米「ファクト・チェック」サイトが自らの過去の判断を密かに訂正——新型コロナが研究所から漏洩した可能性は、もはや「陰謀論ではない」
昨年1月、中共政府とWHOが、チャイナの武漢で発生した新型コロナウイルスについて「ヒトからヒトへ感染するという明らかな証拠は発見されていない」と躍起になって事実を否定していた頃、この新型ウイルスと武漢にあるウイルス研究所とのつながりを論理的に指摘した人たちは、ことごとくシリコンバレーのビッグテック企業により制裁を受け、投稿が強制削除されたりアカウントがバン(停止)される処罰を受けた。
Dr.ファウチが所長を務める国立アレルギー研究所(NIAID)からの後押しを受けて、アメリカの国立衛生研究所(NIH)が、「機能獲得型研究」を行うためにニューヨークを拠点とするNPO組織のEcoHealth Allianceを経由して740万ドルもの資金を武漢ウイルス研究所に提供していたことが報じられても、このコロナウイルスが武漢ウイルス研究所から漏洩した可能性などあり得ないと主張する「ファクトチェッカー」たちの証言を根拠に、ビッグテック企業は「研究所漏洩説」を「デマ情報」として判断してきた。
例えば、フェースブックの「ファクトチェッカー」の1人で、過去に武漢ウイルス研究所でコウモリのコロナウイルスについて研究した経歴があるダニエレ・アンダーソン氏は、武漢ウイルス研究所の科学者たちは非常に慎重であるため、ウイルスを漏洩させるようなミスを犯すことはあり得ないとする投稿を行っていた。そして彼女の発言や投稿が、フェースブックが行う「ファクト・チェック」の根拠として利用されてきた。
ダニエレ・アンダーソン氏
(Screenshot via CNA)
さらに「ファクト・チェック」サイトであるPolitiFactは、2020年9月に次のような「ファクト・チェック」を行っていた:
(FOXニュースの司会者)タッカー・カールソンの番組に出演したゲストが、COVID-19(武漢ウイルス)は研究所で作られたものという、すでに虚偽であることが証明された陰謀論を放送した。
(太字強調はBonaFidr)
この時のゲストは、香港から米国に亡命したウイルス学者のリ・メン・ヤン(閻麗夢)博士だった。
しかし、当時から大統領が替わり新政権となった今年5月17日(月曜)、PolitiFactは突然、「訂正」を発表し、リ・メン・ヤン(閻麗夢)博士の発言を誤りであると断定した自らの「ファクト・チェック」内容を「アーカイブ化(お蔵入り)」した。
PolitiFactはその理由を次のように発表している:
このファクトチェックが最初に掲載された2020年9月の時点では、PolitiFactの情報源は、研究者たちがSARS-CoV-2のウイルスが人工的に操作された可能性はないと断言していると結論づけていた。その断言に対して、現在ではより広く異議が唱えられている。
(太字強調はBonaFidr)
バイデン政権のロシェル・ワレンスキーCDC所長も、今週5月19日(水曜)に上院歳出小委員会で開かれた公聴会で、新型コロナウイルス(武漢ウイルス)の発生源が研究所であるというのは「一つの可能性」としてあると発言している。
* * *
改めて「ファクト・チェック」サイトのPolitiFactが、過去の(政治的な)判断が誤りであることを認めたことについて、ネットの反応:
I never want to hear about Politifact. Ever. Never. Ever. I’m going to use these two screencaps if anyone ever cites that source. pic.twitter.com/5EPgpxEgiW
— Sohrab Ahmari (@SohrabAhmari) May 19, 2021
【訳】もう二度とPolitifactについて聞きたくない。もう、絶対に、二度と。もし誰かがPolitifactを情報源に引用したら、私はこれら2枚のスクリーンショット画像を使ってやる。(添付画像は、訂正前の昨年9月に行われた「ファクト・チェック」と、今回5月に訂正されたメッセージ。)
It wasn't a "conspiracy", just facts.
— Rob (@MakingMoneyFast) May 20, 2021
It was clear to every knowledge researcher out there that it came from a lab, but silenced.
Listen to Dr Pekova for example, who was cancelled immediately after the last 4 minutes of this interview in March 2020.https://t.co/JSBFZKQQnl
【訳】それ(研究所漏洩説)は「陰謀」などではなく、単に事実だ。
世の中にいる全ての知識ある研究者たちにとって、これが研究所由来のものであることは明らかだったが、彼らは沈黙させられた。
例えば、ペコバ博士の話を聞いてみるといい。2020年3月に行われたこのインタビューの最後の4分間の後、彼女はすぐさまキャンセルされた。
保守系ジャーナリストのジャック・ポソビエック氏は、まさに的を射たツイートをしている:
Oh shut up
— Jack Poso 🇺🇸 (@JackPosobiec) May 19, 2021
You didn’t want to talk about the lab leak because of Trump and now you are bc he’s gone
Shut up
【訳】オー、シャタップ(黙れ)
あなた方が研究所漏洩について話をしたくなかったのは、トランプが理由だ。今になってあなた方がそれについて話をし始めたのは、彼が(ホワイトハウスから)いなくなったからだ。
シャタップ(黙れ)。
中立であるべき「ファクト・チェック」サイトであるが、以前からPolitiFactは「極左メディアである」と指摘されている。
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