【パトリック・バーン回顧録】ドナルド・J・トランプはどのようにしてホワイトハウスを賭けた戦いに負けたのか:ホワイトハウスをアポ無し訪問した夜の出来事
アメリカeコマース大手のOverstock.comを創業した富豪パトリック・バーン氏は、民間人でありながら150万ドル以上の私財を投じて2020年の大統領選挙で行われた不正の証拠を集めるために奔走した。
本サイトでも、彼のホワイト・ハッカー・チームがドミニオン社の投票システムを使って行われた不正選挙の証拠を収集したと語るバーン氏のインタビューや、ジョージア州の倉庫で大量の偽造投票用紙が保管されていることを突き止めたことなどを紹介してきた。また、オバマ当時大統領が、ヒラリー・クリントンを操るために収賄罪の罠にはめるためのFBIの「スノーグローブ作戦」に、バーン氏自ら協力したことを告白する内容は背筋が凍るものであった。
不正選挙を証明しようと何ヶ月にもわたって奮闘してきたパトリック・バーン氏であるが、バイデン政権が発足したことを受け、これまでの体験を綴った「回顧録」を自身が運営するサイトDeepCaptureに投稿し始めている。現時点までに、以下の第1章〜第3章までが投稿されている。
▶︎第1章 ドナルド・J・トランプはどのようにしてホワイトハウスを賭けた戦いに負けたのか:大統領チームの面々(11月3日〜12月17日)
▶︎第2章 ドナルド・J・トランプはどのようにしてホワイトハウスを賭けた戦いに負けたのか:今回の選挙に外国の介入はあったのか?最終的な判断を下すのはあなたたちだ
▶︎第3章 ドナルド・J・トランプはどのようにしてホワイトハウスを賭けた戦いに負けたのか:ホワイトハウスをアポ無し訪問(12月18日〜22日)
第1章では、トランプ大統領の顧問弁護士であるジュリアーニ弁護士や彼のスタッフについて詳細に書かれているが、そのほとんどはジュリアーニ弁護士や彼のスタッフたちに対する批判である。一言で言うと、彼らの無能ぶりがバーン氏の視点で書かれている。76歳になるジュリアーニ弁護士は、インターネット技術について全く理解しておらず、聞く耳すら持っていなかったことが暴露されている。
しかもジュリアーニ弁護士の若手スタッフには無礼で自尊心の塊のような人物もおり、前代未聞の不正選挙を暴くための精鋭チームと呼ぶには程遠いものであったという。また、ジュリアーニ弁護士とシドニー・パウウェル弁護士の間で人間関係の衝突が起きていたことも記されている。
第2章では、今回の大統領選挙に外国からの選挙介入があったかに関する膨大な証拠資料が公開されている。これでも、バーン氏が持っている証拠資料のほんの一部であるという。ここで公開している資料は、昨年の感謝祭(11月26日)かそれ以前に準備されたものであり、それ以降に収集した証拠は含まれていないとバーン氏は記している。そして最後に、ここで紹介した証拠資料だけでも、(裁判/選挙で)勝つには十分なものであると考えていると語っている。
そして2月1日に新たに公開した第3章では、昨年12月18日(金曜)夜、シドニー・パウウェル弁護士やマイケル・フリン元中将が、トランプ大統領とホワイトハウスで行った会議のことを詳細に振り返って紹介している。パトリック・バーン氏もこの会議に出席していたと当時ツイートで告白し、全米でニュースとなっていた。
ホワイトハウスでトランプ大統領と面会したこの夜に、一体何が起こったのか?この時のことを詳細に記録した第3章は、悪の帝国に乗り込むジェダイの戦士さながらのドラマである。この第3章を以下に翻訳して紹介する。
もしこの夜のホワイトハウスでの会議について初耳であるという読者は、当時この会議について紹介したこの記事を最初に読むことを勧める。
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パトリック・バーン筆|2021年2月1日|DeepCapture掲載
第3章 ドナルド・J・トランプはどのようにしてホワイトハウスを賭けた戦いに負けたのか:ホワイトハウスをアポ無し訪問(12月18日〜22日)
12月18日(金曜)夜、私、シドニー・パウエル、マイク・フリン、シドニーのチームの頭脳明晰な女性弁護士(私は彼女を「アリッサ」と呼ぶことにする)は、SUVを呼んで、ホワイトハウスの敷地内にある(そしてホワイトハウスとつながっている)アイゼンハワー・エグゼクティブ・オフィス・ビルに通じる入り口まで車で行くことにした。 私達は、招待状なしでどのようにして首都警察、シークレットサービス、海兵隊のすべての検問を通過するつもりだったかについて、漠然とした計画しか持っていなかった。シドニーとマイクは世界的に注目されていたため、それを利用してこれら検問を通って大統領執務室にたどり着こうとしていた。それ以上については、私たちはその場の状況に応じて即興で対応するつもりだった(私が計画は「漠然としている」と言った通りに)。私は、(ホワイトハウス内部にある)国家安全保障会議(NSC)の若くて素晴らしいスタッフと知り合いになっていた。彼は本当に「高潔の士」である。彼は私に、いつでも彼のオフィスに立ち寄ってくれと招待してくれていた。そこで私は彼に電話をし、今から彼のオフィスを訪問すると言うメッセージを残した・・・。それは午後6時15分だった。彼がこの話に乗るかはわからなかった。私が他の人たちを数人連れて行くかもしれないということについては、私が残したメッセージの中ではあまり明確ではなかったかもしれない。
