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中華系コーヒーチェーン大手Luckin Coffeeが粉飾決算を行っていたことが判明:ジム・チャノス氏は教科書に載るような完璧な空売りを行い利益を確定

中華系コーヒーチェーン大手Luckin Coffeeが粉飾決算を行っていたことが判明:ジム・チャノス氏は教科書となるような完璧な空売りを行い利益を確定

Kynikos Associatesの創業者ジム・チャノス氏 (Screenshot via CNBC)

ニューヨーク現地時間の4月2日、チャイナ国内で「スターバックス・キラー」として人気を博していたコーヒーチェーン大手Luckin Coffeeは、同社COOのジアン・ジウ氏と数人の社員が昨年第2四半期から粉飾会計処理などの不正行為を行なっていた発表した。この日、同社の特別委員会が取締役会にこの内部調査結果を報告した。この発表を受けて、同社の株価はこの日の午前中に85%下落した。

同社が水増ししていた売り上げは22億人民元(約330億円)にのぼる報じられている

そしてこの発表の翌日(4月3日)、さっそくLuckin Coffeeの株主たちは同社に対して集団訴訟を起こしたことが報じられている

空売り専門の投資会社Kynikos Associatesの創業者、ジム・チャノス氏は4月2日CNBCの番組に出演し、様々な話題について見解を語った。その中で、このLuckin Coffee株に空売りを仕掛けていたこと、そしてこの日すでに3ドルにまで下落していたプレ・マーケットでその空売り取引を清算して利益確定を行ったことを明かした。同社株の木曜の終値は6.40ドル。(翌金曜も同社株の下げは止まらず、前日終値から12%以上下げ、原稿執筆時点で5.59ドル前後で取引されている。)

チャノス氏は、この「幸運」について、空売り業界で同業のMuddy WatersとCarson Blockのおかげであると語っている

Muddy Watersが今年2月の時点でこれ(Luckin Coffee)について調べてみるよう後押ししてくれていたおかげで、我々は空売りをしかけていた。

さらに、Luckin Coffeeの例を引き合いに出し、チャノス氏はなぜ空売りが有用な価値あるものであるかを語っている:

人々が空売りを禁止したり制限することを語る際に、Luckinは素晴らしい事例となる。1月と2月の時点で、すでにファンダメンタル分析を元に空売りを仕掛けるトレーダーたちの間でこの企業の株は詐欺であると噂されていた。これは空売りトレーダーたちが行っていることの一つだ。つまり、我々はリアルタイムの金融(犯罪)捜査官である。

さらに、チャノス氏は、Luckin Coffeeがまさに人々が中華系企業への投資を引き続き避けるべき理由の一つであるとも語った。

我々は、今朝、Luckin(の株価暴落)について目撃した。私たちはこうした疫病のような中華系企業を避けなければいけない。

投資家たちは、現実にはありえないほど有望なこうした企業に、何度ヤケドをすればよいのか?年率成長率が40〜50%で成長し、関連企業とありとあらゆる奇妙な取引を行っているこうした企業に。

チャノス氏は、「ウイルス関連株」についても警鐘を鳴らしている。

私が人々に警告している一つの分野は、ウイルス関連株である。これらの株は、強制的に都市封鎖されている今の状況では良いパフォーマンスだ。(しかし)これら企業の多くは、構造的に、収益の30倍、40倍、50倍で取引されるような成長株ではまったくない。これら企業は、2020年の第1四半期と第2四半期に順調という理由だけで、高い株価がついているだけにすぎない。

ウイルスが収束すれば、当然我々全員がわかっているように、この先これら企業はおそらくそれほど魅力的なものではなくなる。この番組の視聴者には、これら(ウイルス関連株)に資金を注ぎ込むことにはとても慎重になるように私はアドバイスする。人々がこの先3、4、5週間、自宅待機をしなければいけないという理由だけで(株価が上昇している)こうしたウイルス関連株には慎重になるべきだ。

具体的にどういった企業の株に注意すべきかについて、チャノス氏は、Zoom Video(ビデオ会議システム)、Teladoc(遠隔医療プラットフォーム)、Peloton (自宅用フィットネス機器・アプリ)、Clorox(消毒関連商品を含む消費財製造)を挙げている。Zoom VideoとTeladocの株価は、今年それぞれ85%と94%上昇している。

これら企業の2019年のビジネス状況を見るべきだ。自分の力で情報収集し、根拠のある推測を行うことで、これら企業が2021年にどのような状況になっているか予想してみなければいけない。それでもなお、これら企業の(現在の)株価が割安と思うのであれば、長期的に見て魅力的な投資であると言えるかもしれない。

チャノス氏は、ウーバーのような「ギグ・エコノミー(「インターネットを通じて単発の仕事を受注する働き方や、それによって成り立つ経済形態(出典)」)の企業は、今回のウイルスで打撃を受けるだろうと予想している。

ギグ・エコノミー企業は、これ(ウイルス)によって成長するよりも損害を受けると思う

誰もが食料の配送サービスを利用するようになり、ウーバーを利用し、誰も車など買わなくなると考える一定の人たちがいることは知っている。しかしこのことの裏返しとして、ギグ・エコノミー企業が抱える労働力市場の問題が、今回の危機によりますます巨大なものに膨れ上がるだろうと私は考えている。

チャノス氏は、さらにこの番組の中で外食企業の数社に対して空売りを仕掛けていることを認めている。その中にはWendy’sなどの有名レストラン・チェーンが含まれているという。

フランチャイズ加盟店の中には今回生き残ることができないところがあるだろう。

チャノス氏は、今週初めにエネルギー業界の多くの企業に対して行っていた空売りを清算したとも語った。(この日、米財務省のムニューシン長官は、エネルギー企業たちは連銀が救済すると発表している。)

そして最後に、チャノス氏は、多くの企業を取り巻く政治的環境が、このパンデミックが収束した後には変わったものになっているだろうと語っている。

共和党と民主党の両政党は、このクライシスがもたらす結果に厳しい目を向けるようになるだろうと考えている。両政党は、企業に対して従業員たちを独立自営業者として雇用し続けさせるのか、または自社株買いを制限するようになるのか、様々な方法で企業の責任を強化しようとするだろう。

チャノス氏が出演したCNBCの番組はここで視聴することができる。

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