新型コロナの自然免疫を過小評価する米保健当局の“密室会議”の内容が明らかに——エポック・タイムズがスクープ報道
自然免疫をすでに獲得している人たちへはワクチン接種を免除すべきか否かについて、アンソニー・ファウチを筆頭に米保健当局の最高幹部4人と外部の専門家たちが議論する密室会議の内容を、2月2日(木曜)エポック・タイムズが独占スクープした(有料記事)。密室会議は2021年10月21日に開かれた。
エポック・タイムズは次のように伝えている(太字強調はBonaFidr)。
COVID-19感染症から回復した後に得られる防御力(自然免疫として知られている)が、1回以上のワクチン接種に相当するとカウントされるべきかどうかを議論するために、これら米保健当局の最高幹部たちは4人の外部専門家を招聘した。
招聘された専門家の一人であるポール・オフィット博士は、エポック・タイムズに次のように語っている。
「中等度から重度の症状に対する防御に(過去の)自然感染が寄与しているという点と、そのことがどの程度(ワクチンの)接種回数に影響を与えるべきかについて、行政府の何人かが4人の免疫学者の意見を聞くことに興味を示しました」。
オフィット博士ともう一人の専門家は、自然免疫を持っている人はより少ない(ワクチンの)接種で済むという立場を取った。他の二人の専門家は、自然免疫は一切カウントすべきではないと主張した。
この議論は、これまで感染後に得られる防御(自然免疫)を一度も認めてこなかった米国のワクチン政策に変化をもたらすことはなかった。ファウチや、これらの専門家の意見を聞いた他の米国政府関係者は、繰り返しこの防御機能を軽視し、ワクチンによる免疫より劣っていると主張してきた。このテーマに関するほとんどの研究が、その反対を示しているにもかかわらず。
2021年10月に行われたこの会議は、以前ポッドキャストの番組で軽く議論になったことがある。エポック・タイムズは、この会議が行われたことを独自に確認し、参加者全員を特定し、そしてその他の鍵となる詳細を明らかにすることができた。
会議には参加しなかったスタンフォード大学医学部教授のジェイ・バッタチャルヤ博士は、これほど重大な議論が、わずか数人が出席する密室で行われたことを批判している。
バッタチャルヤ博士は、エポック・タイムズに次のように語っている。
「ごく少数の関係者のみで行ったこの決断は、本当にインパクトのある決断だった。そして、彼らは間違った決断を下した」。
2021年10月21日に開かれたこの密室会議に参加したのは以下の9人。
【政府当局者】
- アンソニー・ファウチ博士 2022年末まで米国国立アレルギー感染病研究所(NIAID)の所長でバイデン政権の最高医学顧問。(冒頭写真の右下)
- ビベック・マーシー博士 米国公衆衛生局長官(冒頭写真の左上)
- ロッシェル・ウォレンスキー博士 米国疾病対策センター(CDC)のトップ(冒頭写真の左下)
- フランシス・コリンズ博士 2021年12月まで国立アレルギー感染病研究所(NIAID)を含む米国国立衛生研究所(NIH)のトップ(冒頭写真の右上)
- ベチャラ・シュケール博士 2021年11月までホワイトハウスのワクチン調整官
【外部専門家】
- ポール・オフィット博士 フィラデルフィア小児病院ワクチン教育センター長。米国食品医薬品局(FDA)に対するワクチン・アドバイザー。
- マイケル・オスターホルム博士 ミネソタ大学感染症研究・政策センター長。バイデン政権の新型コロナ諮問委員会の元メンバー。
- 岩崎明子博士 イェール大学免疫生物学および分子・細胞・発生生物学の教授
- ピーター・ホテス博士 テキサス子供病院ワクチン開発センター共同ディレクター、およびベイラー医科大学熱帯医学部学部長
そしてこの密室会議で行われた議論の内容を、エポック・タイムズは次のように伝えている。
この会議で、オフィットは、自然免疫は2回接種相当とカウントされるべきであるという自分の考えを述べた。
当時、米CDCは、18歳以上の多くのアメリカ人に3回接種(一次接種の2回とブースター接種)を推奨していた。そしてブースターの試験は、過去の感染の証拠がない人の免疫原性と有効性のみを分析したものであったにもかかわらず、米CDCはまもなくその推奨をすべての成人に拡大しようとしていた。
自然免疫の方がワクチン接種よりも長期にわたって、そしてより有効な効果が持続するという研究結果が発表されていた。一方、米CDCは、ワクチン接種の方が優れているという論文を疑似ジャーナル誌に発表した。
オスターホルムはオフィットの意見に賛同したが、COVID-19感染症から回復したことは(ワクチン接種)1回分としてカウントするべきだと考えた。
オスターホルムは電子メールでエポック・タイムズに次のように語った。
「私はこの会議で、感染はワクチン1回分と数えるべきだと発言しました。私は、ハイブリッド免疫が最も予防効果が高いだろうと信じています」。
ハイブリッド免疫とは、COVID-19感染症から回復した後にワクチンを接種することを指す。
いくつかの論文では、回復後のワクチン接種によって、防御の相関関係と考えられている抗体が増強されることを発見している。他の研究では、自然免疫を獲得している人は感染から回復していない人(過去に一度も感染していない人)よりも副反応のリスクが高いことが示されている。専門家の中には、そのリスクは利益に見合うと考える人もいるが、そうではないと考える人もいる。
一方、ホテスと岩崎は、自然免疫はいかなる(ワクチン)投与回数にもカウントされるべきではないと主張した――新型コロナワクチンが最初に導入されて以来、事実上アメリカ全土でそうだったように。
岩崎は、英国のプレプリント研究(査読前原稿)に言及した。(この研究は直後に雑誌「ネイチャー」に掲載された。)この研究は、サーベイ調査のデータを基に、P社とアストラゼネカ社のワクチンによる防御効果は、過去に感染の証拠がある人ほど高くなると結論づけていた。彼女はまた、自分が携わった研究で、自然免疫を獲得している人はワクチン接種者よりも高い抗体価を持つが、ワクチン接種者は「2回目のワクチン接種後に祖先株に対する中和反応が同レベルに達した」ことを発見したことにも触れた。これらの研究者達はまた、重症化から守ってくれると考えられているT細胞が、ワクチン接種によって増強されることも発見した。
岩崎は、この会議の後、参加者たちに送った電子メールの中で、過去の感染のあるなしに関係なく、ブースター接種を行うことには「明白なメリット」があると述べている。エポック・タイムズはこの電子メールを入手している。岩崎は、この会議の後、米国国立衛生研究所(NIH)から200万ドル以上の研究助成金を得ている。ホテスは、会計年度2020年に、NIHから78万9000ドルの研究助成金を受け取っており、それ以前にも総額数百万ドルの研究助成金を受け取っている。ロタウイルス・ワクチンを共同発明したオフィットは、1985年~2004年にかけて350万ドルの研究助成金をNIHから受け取っている。
ホテスは、広報担当者を通じて取材要請を拒否した。岩崎はコメントの要請に応じなかった。
自然免疫を獲得している人は一般的に全く接種を行う必要はない、というバッタチャルヤのような意見を代表する専門家は、参加者の中には1人もいなかった。
エポック・タイムズの英語原文記事(有料)は、この密室会議の内容をさらに詳しく伝えている。
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