大な情報をすでに収集し終えており、それをこれまで公にしなかっただけのことであることが、左派メディアのニューヨークタイムズ紙や保守寄りのウォールストリート・ジャーナル紙の報道により明らかにされている。人命と世界経済に重大な打撃を与えたコロナパンデミックの原因を調べるという、人類にとって最重要な調査を、米国政府は「政治の茶番劇」に利用した。その間、チャイナは証拠を廃棄し、国際調査チームに協力することを拒否した。
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