「第二次世界大戦後、米国は50人余りの外国の指導者の暗殺を企てた」チャイナ外交部が対外姿勢を一変——ウクライナはモルドバ侵攻を準備中、米国は台湾へ派遣する軍隊を増強=報道
「第二次世界大戦以降、米国は各国指導者50人以上の殺害を試みてきた」と、チャイナ外交部の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は、2月23日の定例記者会見で米国の長年の覇権主義を辛辣に批判した。
新華社通信(日本語版)は、汪文斌報道官のこの日の発言を次のように伝えている(太字強調はBonaFidr):
中ロ関係は非同盟、非対抗、第三者を標的にしないという基礎の上に築かれており、世界の平和と安定を擁護するためのプラス要因であり、憂慮すべきことは何もない。真に憂慮すべきは、世界の平和と安定に対する米国の破壊的役割だ。
米国はどの国よりも戦争を生み出してきた。建国以来240年以上の歴史の中で、米国が戦争をしていないのはわずか16年に過ぎない。第二次世界大戦後、世界で起きた武力衝突のうち、米国が引き起こしたものは約8割を占める。
米国は他国の主権を最も侵害し、他国の内政に最も干渉してきた国でもある。報道によると、第二次世界大戦後、米国は50以上の外国政府の転覆を試み、少なくとも30の国の選挙に乱暴に干渉し、50人余りの外国の指導者の暗殺を企てた。
米国は、陣営間の対立・対抗をあおる最大の源でもある。米国主導の北大西洋条約機構(NATO)によるアフガニスタン、イラク、シリアに対する戦争では、90万人以上の死者と3700万人の難民を出し、ユーラシア大陸の安定に深刻な打撃を与えている。米国が組織した「クアッド」や米英豪3カ国の安全保障枠組み「オーカス(AUKUS)」がアジア太平洋地域の安全と安定に及ぼす影響も警戒せざるを得ない。
米国の覇権主義的な政策と好戦的な傾向が続く限り、世界に平穏な日々は訪れない。
この日の発表は、チャイナの対外姿勢における「ゲームチェンジャー(形勢を一変させるもの)」と受け止める声があがっている。汪文斌報道官の発言は、今週、トランプ前大統領が行なったスピーチの中で米国政府に巣食う戦争屋を批判したことや、ノルドストリームの爆破はバイデン大統領の命令によりCIAと米海軍が実施した秘密工作だったと暴露報道されていることに追随するタイミングとなっている。
フォトジャーナリスト、ヴィレン・ミドルクープ氏による投稿:
【訳】チャイナが本当にその態度を変えた
とても非外交的な(歯に衣着せない)言葉だ
チャイナの対外コミュニケーションにおけるゲームチェンジャー
(好戦国アメリカの)ありのままを伝える
【訳】第二次世界大戦後、世界で起きた武力衝突のうち、米国が引き起こしたものは約8割を占める – チャイナの外交部
これと同じ日、ウクライナがモルドバのトランスニストリア侵攻を計画しているとタス通信が報じた。ロイター通信をはじめとする西側主要メディアは、すかさずこの報道を否定している。
トランスニストリアは、モルドバ東部のドニエストル川東岸地域を指し、親ロシア派が支配する地域。1990年、多数派のロシア系住民が「沿ドニエストル共和国」の分離独立を宣言している。
【訳】🚨#速報: モルドバ侵攻を正当化するため、ウクライナがトランスニストリア発の「偽の挑発」作戦を準備中とロシアが主張
📌#モルドバ|#ロシア|#ウクライナ
🚨ロシアはウクライナ侵攻前にも同様の声明を出している。
モルドバはロシアの次のターゲットなのか?
そして、チャイナはロシアに戦闘用ドローン100機を納入する協議を行なっていると独シュピーゲル紙が報じている。
一方、チャイナに覇権主義的で好戦国と名指しされた米国は、台湾に駐留する米軍の軍人を、これまでの約30人体制から、100~200人体制に増強するとウォールストリートジャーナル紙が報じている。
BonaFidrをフォロー【訳】アメリカは今後数ヶ月の間に、特殊部隊や海兵隊を含む100~200人の軍隊を台湾に派遣する計画で、1年前の約30人から増強する。より大規模となるこの部隊は、(台湾での)訓練プログラムを拡大することになる。国防総省はこの訓練プログラムを公表しないように苦心してきた。