【写真】歴史的な大停電と断水が襲ったテキサス州で、地元住人の倫理観の高さを示す出来事が・・・全米の各都市で治安の明暗が大きく分かれる
先週、大規模寒波が襲ったために歴史的な大停電と断水に見舞われていたテキサス州で、緊急事態でも地元の人たちの倫理観の高さを示す出来事が起きた。
テキサス州に住む店主の女性ボニー・ヴァルデスさんは、大規模停電が発生していた間、店舗を閉鎖していた。店舗の外には飲料水が入った複数のケースを置いたままにしていたため、多分盗難の被害に遭っているだろうと思いながら店舗に戻ってくると、意外な光景に驚かされた。
ボニー・ヴァルデスさんは、その時に撮影した写真を投稿している。
(Photo via Bonnie Valdez)
この写真には次のメッセージが添えられている:
【訳】今日、私の店舗を確認するために仕事に行ったら、私が店舗の外に置いておいた全ての水がなくなっていた。😞
誰もが水を必要としているのは理解できるわ。私は7〜11箱に入った100(ボトル)近くを、そしてアクアフィナは40(ボトル)を外に置いていた。そして私たちが店舗の中に入ったところ、私はこれを見つけた・・・彼らは620ドル(約6万円)の現金を私に置いていってくれた。それぞれ違う人たちが。私はワオって思ったわ。🙏❤️😁私のお店は、閉店していたのに620ドルの売り上げがあった。
彼女が投稿したコメントと写真をツイッターに上げている人は、このようなコメントを添えている:
https://twitter.com/JB_Weiner/status/1362772340812169219
【訳】歴史的な災害に直面している最中でも、テキサス州は、大規模な略奪や暴力行為が起きていないというのは信じられない。(全米の)主要都市ではそうしたことがよくあることになっているのに。
これは全米で7番目の規模の都市サンアントニオで垣間見られたこと:
これがもしBLMやANTIFAが暴動を繰り広げたオレゴン州やカリフォルニア州、ワシントン州、ニューヨーク州(つまりは民主党が地盤の州)だったらどうなっていただろうか?飲料水を勝手に持っていった人たちは、現金を置いていっただろうか?
* * *
その一方で、かつて全米で最も住みたい街に選ばれたこともあるサンフランシスコは、犯罪発生件数が急増しているため、昨年から住人たちが大脱出を始めている。サンフランシスコの高級住宅地に住んでいたキエラン・ブルバウさん(33歳)は、なぜカリフォルニア州から他州に引っ越ししたのかレポーターから聞かれ、次のように答えている:
(サンフランシスコは)もっと警察が必要だ。全般的に無法地帯となっていて、それはただただ恐ろしいことになっている。
サンフランシスコやその近郊の街オークランドでは、アジア人(特の高齢者や女性)を狙った強盗事件が多発しているとニュースになっている。
オークランドにあるチャイナタウンで、91歳のアジア人男性がアフリカ系の男性に背後から襲われ地面に叩きつけられ重傷を負い、病院に搬送される事件が発生している。また、先々週には、64歳のアジア人女性が、旧正月を祝うために銀行から現金を引き出したところを強盗に襲われ、負傷し現金を盗まれた。1月には、チャイナタウンで52歳のアジア系アメリカ人女性が頭部に照明弾の発砲を受け、負傷した。公共放送ラジオのNPRによると、その数週間後には、サンフランシスコの住宅街を歩いていた84歳の男性ビチャ・パタナパキディーさんが背後から猛スピードで走ってきた男に体当たりされ、死亡する事件も発生している。この事件の容疑者として、19歳の男性が殺人罪で逮捕されている。
カリフォルニア州ではこうしたアジア系住人をターゲットにした犯罪が多発していると、CBSニュースが全米ニュースとして報じている:
A special response unit has been created in Oakland's Chinatown after a string of violent attacks targeting Asian-Americans.
— CBS Mornings (@CBSMornings) February 9, 2021
Some of the assaults were caught on video, including a 91-year-old man being shoved to the ground.@Weijia asked @PressSec @jrpsaki about the attacks. pic.twitter.com/CT29gsfNSo
【訳】アジア系アメリカ人をターゲットにした暴行事件が立て続けに発生していることを受けて、オークランドのチャイナタウンでは特別対策チームが結成された。
暴行事件の一部は動画に撮影されており、その中には91歳の男性が地面に押し倒される事件も含まれている。・・・
こうしたベイエリアで最近発生した24件以上の暴行事件や強盗事件は、「全米における高齢アジア系アメリカ人に対するヘイトクライムの増加」を反映しているとNPRは報じている。アジア太平洋政策企画会議(Asian Pacific Policy and Planning Council)のマンジュ・クルカルニ事務局長によると、ワシントンDCを含む全米47州で、アジア人に対するヘイト事件が3000件近く発生しているという。そのうちの7〜8%が高齢者をターゲットにしているとクルカルニ事務局長は語っている。
そしてBLMによる「警察予算を削減しろ」という掛け声で警察予算が減らされているベイエリアでは、多発する犯罪に対処するため、アジア人コミュニティーはここ数週間でボランティアによる自警団を次々と結成しているとNPRは報じている。
しかしそのオークランドのチャイナタウンで、先週2月15日(月曜)、自分の店先で女性が強盗に襲われているのを目撃した店主が、強盗を追い払うために空に向かってハンドガンを威嚇発砲したところ、その店主(36歳)が銃を使った重暴行罪で警察に逮捕されるという事件が発生している。
この時のニュースを地元の記者が報じている:
Robbery in #OaklandChinatown before 6pm Community leader tells me a thief knocked down a woman in her 30’s to steal her camera. Shop owner intervenes, struggles w/ suspect & fires 4 shots . Suspect gets away in vehicle No serious injuries #KTVU pic.twitter.com/bk3BNOLpsE
— Amber Lee (@AmberKTVU) February 16, 2021
【訳】午後6時前にオークランドのチャイナタウンで強盗事件が発生。地元コミュニティーのリーダーは、強盗が30代の女性を押し倒し、彼女のカメラを盗もうとしたと語った。店主が間に割って入り、容疑者と格闘し、4発を発射した。容疑者は車に乗って逃走した。重傷を負った人はいない。
チャイナタウン商工会議所のトップを務めるカール・チャン氏は、地元のCBSサンフランシスコのインタビューに対して次のように語っている:
他人を助けようとした人が逮捕され勾留されるということに、(チャイナタウンのコミュニティーにいる)全員が悲しんでいる。
もしこの事件がテキサス州で発生していたら、被害者の女性を助けようとした店主が警察に逮捕されることはなかっただろう。
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