オバマとバイデンは嘘をついたのか?|新たに公開されたストロックFBI特別捜査官の手書きメモが「オバマゲート」の疑惑を再燃
不名誉な形で退職させられたFBI特別捜査官のピーター・ストロック。彼が2017年1月に手書きしたメモが、遅ればせながら司法省によって公開された。このメモは、オバマ大統領とジョー・バイデン副大統領が、彼らの政権が残すところ数日という最後のタイミングで、トランプの国家安全保障担当補佐官だったマイケル・フリンへの捜査を行うために積極的に協力していたのだろうかという新たな疑問を生んでいるーーFBI自体は彼への捜査を終了したいと考えていたにもかかわらず。
捜査官たちは、2年前にFBIから解雇されたストロックが手書きした1パラグラフ分のメモについて、その正確な意味と意図とを明確にするために彼からの証言を確保する必要がある。このメモは、今週水曜、法廷で公開された。
マイケル・フリン中佐(左)とピーター・ストロック元FBI捜査官(右)
いずれにしても、(フリンが)不正行為を行っているという証拠が全くないにもかかわらず、フリンに対してスパイ防止活動の捜査を継続するための方法を模索するために、オバマ政権時代の政府高官たちが1月の最初の週末、継続して異常なまでの労力を払っていたことにこの公開されたメモは光を当てている。
司法省は、このメモが2017年1月3日〜5日の間に作成されたと述べている。フリンとロシアとのつながりについて5ヶ月間捜査していた(現場の)FBI 捜査官は、まさにこの週末、彼に対する捜査案件を終了するよう勧告していた。その理由は、フリンが犯罪を犯したことやスパイ防止活動の脅威をもたらしていることを示す「(彼の名誉を)毀損するような証拠はない」というものであった。しかし、FBIの上司らは、この現場の捜査官の勧告を却下した。
ストロックが書いた手書きメモは、フリンがロシア大使のセルゲイ・キスリヤックと行った(傍受された)電話通話が「合法のようだ」と、当時のFBI長官だったジェームス・コミーが示唆している発言を書き留めているようである。最近公開された他の証拠でも、FBIがフリンの行為にはなんら誤った点はないと考えていたことを示しているが、このメモもそれら証拠を補強している。
このメモはまた、かつてフリンに対する捜査について一切知らなかったと主張したバイデンが、ローガン法の問題について自ら話題にしていたことを示している。バイデンは、何世紀も前に作られほとんど誰にも知られていないローガン法を、フリンに対する捜査を継続させるための一つの可能性ある手段として話題にしていた。
そしてストロック(FBI特別捜査官)は、本捜査案件を続行するためにFBIが「適切な人間たち」を配属するよう示唆するオバマの発言を書き留めているようだ。
以下は、司法省が公開したこのストロックによる手書きメモである:
ストロックの手書きメモが正確に書き留めているとすれば、現場のFBI捜査官がフリンに対する捜査案件を終了するよう勧告したにもかかわらず、FBIの上司たちがその勧告を却下し、さらにFBIとの面談でフリンを偽証させるための戦略を練っていたのとまさに同じ3日間の間に、これら会話が行われていたことになる。
フリンの顧問弁護士であるシドニー・パウウェルは、水曜に法廷に提出した書類の中で、このメモがもたらす潜在的な影響について説明し、この新証拠が「驚愕のものであり、(フリン被告の)無罪を証明している資料だ」と主張している。
「Mr.オバマ自身が、フリン中佐を捜査させるために「適切な人間たち」を配属するよう指示していた。このメモは、元FBI長官のコミーに、次の明白な内容を認識させていた:フリン中佐がキスリヤック大使と行った電話通話は『合法のようだ』。・・・
ストロックのメモによると、バイデン副大統領は、個人的にローガン法のアイデアを話題にしていた。このことは、フリン中佐を捜査する言い訳を自ら認めていたということである」とパウウェル弁護士は法廷に新たに提出した申し立ての中で主張している。
