【論説記事】アメリカ合衆国と合衆国憲法に残された時間はあと2ヶ月
アメリカ合衆国と合衆国憲法に残された時間はあと2ヶ月(原題:The US & Its Constitution Have 2 Months Left)
ボブ・ウッドワード記者は(新たに出版する書籍の中で)、トランプ政権の国防長官であったジェームス・マティスと同国家情報長官であったダン・コーツが、トランプ大統領をその座から引きずり下ろすための「共同行動」を取ることについて話し合ったと記している。マティス長官は、トランプが「危険であり、彼は(大統領に)不相応だ」とも語った。
これはまさに、(当時の)長官たちやCIAがジョン・F・ケネディー大統領について語ったのと全く同じことだ。
長官たちやCIAが、彼(大統領に就いている人物)が不相応であり危険だと語る場合、それは大統領が彼らの政府予算にとって危険であるということを意味している。「不相応」とは、その大統領が、軍事・国防予算に資金が絶えず注がれ続けるようアメリカの敵対相手について過剰に煽り続ける人物ではなく、頼れる冷戦主義者ではないことを意味している。長官たちは、彼らの国ではなく、軍事関連企業のために働くことで、最終的に莫大な富を得ている。
ケネディーとトランプは共に、ロシアとの国交正常化を望み、軍事関連企業の利益を押し上げるために戦争を仕掛ける作戦に巻き込まれた、海外の駐留米軍を母国に帰還させることを望んでいた。
ケネディーを阻止するために、彼らは彼を暗殺した。
トランプを阻止するために、彼らはロシアゲート、弾劾裁判、そして様々な荒唐無稽で根拠のない告発をでっちあげた。「プレスティテュート」(*)は、それらがあたかも完全に実証された真実であるかのように様々な告発を繰り返している。
(*)press(プレス)とprostitute(売春婦)を組み合わせた造語であり、特定の組織にこびへつらう記事を書く記者または報道機関を指す。
「プレスティテュート」は、(トランプ政権に対する)濡れ衣(誤った告発)について、その一つたりとも調査を行っていない。
トランプを引きずり下ろそうとするこうした努力は成功しなかった。米国は、外国の政権を転覆させるために数えきれないほど多くのカラー革命を成功させてきたが、まさにそれと同じ戦術が現在、トランプに対して実行されている。11月の大統領選挙は、選挙ではなくなるだろう。それはカラー革命になるだろう。
我々は、国が崩壊する真っ只中のところにまで来てしまっており、明らかに真実であることを単に語ることさえ信じてもらえない状況となっている。
慎重な調査や集めた証拠を元に書かれた多くの書籍(その中にはインサイダーにより執筆されたものもある)は、1950年以降、CIAがアメリカの有力メディアをコントロールしてきたことは疑いようがないということを証明している。アメリカのメディアはニュースを伝えない。それは起きた事件に対するディープ・ステートの説明を行っているだけである。これは、本当のニュースが(CIAの)計略の障害とならないようにするためである。
ドイツ人記者のウド・ウルフコッテは、「買収されたジャーナリズム」という書籍を執筆し、その中でCIAが欧州の報道機関をもコントロールしていることを示している。
誤解のないように言うと、2つのCIA組織がある。一つは、世界で起きる出来事や企てをモニタリングする機関であり、ある程度正確な情報を為政者たちに提供している。そしてもう一つは、秘密工作を行う機関である。この機関は、アメリカ大統領も含めて暗殺を行っており、非協力的な政府を転覆させている。トルーマン大統領はその役職を退いた後、CIAの秘密工作部門を許可してしまったことは重大な失敗だったと公に語っている。彼は、それが政府内にありながら責任を負わない政府であると語っている。
アイゼンハワー大統領もこれに同意しており、アメリカ国民に向けた彼の最後のスピーチの中で、軍事・安全保障複合体による権力(責任を負わない権力)がますます巨大化していることを警告している。
ケネディー大統領もこの脅威に気が付き、「CIAを細かく解体する」つもりだと語った。しかし彼らはそれよりも前に彼を殺害した。
CIAにとってトランプを殺害することは容易だろうが、「一匹狼の暗殺者(単独犯)」という設定はあまりに使い古され信用されなくなっている。濡れ衣によってトランプの再選を転覆させる方が簡単だ。なぜなら、CIAは欧米のメディアをコントロールしており、また反体制活動家のふりをした多くのインターネット・サイトを持っているからだ。CIAは(これらを駆使して)無頓着なアメリカ人たちを騙している。実際、CIAが保有しているのは左翼側だ。右翼側が(CIAのプロパガンダに)従うのは、軍事・安全保障複合体を支持することは愛国的だと彼らが考えているからだ。
CIAがトランプを転覆させた後、彼らはANTIFA、BLM(黒人の命は大切)、そして彼らが牛耳る「プレスティテュート」を使って人種間戦争を扇動するだろう。そしてCIAは「蒼ざめた馬(Pale Horse)」(**)に乗り(訳者注:多くの死者が出るということ)、民衆は屈服するだろう。
(**「蒼ざめた馬(Pale Horse)」とは、ヨハネ黙示録に登場する死を象徴する馬。出典)
このシナリオは、私がこうして書いている間にも進展している。
これが実際に起きるまで、これを信じる人はごくわずかだろう。これが実際に起こっても、CIAによるニュースをコントロールする力のせいで大多数の人たちは彼らの制御下に置かれたままとなるだろう。
今日のアメリカにおいて、嘘つきのほうが真実を語る人たちよりも高い信頼性を得ている。(太字強調は訳者)
* * *
ポール・クレイグ・ロバーツ博士は、学術界、ジャーナリズム界、政府機関、そしてビジネス界でキャリアを積んできた。現在はInstitute for Political Economy(政治経済学研究所)の会長を務める。
ロバーツ博士は、バージニア工科大学、チューレーン大学、ニューメキシコ大学、スタンフォード大学で研究職に就いていた経歴がある。スタンフォード大学ではフーバー研究所のシニア・リサーチ・フェローを務めた。ジョージ・メイソン大学では経済学教授およびビジネス・スクール教授に任命された。ジョージタウン大学では戦略・国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies)における政治経済学部のWilliam E. Simon Chairの役職に就いていた。
ロバーツ博士は、レーガン大統領により財務省の経済政策担当次官補に任命され上院議会による承認を受けた。財務省を退官した後、ロバーツ博士はコンサルタントとして国防総省および商務省向けに勤務した。
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