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オールドメディアが伝えない海外のニュース

「科学界は新型コロナについて自分たちが間違っていたこと、そのために人命が犠牲になったことを認める時がきた」【オピニオン】Newsweek——【2月3日】追記

ケビン・バス氏(Screenshot via Newsweek)

雑誌『ニューズウィークNewsweek)』の英語版が、1月30日、科学を無視して全体主義的なコロナ政策を強引に推し進めてしまったこと、それに伴い死者が出てしまったことを謝罪するオピニオン記事を掲載した。

米国では、昨年10月、インテリ層が好んで読むリベラル系雑誌『The Atlanticザ・アトランティック)』が、『パンデミック恩赦を宣言しようLet’s Declare a Pandemic Amnesty)』というオピニオン記事を掲載して物議を呼んだばかり。この意見記事を執筆したのは、リベラル系有名大学であるブラウン大学のエミリー・オスター教授。ロックダウン、学校閉鎖、マスクの義務化、ワクチンの効果を疑問視する国民を罰したことなど、コロナパンデミック中に行われた権威主義的政策はすべて水に流し、関係者たちに恩赦を与えようとオスター教授は呼び掛けた。

今回、ふたたびリベラル系雑誌である『ニューズウィーク』でコロナ政策の非を認める意見記事を執筆したのは、メディカルスクール(MSおよびMD/博士号コース)在学中のケビン・バス氏。「自分たちは間違っていた」と認めつつも、その意見にはいまだに大きな事実誤認がある

以下は『ニューズウィーク』に掲載されたバス氏のオピニオン記事を一部翻訳したもの(太字強調はBonaFidr)。

 

【タイトル】科学界は新型コロナについて自分たちが間違っていたこと、そしてそのために人命が犠牲になったことを認める時がきた|オピニオン

医学生であり研究者である私は、新型コロナに関して、公衆衛生当局の活動を断固として支持していた。

当局は、思いやりと勤勉さ、そして科学的な専門知識を持って、私たちの人生で最大の公衆衛生上の危機に対応したと信じていた。彼らがロックダウン、ワクチン、そしてブースターを要請したときも、私は当局を支持した。

しかし、私は間違っていた。科学界にいる私たちは間違っていた。そして、そのために人命が犠牲になった。

米CDCからWHO、FDA、そしてその担当者たちにいたるまで、科学界は、繰り返し証拠を誇張し、自らの見解と方針について国民を欺いてきたことが今になって私にはよく分かる。彼らが誇張し欺いてきたことには、自然免疫vs人工免疫、学校閉鎖と病気の伝染、エアロゾルの拡散、マスクの義務化、特に若年層におけるワクチンの効果と安全性についてだ。これらはすべて、後知恵ではなく、当時すでに科学的な誤りであった。驚くべきことに、これらの目眩しのいくつかは現在も継続している

しかし、おそらくどんな個人的な誤りよりも重要なのは、科学界のアプローチ全体がいかに本質的な欠陥を抱えていたか、そして今もなおそうであるかということだ。それは、その(科学的アプローチの)有効性を損なうような欠陥であり、何百万人とは言わないまでも、何千、何万人もの防げた死を招いてしまった

私たちが正しく理解していなかったのは、(個人的な)好き嫌いという好みによって、科学的専門知識の利用のされ方が決まってしまうということ、そして私たちの好みは、私たちが(公衆衛生)サービスを提供する多くの人々の好みとは全く異なるかもしれない――実際に違った――ということだ。私たちは、自分たちの好みに基づいて政策を立案し、それをデータを使って正当化した。そして、私たちの取り組みに反対する人たちを、間違い、無知、利己的、そして邪悪な存在として描き出した。

私たちは科学をチームスポーツにしてしまった。そしてそうすることで、私たちは科学を科学ではなくしてしまった。それは、私たちvs彼らになってしまった。そして「彼ら」は、誰もが予想するであろう唯一の方法、つまり抵抗することによって反応した。

私たちは、国民の中で重要な部分を政策立案から排除し、批判する者を激しく糾弾した。その結果、非常に多様であるこの国全体にわたって、融通の効かない一枚岩の対応を私たちは展開することになり、これまで以上に社会が分断され、そして長年の健康格差や経済格差を悪化させることになってしまった。