私たちはセキュリティ・ゲートから1ブロック手前で降ろされ、小雪が降る暗闇の中を歩いた。最初のセキュリティ・ブースに着くと、シドニーとマイクが当直の警護たちに話しかけた。警察とシークレットサービスは、それがフリン将軍(「人民の将軍」)であることを認識すると、気を付けの姿勢で硬直した。面会の予定は入っていなかったため、彼らは明らかに混乱し、何を話せばいいのか考えようとしていた。すると突然、私の知り合いの(NSCの)職員が建物の中から出てきた。そして彼はフリン元中将とシドニーを見ると、固まり、そして眉をひそめて私を見た。私たちは皆一緒であることを私が彼にジェスチャーで示すと、彼は一瞬ショックを受けたような顔をした・・・そして彼は正しいことをしてくれた。彼は警備員のところまで歩み寄り、彼のIDを見せて、入館に必要な書類の準備が全くできていなかったにもかかわらず、私たちを全員中に入れてくれるよう頼んでくれた。声には出さなかったが安堵した警備員たちは、「お気をつけて、将軍」と言い、それから私たちは第1関門を通過した。第2関門は、私の知り合い職員と、私たちに合流した彼の同僚の1人がまず先に検問の内側に入り、私たちのために事情を説明してくれた。すると再び、警備員たちはマイクを見ると、全員が気を付けの姿勢に固まった。彼らは一瞬混乱したように見えた(彼のようなハイレベルの訪問者が、訪問者名簿に予約のないまま現れると言うことはないのだと私は思う)。それから、彼らは可能な限り迅速かつプロフェッショナルに私たちの入館手続きをしてくれた。彼らは黙って何も質問しなかった。もし彼らが質問していたとしても、私たちには良い回答を持ち合わせていないかもしれないことを、彼らは明らかに推測していた。私が最後の一人だったので、彼らが私に身分証を返しながら、そのうちの一人が身を乗り出して、静かにそして親しげに「ありがとう、Mr.バーン」と言ってくれた。私は驚いたが、マイケル・フリンとシドニー・パウエルの宇宙の中では、私にも小さな星のきらめきがついていることを初めて理解した。
注意:これを掲載してから、私の状況把握が不完全であったことに気づかされた。上記の私の知り合いの職員1とのやりとり以外にも、職員2とやりとりしていた人たちが存在し、その職員2も(我々の入館の)手配をしてくれていた。そのため、私が理解していた以上に、物事は円滑に進むよう調整されていた。そして誰も規則に反してセキュリティ・プロセスをうまく切り抜けようとしていなかったのは確かだ。
私たちは、「ベースキャンプ」として使用するオフィスに案内された。
私の記憶が正しければ、私たちは約30分間そのベースキャンプにいたが、その後、別のNSC職員(彼もまた若く信念を持った人物)のオフィスに移動した。彼のオフィスは、大統領の執務室により近い場所にあった。これが「第2ベースキャンプ」である。
一旦そこに到達すると、マイク・フリンは、短い期間ではあったが彼が国家安全保障担当顧問として働いていた際の同僚だった人物に連絡した。その人物のオフィスが、第3ベースキャンプとして機能する可能性があった。そこから、頂上(大統領執務室)に最後の攻撃を仕掛けることになると思われた。「やあ、マイクだよ。元気だった?・・・オー・マイ・ゴッド、僕も君の声を聞けてとても嬉しいよ・・・そうだ、本当に信じられないよ・・・私が今どこにいるか?えーっと、実は今、ホワイトハウスの中にいるんだ!そうなんだ。会うために立ち寄ってみたんだ・・・私に会う?もちろん。私が(君のオフィスに)立ち寄るというのはどうだろう・・・もちろん、もちろん、それじゃすぐに会おう」。
私たちは第3ベースキャンプに向けて出発した。私たちがそこに着き、マイク・フリンが元同僚と立ち話をしていたとき、確かにシドニーと私は誰もいない大統領執務室からわずか20フィート(約6メートル)の場所につけていた・・・ 数分後、奥の個室の扉を通って、ドナルド・トランプが執務室に入ってきた。彼は、午後7時30分という時間にもかかわらず、いまだシャープに皺の入った青いスーツとネクタイに身を包んでいた。彼は執務室を通り抜け、シドニー・パウエルと私がすでに彼に向かって歩いている入り口ドアの方をちらりと見た。私たちは、彼が私たちを待っていたかのように挨拶をした。トランプ大統領は困惑して眉をひそめたが、彼の顔は私たちを認識していることを示しており、次の瞬間、私たちを手招きした。それから数秒のうちに、フリン将軍、シドニー・パウエル、そして私の3人は、後ろで扉が閉ざされた大統領執務室で、ドナルド・J・トランプ大統領と一緒に座っていた。
こうしたことが起こった。本当に。
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