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マレーシア等18ヵ国がインドルピーでの貿易決済に合意——米ドルが基軸通貨の地位を失えば世界経済システムは完全に崩壊する=元米国財務省次官補

Photo via Flickr

インドとマレーシアは、現在利用されている他の通貨に加えて、インドルピー(INR)で貿易決済を行うことに合意したと、インド外務省(MEA)が202341日に発表した。

 

地元メディアThe Hindu.comは次のように伝えている(太字強調はBonaFidr):

インドとマレーシアは、インドルピーで貿易を決済することに合意したと、外務省が202341日に発表した。

 

この発表が行われた背景には、ウクライナ危機の影響からインドの貿易を保護するための公式な取り組みが続けられていることがある。これまで国際貿易の基軸通貨として支配的であった米ドルからの移行は、インドが国際貿易の脱米ドル化に向けた具体的な措置を講じようとしていることを示すものであり、大きな意味あいを持つ。

先月、18カ国がインドルピー(INR)で貿易決済を行うことに合意した報じられたばかり。

【ニューデリー】世界貿易の脱米ドル化に取り組む国が増える中、インドルピーは国際通貨に近づきつつある。いくつかの国はインドルピーによる国際貿易を促進することに関心を示しており、このプロセスを円滑化するため、インドの中央銀行(RBI)は、ロシアやスリランカを含む18カ国に60の特別ルピー先方勘定(SRVA)を開設することを承認した。

 

記録によると、インドの中央銀行にあたるインド準備銀行(RBI)は、インドルピーでの支払いを決済するために「国内外の承認取引銀行(Authorized Dealer Bank)の60ケースで、18カ国の銀行のSRVAを開設することを承認した」とインドのバグワット・カラッド財務大臣が議会に報告した。

 

さらに同大臣は、これら18カ国のうちロシアが、「脱米ドル化」という全面的なプロセスのために自国通貨での貿易を促進することに積極的であると述べた。しかし、インドは主に輸出を促進するために自国通貨での貿易というアイデアを支持していると同大臣は語った。

 

インドルピーでの貿易が可能な18カ国

 

インドルピーでの取引が許可されたのは以下の18カ国:

1 – ロシア

2 – シンガポール

3 – スリランカ

4 – ボツワナ

5 – フィジー

6 – ドイツ

7 – ガイアナ

8 – イスラエル

9 – ケニア

10 – マレーシア

11 – モーリシャス

12 – ミャンマー

13 – ニュージーランド

14 – オマーン

15 – セイシェル

16 – タンザニア

17 – ウガンダ

18 – 英国

 

一方、米国財務省の元広報担当次官であるモニカ・クロウリー氏は、3月25日(土曜)にFOXニュースに出演した際、米ドルが世界の基軸通貨としての地位を失った場合、「破滅的な結果を招く」と警告した。「それは米ドルの終焉を意味する」と同氏は語り、「世界経済システムの完全な崩壊が起こるでしょう」と予言している。

 

新興国が米ドルから中国人民元など別の通貨へと移行し、米ドルが世界の機軸通貨でなくなった場合に何が起こるかを、クロウリー氏は次のように説明している:

世界の基軸通貨である米ドルを放棄することがどれほど破滅的な事態を招くか、誇張しすぎることはありせん。

クロウリー氏は、第二次世界大戦の終結以降、米ドルは安全資産とみなされてきたと説明する。当初は金に裏付けられていたが、ニクソン大統領が金本位制から離脱して以来、この50年間、ドルを裏支えする実物資産は存在しない。その代わりに、アメリカの「強さと経済力」に支えられてきたとクラウリー氏は言う:

もしそれが終わるならば、米ドルの終焉を意味するでしょう。

 

・・・(米ドルが世界の基軸通貨としての地位を保ち続けてきたことは)本当に特権であり名誉なことでした。私たちは長年にわたり、完全に無謀な金融・財政政策によってこの特権を乱用し特にここ数年間は、ドルを本当に切り下げてしまいました

 

それに加えて、バイデンの弱さ、アメリカ国内のエネルギー生産に対して彼が仕掛けた戦争、ウクライナ戦争という(複数の悪い事態が同時に起こる)パーフェクトストーム(壊滅的な事態)に私たちは直面していますこれらすべてのことが原因、チャイナを筆頭にアメリカの敵たちが、新しい経済ブロックを形成することになりました。

 

現時点で(米ドルの基軸通貨の地位を壊滅させるのに)必要なことは、ただサウジアラビアが、「そうだな、石油取引に他の通貨を検討することも我々は受け入れよう」と言うだけでいいのです。

 

もしそれが起きれば、世界の経済システムは完全に崩壊するでしょうし、アメリカの経済システは間違いなく崩壊するでしょうもしそれが起きれば、ワイマール共和国のような高騰したインフレに見舞われることになるでしょう。もしあなた方が今のインフレはひどいと思っているのなら、ちょっと待ってください(これからもっとひどいことになります)。

 

しかし、もっと重要なことは、我々(米国)が経済的な優位性を失い、超大国としての地位失うだろうということです。

クロウリー氏が出演したFOXニュースの番組動画:

 

また、BRICS加盟国は、新たな共通通貨を導入する計画であると発表したことが先週報じられている。

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