(中略)

私たちの感情的な反応と染み付いた党派心(支持政党への愛党心)のせいで、私たちが本来奉仕すべき人々に私たちの行動が与える完全な影響を見通すことができなかった。私たちは、自分たちが押し付けた介入策のマイナス面を組織的に矮小化した――私たちは、その介入策と共存することを強いられた人々の意見、同意、認識なしにそれらを押し付けた。そうすることで、私たちの政策によって最も悪影響を受けたであろう人々、つまり、貧しい人々、労働者階級、中小企業の経営者、黒人やラテン系の人々、そして子どもたちの自主性・自律性を私たちは侵害した。これらの人々は見落とされることになった。なぜなら、全知全能を前提とした、支配力を持つ企業メディア・マシーンから彼らは組織的に排除され、私たちには見えない存在となっていたからだ。

私たちのほとんどは、オルタナティブな(主流派とは異なる)意見を支持するために声を上げることはなく、むしろ私たちの多くはそれを抑圧しようとした。世界的に有名なスタンフォード大学のジョン・イオアニディス教授、ジェイ・バタチャリヤ教授、スコット・アトラス教授、あるいはカリフォルニア大学サンフランシスコ校のヴィネイ・プラサド教授、モニカ・ガンジー教授のような強力な科学の声が、脆弱なコミュニティの代わりとなって警鐘を鳴らしたとき、彼らは科学界からの容赦ない批判や中傷に直面し、そうしたギャング集団からの厳しい非難にさらされた。

トランプ前大統領が介入策のデメリットを指摘したとき、彼は公然とバカ者と切り捨てられた。また、アンソニー・ファウチ博士がトランプに反対し、公衆衛生界のヒーローになったとき、我々は彼が間違っているときでさえ、彼が望むことをし、言いたいように言うことを支持した。

トランプは決して完璧ではなかったし、合意形成の政策を批判する学者たちも完璧ではなかった。しかし、私たちが彼らを軽蔑したことは、パンデミック対策に対する国民の信頼に禍根を残すことになった。私たちのアプローチは、国家的な共同プロジェクトであるはずのものから、多くの国民を疎外してしまった。

そして、私たちはその代償を払うことになった。専門家集団から疎外された人々の怒りが爆発し、ソーシャルメディアを席巻した。反対意見を表明するための科学的語彙を持たない多くの反体制派は、パンデミック時に主流を占めていた専門家階級のコンセンサスに対して、自分たちの主張を展開するために陰謀論自家製の科学的歪曲に頼ったのだ。こうした言論に「デマ情報」のレッテルを貼り、それを「科学的無教養」と「無知」のせいであるとして、政府はビッグテックと共謀してそうした言論を積極的に弾圧し、政府に反対する者たちの正当な政治的懸念を抹消した。

労働者階級の上に立つことを自任するアメリカ社会のごく一部の人々――高学歴で特権階級である学界、政界、医学界、ジャーナリズム、ハイテク、公衆衛生のメンバーたち――によってパンデミック政策は作られたという事実にもかかわらず。このエリートたちは、その特権という居心地の良さから、父権主義を重んじる。一方、自立を称賛し、日々の生活でそのリスクを考慮することが日常的に求められている平均的なアメリカ人とは対照的に。私たちの指導者たちの多くが、階級間の格差を超えて人々の生活体験を考慮することを怠ってきたことは、不道徳なことである。

この階級格差のために私たちには理解できず、ロックダウンを批判する者たちを私たちは怠け者、後進的、そして邪悪であるとさえ厳しく非難した。彼らの利益を代弁する人たちを「ペテン師」として私たちは見下した。「デマ情報」は無知な人々に活力を与えると考え、そのような人々が、単に異なってはいるが正当で根拠がしっかりした視点を持っていると受け入れることを私たちは拒否した。

私たちは、民衆に相談することなく、民衆のために政策を作り上げた。もし私たちの公衆衛生担当者がその傲慢な気持ちをもっと抑えて主導していれば、米国におけるパンデミックの経過はまったく違った結果となり、失われた命もはるかに少なかった可能性がある

