中央銀行デジタル通貨をめぐって民間銀行と中央銀行はモンスター級の戦いを行なっている——キャサリン・オースティン・フィッツ氏【インタビュー】
キャサリン・オースティン・フィッツ氏は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)をめぐって、民間銀行と中央銀行とが「舞台裏でモンスター級の戦いを行なっている」と語った。また、中央銀行デジタル通貨(CBDC)は、「言うは易し、行うは難し」だとも語った。
フィッツ氏は、ウォートンスクールでMBAを取得した金融の専門家であり『The Solari Report(ソラリス・レポート)』の発行人。第41代大統領ジョージ・H・W・ブッシュ政権で住宅・都市開発省の副長官を務めた。
フィッツ氏は次のように説明する:
経済全体をバブル化してしまったのに、今、そのバブルを劇的に縮小させるようなもの(中央銀行デジタル通貨:CBDC)を持ち出しています。それは、多くの銀行を金融ビジネスから追い出し、破綻させかねません…
もし中央銀行がリテール口座(個人の銀行口座)を狙って直接競うことになれば、多くの銀行にとって手数料やビジネス機会が縮小することになります。これは、彼らの収入を減らすか、それとも彼らを廃業に追い込むかという話です。
ですから、中央銀行デジタル通貨(CBDC)は非常に議論を巻き起こしています。その理由の一つは、(民間銀行の側の)人たちが目覚め始めていて、「ああ、私はもう内側の人間、インサイダーではないんだ」、と気づき始めているからです。
「中央銀行デジタル通貨(CBDC)は私を奴隷にし、彼らは私の資産をすべて奪うことができるようにしようとしている」(と人々は気づき始めています)。 パンデミックの期間中に、彼らはあなたたちをロックダウンできると思いましたよね? 中央銀行デジタル通貨(CBDC)は、究極のロックダウンツールです。彼らは、その気になればいつでも誰でもロックダウンすることができるようになります。
アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備銀行)が最も恐れているのは、金融システムのコントロールを失うことだとフィッツ氏は言う:
FRBは、グローバルに負債(債務)が膨張するモデルに心底恐れをなしているために、負債をどんどん増やしてこのモデルを維持しました。そして今、金利はある意味、加速しています…それはみなさんの生産性を縮小させています。つまり、その負債を支えている経済全体のパイが縮小しているのです…。
これはウクライナで起きているのと同じでクーデター・モデルです。国民をすべて追い出すか、彼らを殺すかです。 戦時状況下にあるので、何でも安く買い叩くことができます。 ウクライナを『助ける』ために、政府のお金でこんなことができるのです。いや、政府のお金で内部の人間たちを支援することで、彼らがウクライナを買い、ウクライナを支配し、ウクライナを所有化しています。
フィッツ氏は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に立ち向かって戦いたいのなら、電子決済ではなく、毎日現金を使うことを始めなさいと言う。 フィッツ氏本人は、金曜には現金を使うという運動「キャッシュ・フライデー」を自分の周囲で始め、それは広まったと語る:
キャッシュ・フライデーは、「キャッシュ・エブリデー」(毎日現金で支払う)習慣として定着しました。なぜだかわかりますか?とても成功したんです。こうした素晴らしい逸話がいくつも耳に入ってきました…何百もの逸話です。人々が、地元のビジネスと関わり始めたという話です。こうした活動の広まりについて、私たちは何かをするべきです。
これは現金から始まります。なぜなら、事業主はクレジットカード手数料として3%を支払っているからです。. . . もしみんなが現金で支払えば、(地元のビジネスにとって)この3%は黒字になるか赤字になるかの分かれ目となります。
フィッツ氏はまた、今後、金貨や銀貨で支払うことができる方法が増えることについても語っている。 フィッツ氏は、なぜ金と銀を投資の中心に据えるべきなのかについても語り、そしてなぜ金よりも銀のほうが投資対象として彼女は好ましいと考えるのか、その理由について語っている。
この55分間のインタビューの中で、フィッツ氏はこの他にも次のようなトピックについて自論を展開している:
- 彼女が核戦争の脅威を心配しない理由
- NATOによる対ロシア計画とは何なのか、そしてそれが裏目に出ている理由
- 憲法修正第2条(個人が銃器を保有・所持する権利を保障している合衆国憲法の修正条項)が、中央銀行デジタル通貨(CBDC)による国民の奴隷化を阻止する最大の防衛線である理由
- 「2023年は自由にとって極めて重要な転換点の年になる」と彼女が考える理由
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