カブールからの脱出便が数時間停止/米軍は避難民の受け入れ施設を探すのに奔走/米軍は空港周辺に集まった群衆に向けて催涙弾を発射——西欧諸国は特殊部隊を使って自国民の救出に成功
現地時間8月20日(金曜)の夜の時点で、カブールのハミード・カイザル国際空港からの脱出便は運行が「一時停止」されているとCNNの特派員が報じた。
CNNのホワイトハウス特派員のケイトラン・コリンズ記者は、「過去8時間、カブール空港を出発した便はありません」と伝えている。ペルシャ湾岸の米軍基地にある避難所や施設は、すでに脱出した1万人以上のアメリカ人やアフガニスタン人の大半が到着しており、収容人数の上限に達していると報じられている。
カタールの施設が収容上限に近づいていると言われているため、米国当局はヨーロッパを含む新たな避難場所を探していると報じられている。
The US government is looking at new locations, including in Europe, to relocate Afghans as it nears capacity in Qatar and scrambles to address the crush of people looking to flee Afghanistan, sources tell @kylieatwood, @barbarastarrcnn and @jmhansler.
— Kate Sullivan (@KateSullivanDC) August 20, 2021
【訳】米国政府は、カタールの収容能力が限界に近づき、アフガニスタンからの脱出を希望する人々の対応に追われている中、ヨーロッパを含む新たな場所にアフガン人を移動させることを検討していると、関係者が@kylieatwood、@barbarastarrcnn、@jmhanslerに語った。
CNNのクラリッサ・ワード記者は次のように投稿している:
Soldiers by the runway at Kabul airport tell me that there are 10,000 people here processed and ready to go… but nowhere to fly them to because Qatar is refusing to accept more Afghans because they’ve reached capacity. “It’s abysmal… someone needs to step up.”
— Clarissa Ward (@clarissaward) August 20, 2021
【訳】カブール空港の滑走路にいた複数の兵士は私に、1万人の人々がここで手続きを済ませ、出発の準備が整っていると語った・・・しかし、彼らをフライトに乗せて運ぶ先がないとのこと。理由は、カタールが定員に達したためにこれ以上のアフガン人の受け入れを拒否しているため。「ひどい話だ…誰かが立ち上がって協力しなければならない」(と1人の兵士は語った)。
まだ多くのアメリカ人が首都カブールに足止めされている中、タリバンが一軒一軒、民家を訪問していると報じられており、状況はますます絶望的となっている。
バイデン政権による救出活動については、「左手は右手が何をしているのかわからない状態」と報じられており、カオスが続いている。
https://twitter.com/tomselliott/status/1428752169793200135
【訳】CNNのクラリッサ・ワード記者(@clarissaward):バイデンが進めるアフガンからの避難について、「まったく無秩序だ。左手は右手が何をしているのかわからない状態だ……私はこの8時間、飛行機が1機も離陸するのを見ていない」。
言うまでもなく、カブール空港での脱出機の運行停止が長引けば長引くほど、タリバンによる空港外、あるいは空港そのものへの攻撃の危険性が高まり、状況はますます悪化していくことになる。
国防総省のトップが、脱出機の運行を再開するよう指示したとの報道が行われているが、命令があっても実際に運行が再開できるかは現場の状況次第となっている。
BREAKING: US Military Orders Restart of Evacuation Flights out of #Afghanistan after Brief Pause (Reuters).
— Joyce Karam (@Joyce_Karam) August 20, 2021
Biden speaking soon. US already evacuated 13,000
【訳】速報:米軍は、一時的に停止していた#アフガニスタンからの避難便の再開を指示(ロイター通信)。
バイデンがまもなくスピーチ。米国はすでに1万3,000人を避難させた
しかし、米国から特別移民ビザ(SIV)の発行を受けたアフガン人ですら脱出できない状況が続いている。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙のアミリ記者は次のように投稿している:
A man who has an approved SIV gave up entering Kabul Airport after over 24 hours attempt. “We were stuck between the aggression of the Taliban and U.S. forces in the gate,” said the man. “I don’t know if I will ever be able to get out.”@SaeedShah and I report. https://t.co/Z7U46fibyx
— Ehsanullah Amiri (@euamiri) August 20, 2021
【訳】(申請が)承認されたSIVビザを持つ男性は、24時間以上かけて空港に入ろうと試行錯誤したが、結局、カブール空港へ入ることを断念した。「タリバンの攻撃と、(空港)ゲートにいる米軍の間に挟まれて私たちは身動きが取れなかった。私は2度と外出できるかどうかわからない」との男性は語った。
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米軍と同盟軍は催涙ガスを発射し、カブール空港へのアクセスを試みるアフガン人の群衆を制圧した。カブール空港の秩序が回復し、アフガニスタンからの避難便の運行が加速すると米国防総省が発表した翌日のこと。
左派メディアのニューヨーク・タイムズ紙も、「バイデン政権は(人々に)安心感を与えようとしているが、政府発表は現地での恐怖と徒労に矛盾しており、事実を曲げている」と伝えている。
女性や子ども、そして赤ちゃんまでもが、空港の防御壁や鉄条網を乗り越えて、反対側の米軍兵士に引き渡される様子が動画で紹介されている。特に、赤ちゃんが壁を越えて手渡されていく様子は、SNS上でも話題になっている。
#Afghanistan WATCH: A small, crying baby was passed over razor wire into the hands of a United States soldier guarding Kabul airport on Thursday. pic.twitter.com/eveNOewsDz
— Catherine Herridge (@C__Herridge) August 20, 2021
【訳】#アフガニスタン 見て:カブール空港を警備する米軍兵士の手に、小さな泣いている赤ちゃんが鉄条網を越えて手渡された。
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一方、米国以外の他の西側諸国は、自国民や在留資格のあるアフガン人の脱出により多く成功している。その理由は、特殊部隊などを使って彼らを空港に誘導しているためと報じられている。
20日(金曜)に空港に入ろうとしたドイツ人が銃撃されたことを受けて、ドイツはドイツ人を空港まで運ぶために武装したヘリコプターを派遣した。ただし、こうしたヘリコプターは「特別な状況」においてのみ導入されるとしている。一方、フランスは3機の輸送機と特殊部隊をカブールに派遣し、フランス人を空港まで護送している。英国は、過去24時間で963人をカブールから避難させることに成功した。
しかし、救出するために残された時間は刻々とそのタイムリミットに近づいている。空港への移動が「非常に困難」であることから、ある英国軍司令官はWSJ紙に対し、一部の人々は取り残される可能性が非常に高いと述べている。
「最終的にはエア・ブリッジを閉鎖しなければならず、全員が脱出できない可能性がある。それを考えると我々は夜も眠れない。だからこそ、こうした(取り残される)人数を最小限に抑えるために全力で働く意欲が湧いてくるのです」と彼(英国軍司令官)は語った。
一方、バイデン政権の国務省は、カブールから脱出を希望する米国民に1人2000ドル(約22万円)を請求する計画を立てていた。しかし批判を受けて、国務省のプライス報道官は、今回のケースでは費用を請求する計画を撤回したと発表している。
https://twitter.com/thejcoop/status/1428447016904966150?
【訳】🚨🚨: アメリカ国民は#アフガニスタンからの避難費用を負担させられるのか?
https://twitter.com/thejcoop/status/1428450423220940800?s=20
【訳】「ああ、あなたはタリバンから逃れたいのですか?1ヶ月分の家賃をお願いします」。
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@JerryDunleavyが素晴らしいものを発見してくれた。これは実際に米国政府の政策だ!
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