しかしそれどころか、私たちは、アメリカで大規模に、そしていまだに継続して命が失われていることを目撃している。その原因は、ワクチンや医療制度に対する不信感、すでに裕福であるエリートによる大規模な富の集約、特に貧しい人々の間での自殺や銃による暴力の増加、特に若い人々の間でのうつ病や不安障害の割合がほぼ2倍になったこと、すでに(社会的・経済的に)不利な立場にある子どもたちの教育達成度が破滅的に低下していること、そして最も脆弱な人々の間での医療や科学、科学的権威、そして政治指導者への幅広い信頼が喪失していることによって。

私がこの文章を書いた動機は単純だ――科学に対する国民の信頼を回復するためには、科学者はパンデミックの際に何が正しくて何が間違っていたのか、そしてどこで私たちにはもっと良い方法があったのかを公に議論すべきである、というのが私には明らかだからだ。

間違って構わないし、どこが間違っていたのか、そしてその人は何を学んだのかを認めてしまっていいのだ。それが科学というものの本質だ。しかし、多くの人が集団思考に凝り固まるあまりこれができない――そして恐れるあまり公の場で責任を取ることができない――のではないかと私は危惧している。

長期的にこれらの問題を解決するためには、私たちの組織において、不人気な声であっても批判的なものを受け入れることを含め、多元的で寛容な姿勢により強くコミットすることが必要だ。

知的エリート主義、学歴偏重主義(権威主義)、階級主義を終わらせなければならない。公衆衛生――そして我々の民主主義――に対する信頼を回復することは、それにかかっている。

ケビン・バスはテキサス州のメディカル・スクールに通うMD/博士号コースの学生。現在7年目。

この記事で述べられている見解は筆者個人のものである。

ケビン・バスは、一般国民のことを「無知」、「無教養」、「下層階級」と繰り返し強調し、方や科学界を「知的エリート」と単純に二分するロジックを展開している。しかし、今回のパンデミック政策における犯罪的な大失態の一つは、政府の政策や発表を批判しそれに反対する医師や科学者などの「知的エリート」までも検閲し、彼らから医師資格を剥奪したり大学を追放するなどの厳しい処罰を行ったことだ。科学的データを無視または隠蔽し、自分たちに都合の良いデータを選り好みして使う米CDCやFDAなど政府機関の「科学者」たちは、知的エリートどころか似非科学者である。

「企業メディア・マシーン」の一つであるLA Timesは、昨年1月、反ワクチン主義者たちが死亡するのを嘲ることは必要であり正当化できるのかもしれないと主張するコラム記事を掲載した。左翼主流メディアであるNBCやCNNに登場するコメンテーターたちは、ワクチン接種を拒む者は死んで当然、彼らには病院での医療サービスを拒否すべきとまで口角泡を飛ばしながら連呼した。

「間違って構わないし、どこが間違っていたのか、そしてその人は何を学んだのかを認めてしまっていい」とケビン・バスは呑気に言うが、それが人道に対する罪や国家反逆罪などの大罪である場合、その容疑者たちは簡単に自分たちの過ちを認めるだろうか?ケビン・バスは、自らが相当の無知であることを知らずにこの意見記事を書いたか、または、コロナ政策を推し進めた当局者やメディアの人間を庇うために、故意に事実を曲げてこの意見記事を書いた可能性がある。そうであれば彼も同罪だ。

バイデン政権が、コロナパンデミックの緊急事態宣言を5月11日に終了すると発表したのと同じ日にこの意見記事が掲載されたことは、単なる偶然だろうか?

コロナパンデミックの嘘、デマカセが明るみに出つつあり「ダムが決壊」しかかる中、主要メディアも自分たちに民衆からの非難の火の粉が降ってくることに焦り、先手を打ち始めたのかもしれない。「私たちは何も知らなかった。命令に従っただけだ」という言い訳は聞き飽きた。

 

* * *

 

【2月3日追記】

ケビン・バス氏が1月28日に投稿した次のツイートが話題となっている。

【訳】私はもうこれ以上ブースター接種を受けないし、私の子供たちもこれ以上コロナワクチンを受けない。

ヒトでの臨床試験が行われるまで、私たちはこれ以上コロナワクチンを接種しない。

米FDA(食品医薬品局)は製薬会社の手先ではなく、厳密で科学的根拠に基づいたものであるべきだ。

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