このメモは、フリンの訴訟に大きな影響をもたらす可能性は低い。というのも、ワシントンDCの連邦控訴裁判所判事による3人の委員会は、水曜、連邦地裁のエメット・サリバン判事に対してフリンが過去にFBIに対する偽証罪で受けた有罪判決を即、却下するよう命じたためである。
(司法省がフリンへの起訴を取り下げたにもかかわらず、サリバン判事は自らの政治的な動機のためにフリンへの起訴を取り下げようとしない判断を下している。そのことで)非難を受けているサリバン判事が、たとえこの判断に不服申し立てをしても、またはたとえ連邦控訴裁判所判事全員が本件を再審議するとしても、フリンは自由で無実を獲得する方へ向かっている可能性が高い。
このメモがもたらす本当のインパクトは、むしろ司法省が現在進めている、ロシア疑惑を捜査した人間たちに対する捜査のほうにあるだろう。連邦検察のジョン・デュラム検事とジェフ・ジェンセン検事は、現在は疑問符がつけられたロシアによる選挙介入疑惑の証拠について、FBIまたはその他の人間たちが、法廷や連邦議会を欺くという罪を犯していなかったかについて究明しようとしている。
FBIの元高官は、Just the Newsに対して次のように語っている:ホワイトハウスで行われた会議についてのストロックの手書きメモは危険信号だ。ホワイトハウスを去ろうとするオバマ政権と入ってくるトランプ政権との間の政治的争いに、コミーがトップを務めていたFBIが違法に関与していた可能性がある。
FBIの元情報副部長であるケビン・R・ブロックは、次のように語っている:
これ(ホワイトハウスで行われた会議)は政策論争に関する政治的な会議であり、FBIが関わる理由は一切なかった。(コミー以外の)他のどのFBI長官も、このような会議に出席することは絶対にないだろう。
このメモの中で、コミーはキスリヤックとの通話が合法のようだと語っている発言が記録されている。この発言を行った時点で、彼は席を立ち、部屋から退出すべきだった。
この会議に、FBIが参加する理由はまったくなかった。この会議にはスパイ防止活動という名目がもはや存在していなかった。
さらに、このメモがもたらす2つ目の影響は、(バイデン陣営の)大統領選挙遊説にある可能性がある。数ヶ月前、バイデンは、彼が副大統領を退任する際にフリンに対して行われていた捜査について知らなかったと語った。
マイケル・フリンに対する捜査を行うためのこうした動きについて、私は何も知らない。
バイデンがABCのインタビューでこの質問に回答している動画:
https://youtu.be/3Yrblo64caA
さらにバイデンは前言を多少修正しながら次のように疑惑を否定した:
それについて認識はしていた・・・彼らは捜査を行うよう要請した。しかし、私がそれについて知っていることはこれだけだ。それ以外何もないと思う。
(フリンの顧問弁護士である)パウウェル弁護士が行ったこのメモの解釈が正しければ、バイデンは捜査を継続するための言い訳となるローガン法を提案するほど、十分に事情を知っていたことになる。そしてそれから1週間後、バイデンは傍受されたフリンの電話通話記録のうちの1件について(フリンの黒塗りにされた名前の開示請求)『アンマスキング(unmasking)』を行っている。
米下院情報特別委員会の元議長であるデビン・ニューネス議員は、オバマ政権のホワイトハウスがFBIによるロシア疑惑の捜査に対して不当な方法で影響力を行使しようとしていたのではないかという、彼が長い間抱いてきた疑念を、新たに公開されたこのメモが確信に変えていると、水曜にJust the Newsに対して語っている。
現在では、オバマとバイデンの両方が、フリンに対する攻撃の計画に直接関わっていたことを私たちは知っている。
オバマ政権は、彼らの政敵に対してスパイ行為をさせ、彼ら(政敵)に対するでっち上げの捜査と起訴とをたくらむために我々の諜報機関を悪用した。・・・
これは、私が人生の中で目撃したことがある中で、唯一の、そして最大の権利の乱用だ。
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