世界銀行が年次報告書『Doing Business』でチャイナのランキングを不正水増し——内部調査の結果、現IMF専務理事クリスタリナ・ゲオルギエヴァ氏の関与を指摘
世界銀行グループは9月16日(木曜)、2018年と2020年の年次報告書『Doing Business』にデータ不正が発見されたことに関する調査結果を発表し、それに伴い『Doing Business』報告書を廃止すると発表した。
ブルームバーグ通信の報道によると、世界銀行はその調査の中で、国際通貨基金(IMF)専務理事のクリスタリナ・ゲオルギエヴァ氏の関与を指摘している:
世界銀行は、木曜に発表した(調査)報告書の中で、「『Doing Business 2018』におけるチャイナのデータが変更されたことは世界銀行の指導者がDoing Businessチームにかけた2つの異なるタイプの圧力の産物であるようだ」と記している。
「(当時の)ゲオルギエヴァ最高経営責任者(CEO)と彼女の顧問であるジャンコフ氏が、チャイナのランキングを上げるために同国のデータポイントに特定の変更を加えるよう圧力をかけた。これは世界銀行が当時行っていた増資キャンペーンでチャイナが重要な役割を果たすことが期待されていたのとまさに同じ時期に行われた」ことを世界銀行は引証している。
(太字強調はBonaFidr)
ゲオルギエヴァ氏は、世界銀行の最高経営責任者(CEO)を経て、国際通貨基金(IMF)の専務理事に就任した。
そして当然にようにゲオルギエヴァ氏は疑惑を否定する声明を発表している:
ゲオルギエヴァは声明の中で次のように記している:「世界銀行の2018年の『Doing Business』報告書における私の役割に関連して、データ不正に関する調査の結果と解釈には根本的に同意しません。私はすでに、本件についてIMFの理事会と最初のブリーフィングを行いました」。
BonaFidrでは、昨年7月の記事『世界銀行とIMFは2024年までにチャイナが米国を抜き世界第1位の経済大国になると予想』で次のように指摘していた:
米国が本気でチャイナからのデカップリングを進めようとし、そして以前からチャイナ政府が発表するGDPデータは操作されており信用できないと広く言われているにもかかわらず、世界銀行とIMFは依然として2024年にはチャイナが米国を抜いて世界最大の経済大国になると予想している。このこと事態、世界銀行とIMFという国際機関もまた、WHOと同じように国際政治の駆け引きが行われる場所であることを示している。
果たして、腐敗のない政府機関はこの世界に存在しているのだろうか?また、チャイナ共産党によるマネートラップに堕ちていないエリート官僚や政治家、企業重役はいるのだろうか?
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