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WeWorkがソフトバンクGに対して訴訟を起こす:創設者で元CEOのニューマン氏やその他関係株主と結んだ30億ドル分の株式買い取り合意をソフトバンクGが一方的に破棄したため

WeWorkがソフトバンクGに対して訴訟を起こす:創設者で元CEOのニューマン氏やその他関係株主と結んだ30億ドル分の株式買い取り合意をSoftBankが破棄したため

Tomohiro Ohsumi | Getty Images

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先月、ソフトバンク・グループがシェアオフィス企業WeWorkを救済するために結んだ合意内容を一部撤回すると報じられていた

当のWeWorkはすぐさまソフトバンク・グループとの対決姿勢を鮮明化させ、合意した契約をスムーズに履行するよう同社の特別取締役委員会が声明を発表していた。

それから当然予想された結果として、WeWorkの元CEOアダム・ニューマン氏、そしてWeWorkの取締役会に数人分の議席を持つプライベート・エクイティ企業Benchmark Capitalを含むその他いくつかの株主が、当初合意した通り、彼らから30億ドル分の同社株式を買い取るようソフトバンク・グループを訴えた。正確には、WeWorkの取締役会がソフトバンク・グループを訴えた。米国現地時間の4月7日、CNBCが報じた

武漢ウイルスのパンデミックにより経済そのものが不況(いや恐慌)に突入しようとする中、まだ倒産していない企業は社員を自宅待機やテレワークに切り替えているところが増えている。シェア・オフィス企業のWeWorkがこの不確実性の時代を生き残ることができないのはほぼ確実となっている。こうして紙屑同然になりつつあるWeWork株、つまり「ババ」のカードを最後につかまされまいと、アダム・ニューマン氏とその他の株主は必死の抵抗を試みている。

WeWorkの救済合意の一部を撤回するというSoftBankの決断は、本サイトでも指摘した通り、ソフトバンク株を保有するヘッジファンド、エリオット・マネジメントの「物言う投資家」ポール・シンガー氏に譲歩したためと報じられている。数ヶ月前にソフトバンク株を保有していることを発表したエリオット・マネジメントは、ソフトバンク・グループに対してその株価を維持するために自社株買いを増やすよう要求している。格付け会社ムーディーズによりジャンク債レベルにまでソフトバンク・グループの格付けが引き下げられたことに激怒したと報じられている孫会長自身も、個人で保有している持ち株の40%まで銀行の担保に入れており、個人的にも同社の株価が一定レベル以下にまで下落しては困る理由がある。

WeWork取締役会の特別委員会は、その声明の中で支払い合意を反故にするソフトバンクによる決定は、「不法」であり、契約が合意に至った際に署名した統合基本合意書(Master Transaction Agreement)で定められた義務に違反していると主張している。

この訴訟は、ソフトバンクが合意内容通りに支払いを行うか、もしくは少なくとも契約を破棄したことに対する懲罰費用を支払うよう、裁判所によって強制執行させることを目的にしている。

しかしWeWorkの元CEOアダム・ニューマン氏が行ってきた数々の詐欺的行為を知っている傍観者たちは、WeWorkよりもソフトバンクに同情する人が多数派だろう。結局、ソフトバンク・グループは、これまですでにWeWorkに多額の投資資金を湯水のように注ぎ込み、同社の企業バリュエーションは最高500億ドル近くまでつけた。昨年、IPO直前の9ヶ月間で9億ドルもの運転資金を溶かし続けた企業につけられた企業価値としては破格である。

複数の報道によれば、WeWorkの現在の企業価値は約100億ドルまで下落している。

ロイター通信が報じた内容によると、今回ソフトバンク・グループが破棄する決断を下した支払い資金のほとんどは、ニューマン氏を含む少数のWeWork内部の人間に利するものであるという。

ソフトバンクは、証券取引委員会(SEC)やその他連邦政府当局がWeWorkに対する捜査を現在行っていることに言及している。両社間で交わされた契約の条件によると、WeWorkが未解決の法的問題を抱えている場合、ソフトバンクは資金の支払いを撤回する権利を有していると規定されている。

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