新作映画「赤い龍の爪」:スティーブ・バノンがファーウェイの脅威を映画化
トランプ政権の元首席戦略官として知られているスティーブ・バノン氏だが、米中貿易戦争が激化する中、中国の通信大手ファーウェイとの衝突についてドラマ化した映画を彼がプロデュースしたとBloombergが報じた。
バノン氏は、この映画をトランプ大統領に見せることで、ファーウェイに対する強気の姿勢を崩さないで欲しいと考えているという。
バノン氏は、投資銀行やハリウッドの映画業界で勤務した経歴がある。彼は1991年から2016年までの間に18本の映画を製作している。
この新作映画には「Claws of the Red Dragon(赤い龍の爪)」というタイトルがつけられている。映画は、昨年ファーウェイのCFO、孟晩舟(もう ばんしゅう)がカナダのバンクーバーで逮捕された事件を慎重に追いかけている。
特にこの映画で焦点を当てているのは、中国政府による報復だ。カナダ警察が孟晩舟を逮捕した報復として、中国政府はカナダ人の外交官とビジネスマンを逮捕している。このビジネスマンは、欧米人向けの北朝鮮ツアーを企画運営していた。二人ともスパイ容疑で逮捕されている。
バノン氏は、この映画によって、ファーウェイは事業停止しなければいけないとトランプ大統領を説得すること、そしてこの映画が「トランプの決意を強める」のを手助けすることを望んでいるとBloombergに語っている。
今日も米中間で関税の掛け合いがエスカレートしたことがニュースとなり、ニューヨークの株式市場ではダウが600ポイント以上も下落した。
「2020年の大統領選挙キャンペーンで中心的な課題となるのは、製造業の仕事、通貨、資本市場、および技術といった中国との経済戦争だろう。ファーウェイはその鍵となる要素だ。この映画では、なぜファーウェイが閉鎖されなければいけないかにハイライトを当てている」とバノン氏はインタビューで語っている。
これまでバノン氏がプロデュースした映画は、ロナルド・レーガンのような主に保守派の象徴的な人物に関するドキュメンタリーであり、金融危機の原因を探ったドキュメンタリー映画であった。しかし新作の「Claws of the Red Dragon(赤い龍の爪)」はこうした純粋なドキュメンタリー映画ではなく、プロの俳優を使ったサスペンス・ドラマになっている。
「私の目標の一つは、トランプ大統領のためにホワイトハウスでこの映画を上映することだ」とバノン氏は語っている。
【追加情報】
【映画】赤い龍の爪がYouTube上で無料公開される|スティーブ・バノン&NTDTV共同制作|Claws of the Red Dragon
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Screenshot from Claws of The Red Dragon’s official YouTube
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