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GEの巨額粉飾決算事件:「4ヶ月後には倒産している可能性あり」とマルコポロス氏

8月15日、GEが巨額な粉飾決算を行っているとマルコポロス氏が報告書を公表した。GEは粉飾決算を否定しているが、マルコポロス氏はテレビに出演し、「GEは4ヶ月後には倒産している可能性がある」と語った。

マルコポロス氏は8月15日にYahoo Financeの番組に出演。(CNBCのテレビ番組に出演した時の発言についてはここで報じている

GEが巨額の粉飾決算か:「いつ倒産してもおかしくない」とマルコポロス氏が発表

Yahoo Financeの番組で、マルコポロス氏はCNBCに出演した時に語った以上の内容を説明している。その時の動画はここで視聴できる。

マルコポロス氏の発言で特に興味深いのは次の点だ:

  • 昨年、とある保険会社が長期介護事業で別の金融詐欺(ポンジースキーム)を行っていた調査をしていた際にGEの粉飾決算に気がついた。
  • GEは長期介護事業で290億ドルの損失が発生していることを隠している。
  • GEはベイカー・ヒューズ事業で91億ドルの損失が発生していることを隠している。
  • マルコポロス氏は犯罪捜査専門のチームを編成し、7ヶ月半をかけてGEの粉飾決算を調査した。ウォール街のアナリストは、一人当たり10社〜20社を担当しており、一社の粉飾決算を見抜けるほどのリソースがない。また、ウォール街のアナリストは、通常MBA保持者ではあるが金融犯罪の捜査を行うノウハウは持っていない。
  • マルコポロス氏の金融犯罪捜査チームは、自己資金で運営されている。彼のチームは3つの収入源がある:1)証券取引委員会(SEC)が金融犯罪通報者に与える報奨金(かかった費用の10%〜30%)、2)司法省(かかった費用の最高15%)、3)株の空売りから得られる利益
  • サーベンス・オックスリー法(SOX法)では、6年以上昔の金融犯罪は時効が成立する。この法律では、ジャック・ウェルチを有罪に問うことはできない。ジェフリー・イメルトがGEのCEOであったのは6年以内であるため、彼の法的責任は追及される。
  • GEの内部情報は持ち合わせていないため、CEOをはじめとする会社幹部が、粉飾決算を指示していたのか、粉飾行為を認識していたのかについての情報は持っていない。
  • GEが粉飾決算を行っていた証拠をいくつか発見しており政府当局にも通報している。
  • マルコポロス氏のチームは、政府に提出された報告書など公的に発表されている情報から粉飾決算を見抜いた。GEの説明や報告書の中に書かれた文言に矛盾があることを一つの証拠として突きつけている。
  • しかしCEOとCFOは会計報告書が正しいと署名することが法律で義務付けられているため、粉飾行為を認識していれば禁錮20年、認識していなくても禁錮10年が課される
  • ジャック・ウェルチはサーベンス・オックスリー法(SOX法)の6年以内という規定から除外されるため、禁固刑は逃れているが、民事で訴えられる可能性は残っている
  • GEの粉飾決算の全てを把握しているわけではない。粉飾決算はモザイク画のようなもので、社内の会計担当者だけが隠蔽した内容の全体を知っている。マルコポロス氏の金融犯罪捜査チームはその一部(380億ドル相当)を掘り出したに過ぎない。おそらくそれより大きな金額が粉飾されている
  • GEのCEOとCFOは何かを隠していると信じている。事実、GEのCFOとして11年間勤務したジェイミー・ミラーは、7月31日、突然、同社を退社することを発表している
  • 「最近」GEの粉飾決算に関する証拠を政府当局に通報した。
  • 粉飾決算で倒産したエンロンとワールドコムと似た状況が起きるとマルコポロス氏は考えている。これら企業で粉飾決算が行われている疑惑が浮上してから、破産宣告するまで、だいたい4ヶ月間かかっている。ただしGEについて確実なことは言えず、捜査状況を注視する必要がある。

  • GEで粉飾決算が行われていた期間の歴代CEOは、ジャック・ウェルチ(1981年〜2001年)、ジェフ・イメルト(2001年〜2017年)、ジョン・フラネリー(2017年〜2018年)、そしてラリー・カルプ(2018年〜現職)である。その中で、粉飾決算の責任が最も重いと思われるCEOは、ジェフ・イメルトだとマルコポロス氏は指摘する。その理由は、エネルギー事業(電力およびグリッド事業)であるアルストム(Alstom)買収が壊滅的であったことだ。原油・ガス事業のベイカー・ヒューズ事業買収も壊滅的だった。
  • マルコポロス氏が協力しているヘッジファンドは、GE株を空売りしている。しかし、マルコポロス氏自身はGE株の空売りを行っていない。このヘッジファンドに調査報告書を提供する見返りに、空売りで得られた収益の一定割合を受け取る契約を結んでいる。ヘッジファンドはマルコポロス氏とそのチームの調査そのものには参加していない。
  • 証券取引委員会(SEC)から金融詐欺の通報者に与えられる褒賞は、数十年後に支払われる予定。
  • マルコポロス氏はその他にも金融詐欺を捜査中。彼の捜査チームは非常に優秀で、今後、1年に1件のペースで金融詐欺を告発していく計画
  • 現在捜査中の金融詐欺事件は、300億ドル〜500億ドル程度の市場価値の企業から、1000億ドル規模の大企業の不正案件もある

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